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知っておくと役に立つ英語スラング25選

実は英語という言語は、単語や熟語の種類がめちゃくちゃ豊富な言語として有名です(逆に日本語は語彙が少ない)。

とくに英語学習者を困らせるのが、教科書には載っていないような俗語表現(スラング)が無数にあって、しかもそれが頻出すること。

これが日本人だけでなく、英語を学ぶすべてのノンネイティブを悩ませます。

逆にいうと、日常でよく使われる決まり文句を知っていればそれだけ差が出るということ。英会話だけでなく、英語の文章を読んだり洋画を見たりするときにも効果を発揮します。

この記事では、僕がいままで出会ったスラングのなかから「えっ」と思ったものを紹介します。

字面から意味を推測しにくいものばかりを集めました。そのわりにはけっこう頻出するので、知っておくと役に立つと思います。


Big deal それがどうした?

まずはBig deal。「大したことじゃないよ」という意味です。

たとえば「昇進おめでとう!」と言われたときにBig deal(そんな大したことじゃないよ)というふうに使います。

紛らわしいことに、これにaがつくと真逆の意味になります。A big dealは「大したこと」という意味。

Aが抜けるだけで真逆の意味になりますので要注意です。


Check オーケー

次はCheck。「オーケー」の意味になります。

たとえば「会議の準備はできてる?」と聞かれたときに、Check(オーケー、ばっちりだよ)みたいに使います。

「チェックしておいて」ではないので要注意。


Easy come, easy go 悪銭身につかず

次はEasy come, easy go。「苦労せずに手に入れたものはすぐに無くなってしまう」という意味。

日本語の慣用表現に「悪銭身につかず」というものがありますが、それと同じです。

逆に、苦労して稼いだお金がすぐになくなってしまうときに、皮肉として使われることもあります。


Fill in the blanks 後は推して知るべし

次はFill in the blanks。ここに記入してください、ではありません。「後は言わなくてもわかるよね?」の意味です。

たとえば「今年も例年のイベント開くのかな?」と聞かれて、「うーん、今は財務状況が厳しいからねえ…fill in the blanks(後は推して知るべし)」というふうに使います。


I just work here 私に言われても困ります

次はI just work here。私はここで働いています、ではおかしなことになるので要注意。これは「私に言われても…」という意味です。

つまり「私はただ従業員として働いているだけで、ものごとの決定権はありませんよ、文句を言うなら上司に言ってください」というニュアンスが込められているわけです。


It’s touch and go 際どい

次はIt’s touch and go。「際どい」とか「ギリギリでどうなるか予断を許さない」という意味になります。

たとえば次のように使います。

Whether I can finish my homework on time is touch and go.(期限までに宿題が終わるかどうか際どいところだ)


Touch base 連絡を取り合う

次はTouch base。「連絡を取り合う」の意味です。

またTouch base with人で「~と連絡を取り合う」の意味になります。

Let's touch base with our boss before we make our decision.(決める前に上司に連絡しておこうよ)…みたいに使います。


Money talks 金がものを言う

次はMoney talks。お金がしゃべる、つまり「金がものをいう」の意味です。

最終的にはお金が説得力をもち、お金を持っている人の意見が通る、みたいなニュアンスですね。

たとえば「だれが選挙に勝つと思う?」と聞かれたときに、Money talks(結局は金がものを言うよ)みたいに使います。


Off the hook 助かった

次はOff the hook。これは「助かったー」という意味。「ホッとした」のニュアンスがあります。

重い責任を負わされそうになって、すんでのところで他のだれかが手を上げてくれた。そういうときにOff the hook(いやー助かった)と言います。


So help me god 神に誓って本当だ

次はSo help me god。神さま助けてください、ではありません。これは「神に誓って本当だ」という意味になります。

疑いをかけられて、身の潔白を証明するときによく登場するフレーズ。

やったのは僕じゃないよ!So help me god!(神に誓って本当だ!)というふうに使います。


Stop the presses みんな聞いてくれ

次はStop the presses。「みんな聞いてくれ」の意味。

みんなが忙しく作業している部屋に飛び込んで、「みんな!重大ニュースだ!今やってる作業を中断してこっちに注目してくれ!」とうったえかけるニュアンスです。

Stop the presses! I’ve got news about the deal.(みんな聞いてくれ!取引の情報を手に入れた!)というふうに使います。


