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ADSLサービス終了、どうしよう?(2)とにかく安く済ませたい・編

前回のあらすじ:迫るADSLサービス終了、決まらない乗り換え先。どうする、縁側のヒラメ!?

結論としては、楽天モバイル×SIMフリールーターの組み合わせで乗り切ることにしました。決めるまでのすったもんだを知りたい方は、続きをご覧ください。

さて、ADSLサービス終了後の乗り換え先が見つからないヒラメ家。最後の手段はスマホを親機にしたテザリングか、と覚悟を決めかけた頃。

そもそも自宅のネット固定回線は、光かCATVしか選択肢がないのか? という疑問が浮かんだので、我が家の誰よりもネットに詳しいグーグル先生に聞いてみると、やはりそのようでした。ただ、「自宅 ネット 固定」というキーワードで検索したところ、気になる記事をいくつか見つけました。

「楽天モバイル回線の固定化」

ええと、ちょっと何言ってるのかわかりません。

読んでみると、SIMフリーの据え置き型ルーターに、楽天モバイルのSIMカードを差して、固定回線代わりにしてしまおう、という方法でした。SIMフリースマホは知っていますが、SIMフリールーターというのは初耳でした。要するにSoftbank AirやUQWiMAXの、楽天モバイル・非公式版みたいなもののようです。

そういえば、ADSLサービス終了後、ソフトバンクからソフトバンク光やSoftbank Airへの乗り換えを勧められていました。工事ができないので光は導入できないし、Softbank Airもあまり良い噂を聞かないので、候補に入れていませんでした。

せっかくなので、Softbank Airと楽天×SIMフリールーターを比較してみることにしました。

●月額料金
ソフトバンク:5,638円
楽天:3,278円(20GB以上の場合)

ちなみにADSLは1,600円弱です。安すぎて、心底やめたくないです。なんで終わってしまうん。

●ルーター価格
ソフトバンク:購入実質0円(一括59,400円)、レンタル539円/月
LTEルーター:10,000~20,000円

LTEルーターは機種によりますが、高めに20,000円として、ソフトバンクと楽天の月額料金の差が2,360円なので、ルーターを購入するプランの場合、9ヶ月以上使えば、楽天×LTEルーターの方が得になります。

なお、Softbank Airのターミナルは、購入またはレンタルです。購入の場合、3年分割で支払うのですが、毎月支払う割賦価格と同額が月額料金から割引されるキャンペーンがあり、3年間使えば実質無料です。途中で解約した場合は、未払い分の本体価格を支払う必要があります。

●高速データ容量と速度制限
ソフトバンク:たぶん無し
楽天:たぶん無し

基本的には、どちらもデータ使用量に制限がありません。ただし、楽天モバイルについては、楽天固有の回線が繋がりにくい場所では、パートナー回線(auのネットワーク)に繋がり、このときは5GBという高速データ容量上限があります。使いきると、国内1Mbps、海外128Kbpsの低速通信になります。

たぶん、というのは、それぞれ次のような記載があるからです。どういう場合なのかあまり詳しく書いていないのが少々心配です。

ソフトバンク:
「サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
・ご利用の集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
・特定のエリアでネットワークが高負荷となった場合、該当エリアのお客さまについては、サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。」
楽天:
「・契約者間の利用の公平を確保し、本サービスを円滑に提供するため、データ通信によるトラフィックがネットワーク帯域の上限を超えるときなどには、通信速度や通信量を制限することがあります。
・契約者間の利用の公平を確保し、本サービスを円滑に提供するため、データ通信によるトラフィックがネットワーク帯域の上限を超えるときなどには、画面の表示速度や動画の再生開始時間を早くするための通信の最適化を行う場合があります。」

やや不安なところもありますが、導入コストを含めても安く済みそうな、楽天モバイルとSIMフリールーターの組み合わせで進めることにしました。

用意したのは、

1. 楽天モバイルのSIMカード
2. SIMフリー4G/LTEルーター
3. プラスドライバー
4. ちょうど良い場所のコンセント

1. 楽天モバイルのSIMカード

物理SIMが必要です。どこかのヒラメのように、響きが格好いいからといってうっかりeSIMを選ばないようご注意ください。申し込み直前で気が付きました。eSIMなら、解約の際、返却しなくてすむので楽なのですが。

月額料金は段階制で、使ったデータ量に応じて金額が変わります。20GB以上使う場合は税別2,980円/税込3,278円です。2021年6月現在、3ヶ月無料キャンペーンがあります。

2. SIMフリー4G/LTEルーター

ざっくり言うと、SIMカードを差せば、Wi-Fiが使えるようになる便利な機械です。

SIMフリーと言うからには、どのキャリアでも使えるはずなのですが、後発の楽天モバイルには対応していない機種がちらほら。さらにその中でもバンド固定できる機種は、今のところこれしか見つかりませんでした。

I-O data WN-CS300FR

バンド固定というのは、特定の電波帯だけ掴む機能です。前述の通り、楽天モバイルでは、au回線を掴むと、5GB使いきったところで低速通信になり、モバイルルーターとあまり変わらなくなってしまいます。楽天回線だけ使いたい、というときに便利な機能です。

楽天回線だけを確実に掴む地域で、バンド固定する必要がなければ、Atermなど他にも色々機種があります。

なお楽天モバイルではなく、aeon mobileのデータ専用SIM(タイプ2、docomo回線)を差しても繋がりました。APNプリセットはないので、手入力しました。NTTドコモとそのMVNOは対応しているはずなのですが、公式動作確認済みSIM一覧にないので、今後も使えるかは不明です。

3. プラスドライバー

WN-CS300FRの蓋を開けるのに使います。

4. ちょうど良い場所のコンセント

ADSLを利用していた家なら大概コンセントはあると思いますが、あえて書いたのは、楽天モバイルの電波が届く場所にルーターを置く必要があるためです。これがヒラメ家では、やや問題でした。

利用場所が楽天モバイルのエリア内かどうかは、公式サイトのエリアマップを見るとわかります。が、残念ながら、この地図、必ずしも正しいとは限りません。

楽天モバイルに申し込んだのは、今年春頃でした。その際、地図上でエリア内であるのを確認し、念を入れてチャットサポートで住所を伝えて確認していました。が、いざ届いてみれば、電波がかろうじて届く場所と、全く届かない場所が。なんと家の前(屋外)も圏外でした。ちなみにヒラメ家は半地下住宅ではありません。

さらに、スマホに差していたときはぎりぎり電波が届いたのに、ルーターに入れると電波を掴まないので、さあ困りました。

これはだめだと諦めかけて数ヶ月。やっぱりSoftBank Airかテザリングか、と考えつつ、正直に言えばただ放っておいたところ、なんと寝かせておいた楽天モバイルのSIMを入れたルーターが、いつの間にか使えるようになっていました。どうやら以前より電波状況が改善されたようです。依然として電波が届かない場所もあるものの、随分良くなりました。

というわけで、固定回線と同等! とまでは言い張れなくとも、比較的安定し、安い料金で、ネット環境をどうにか確保することができました。

もろもろ調べているうちに、ネットワーク初心者のヒラメも、1ミリくらい理解が深まった気がします。この知見……というには恥ずかしいですが、ヒラメがこの1年ほどうんうん唸った時間が、誰かの何かの足しになれば幸いです。

ありがとうADSL。すべてのADSLユーザーに幸あれ。


ここから先は、どうしても課金したい稀有でナイスなガイや石油王のための、ほんのおまけの数行です。ネットで見つけられる情報です。

最終的に、心配性のヒラメが楽天モバイル×SIMフリーのルーターを試す決め手は2点ありました。

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