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③アリスの仕事はじめ(2)編

堀江貴文さんの書籍『多動力』を舞台化!
完全な素人集団で演劇界に革命を起こす!
脚本は完全オリジナルで、舞台はブラック企業。
「不思議の国のアリス」の世界観で作り上げています。

そんな脚本を2019年2月2日(土)・3日(日)の公演前に見れちゃう♪

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※校正前の脚本のため、公演時には変更の可能性ありです。

台本は①〜④まで公開中!
つづきは、舞台を見にきてくださいね♪

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③アリスの仕事はじめ(2)編

【補足】
残されたアリスと、トランプ兵のクラブとスペード。
彼らはアリスに所属部署と、
明日から一緒に働く先輩社員を紹介する。

スペード♠︎
「アリス、よいか、言ったはずだ。
ハート社長はお忙しい方だ。
困らせるのではない!よく言うことを聞くのだ。」
アリス
「…はい。」
クローバー♣︎
「…ではアリス、君にはまず、
我が社の営業部で仕事を覚えてもらいたいと思う。いいな?」
アリス
「はい、それはこの会社に入ることが決まったときに聞いていました。
でもスペードさん!アタシいつかは商品を企画して、自分の考えたおもちゃを
売り出したいと考えています。
その願いは叶うのかしら?」
スペード♠︎
「おいおい、社長もおっしゃられていただろう?
それにはまず、営業部にてハートのおもちゃコーポレーションの商品と、その商品の売り方を
しっかりと覚えてもらってからだ」
クローバー♣︎
「まずは我が社の商品であるおもちゃの市場を、
現場でしっかりと見て、売り込んでもらう。」
アリス
「…クローバーさん、新しいおもちゃは作らないのですか?」
スペード♠︎
「何度も言わせるな、我が社にはすばらしい商品が十っ分に揃っている!」
クローバー♣︎
「もっともっと売り先があるはずだ。」
スペード♠︎
「売り上げが伸びないのもまたこれは、」
クローバー♣︎
「営業や売り方の仕方に、改善の余地があるからなのだ。」
アリス
「うーん…わからないところも多いけど、
まずは現場を見る、と言うことには賛成だわ。」
スペード♠︎
「そうだろう?」
クローバー♣︎
「あぁ、そうだろう。」【相槌的に】
クローバー♣︎
「では早速だが、いま、営業部で
バリッバリと働いている、君の先輩を紹介しようと思う。」
スペード♠︎
「きみは明日から彼の元でいろいろと学び、
我が社の商品をガンッガンと売ってほしいと思う。」
スペード♠︎
「おい、白うさぎ!白うさぎよ、入ってきたまえ!」

そこに、どこかで見覚えのある白うさぎが現れる。

【白うさぎは[ボク/キミ]呼びキャラ、やや天然ボケ。
おっちょこちょいで毒づくところもあるが、基本は素直、いいヤツ】

白うさぎ
「はぁ…お呼びでしょうか?」(小走りで現れる)
アリス
「(あ、あなたは…)」(の顔)
スペード♠︎
「来たか、白うさぎよ。」
クローバー♣︎
「たしか、育てがいのある後輩を欲しがっていたよな?」
白うさぎ
「え!?いや、ボクがほしいと言っていたのはアシスタントで。」

(食い気味に、威圧的だが笑顔の♠︎・♣︎)

♠︎・♣︎同時
「「同じことだ。」」
スペード♠︎
「今日から念願の、かわいい後輩がお前の下につくことになる。」
クローバー♣︎
「しっかりと現場で教え、じっくりと育てるのだ。」
白うさぎ
「え、しっかりじっくり…後輩って、今もこんなにこんなに忙しいのにこれ以上。」
(食い気味に)
♠︎・♣︎同時
「「同じことだ。」」
白うさぎ
「えぇ〜同じでしょうか…。」
♠︎・♣︎同時
「「同じだ。」」

【白うさぎをじっくりと眺めるスペードとクローバー、恨めしそうにそれをみる白うさぎ、
可笑しそうにくすっと笑うアリス】

スペード♠︎
「ふむ、そうだな。ではどうだ?
たとえば、ヒマなやつに忙しい仕事を与えるとどうなる?」
白うさぎ
「えっと…もちろん、忙しくなります…。」
クローバー♣︎
「では、もともと忙しいやつに忙しい仕事を与えるとどうなる?」
白うさぎ
「…もっと…忙しくなりま…す?」
♠︎・♣︎同時
「「そう、同じく忙しい。ほら同じことだ。」」

【少し間】

白うさぎ
「…え!?今同じでしたか!?ボクもっとやることが増えて、
もっと忙しくなってますよね!?」
♠︎・♣︎同時
「「同じだ。」」
白うさぎ
「ええ〜同じでした!?ボクがおかしいですか!?」
♠︎・♣︎同時
「「同じだ!ハッハッハ。」」
白うさぎ
「えぇぇ〜…。」(白うさぎ、白目)

【しびれを切らして、その場で少し駆け足、白うさぎに話しかけるアリス】

アリス
「…ねぇ、白うさぎ先輩!」
白うさぎ
「…はい?」
アリス
「アタシ、アリスと申します。はじめまして!」
白うさぎ
「あぁ、ハイハイ。はじめましてね、ハイ。」
アリス
「今日からよろしくお願いします!
あの…私のこと…覚えて…いないですよね?」
白うさぎ
「えっと…あれ?ボクたち、どこかであったかい?」
アリス
「はい、あの時も本当に本当に忙しそうだったんで、
すれ違った程度だけど、
アタシにここで働くきっかけを落として行ってくれたんですよ。」
白うさぎ
「ボクが…キミに?…この忙しいボクに、そんなヒマはないんだけどな…
それはきっとキミの勘違いで、忙しいボクはキミのことなんて相手にするヒマは…。」
(食い気味に)
スペード♠︎
「ほぉ〜〜〜〜〜〜やるじゃないか白うさぎ。」
クローバー♣︎
「やはり、この新人を育てるのは、お前が適任のようだな!」
アリス
「アタシ、仕事覚えるの、きっと早いですよ!
きっと一緒にいるうちに、忙しいなんて言わせなくしちゃいますから!」
(ちょっと嫌そうな白うさぎ)
白うさぎ
「…えぇ〜…はいはい……分かった、まぁじゃあ!
今、ちょっと忙しいので来月から!ということで。」
アリス
「来月!?そしたら明日からアタシはどうすればいいの!?」
クローバー♣︎
「おいおい、白うさぎよ、今ある仕事は、
いつまでに片付けなければならないのだ?」
白うさぎ
「えっと…ひとつは明日まで、ひとつは来週まで。もうひとつは来月までに、
それとそれと…。」
スペード♠︎
「いつまでたっても忙しいではないか、それならば、
明日新しい仕事がひとつくらい増えても同じことじゃないのか?」
白うさぎ
「えぇ〜…でも明日中に終わらせないと…。」
♠︎・♣︎同時
「「同じことだ。」」
アリス
「きっとアタシがお仕事を覚えたら、あなたの仕事もひとつずつ減らしていけるはずよ!」
白うさぎ
「…分かったよ…じゃあ明日…会社のことを教えるよ…あぁ…忙しいけど…。」
アリス
「ありがとう!白うさぎ!」
白うさぎ
「…おいきみ、白うさぎ、”先輩”、だ…。
はぁ…また、今日は帰れないな…。」
♠︎・♣︎同時
「「では、明日からよろしく頼むぞ。」」
アリス
「白うさぎ先輩!よろしくお願いします!」

【暗転・幕間】

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