Tell you what こうしたらどうかな

次はTell you what。「こうしたらどうかな」と、提案をもちだすときに使うフレーズです。

文頭で使われることが多いので、意味を知っていないとかなり面食らうフレーズですね。

Tell you what – we’ll go together and beat him.(こうしたらどうだろう、今からいっしょに殴りに行くんだ)…みたいな使われ方をします。


That’s the ticket それだよそれ

次はThat’s the ticket。あれはチケットです…じゃないです。「それだよそれ」の意味を表します。

だれかが主張したことに賛同し、「その手があったか!」とうなずくようなニュアンスが込められています。

Why don’t you ask him to help you with your work? – That‘s the ticket! I should have thought of that.(「彼に手伝ってもらったら?」「それだよそれ!もっと早く気づくべきだった」)


There is nothing to it 簡単だよ

次はThere is nothing to it。それには無がくっついている…ではなく、「簡単だよ」という意味です。

たとえば「私にもできるでしょうか?」と聞かれて、There is nothing to it(簡単だよ)と返したりします。

誰にでもできることだから安心していいよというニュアンスが入っています。


What do you know? 調子はどう?

次はWhat do you know?です。あなたは何を知っている?と理解するとわけのわからない状況になるので要注意。「調子はどう?」が正解です。

挨拶のときに使うフレーズですね。

Hi, Napoleon! What do you know?(やあナポレオンさん、調子はどうですか?)


Come again?(なんですか?)

次はCome again?です。もう一度来るのか?ではなく、「もう一度言ってくれないか?」の意味です。

相手の言ったことがよく聞き取れなかったとき、あるいは発言内容にびっくりして聞き返すときに使います。


How’s that again?(今なんて?)

次はHow’s that again?。これもCome againと同じような使い方をするフレーズ。「今なんて言ったのですか?」の意味。

言われたことをよく聞き取れなかったときに使う表現です。


Run that by me again(もう一度説明してください)

字面だけをみるとなんのことやらわかりません。これで「もう一度説明してください」という意味になります。

「Runなになにbyだれだれ」で、だれだれになになにを説明するという意味があります。字面から内容をイメージするのが難しいので、かなりの高難易度フレーズです。

I can’t understand. Run that by me again.(よくわからない。もう一度説明してくれ)


Heads up!(あぶない!)

次はHeads up!です。文字通りに読むと頭を上げろですが、これで「あぶない!気をつけて!」の意味になります。

うつむき加減で歩いている人が、前方にある大きな落とし穴に気づかないでいる。その人に対して「視線を上げて!」と注意するニュアンスですね。

こうやって状況をイメージすると、すぐに覚えることができます。


Look who’s here!(誰かと思ったら!)

次はLook who’s here!ですが、「ここにいるのは誰かを見よ!」ではありません。「おやまあ、誰かと思ったら!」の意味です。

街中などで思いがけない知り合いにバッタリ出くわしたときに使う表現です。こりゃ驚いた!みたいなニュアンスが込められてます。

動詞が先頭に来ているとはいえ命令形ではないので要注意。


Speak of the devil(噂をすれば影だ)

次はSpeak of the devilです。悪魔について語りたまえ、ではありません。これは「噂をすれば影」つまり誰かのうわさ話をしていたら、当の本人が現れたという状況で使うフレーズです。

これも命令形ではないので注意が必要です。悪魔について何かを言っているわけでもありません。


Well, I’ll be(おやおや)

次はWell, I’ll beです。これも文字通りに受け取るとなんのことやらわからない表現。「こりゃ驚いた!」とか「うわ、マジかよ」みたいなニュアンスを表します。

たとえば道端で友人と出くわしたときに使われると「うわっ、驚いた!」の意味になります。

あるいは、すべての書類に記入がすんだと思ったら、実はもう一枚あったみたいな状況。そのときにWell, I’ll beと使われたら「なんてこった」とか「うわマジかよ…」のニュアンスになります。


Here or to go?(こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りですか?)

次はHere or to go。お店のレジでよく用いられるフレーズです。「こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」という意味。

答えるときには、店内で食べる場合はFor hereといいます。逆に持ち帰るときはTo goとかTake outと答えればオーケー。


Paper or plastic?(紙袋かビニール袋どちらにしますか?)

次はPaper or plastic。これもレジで使われる表現なのですが、Plasticがくせ者。これはプラスチックのことではなく、ビニール袋を意味します。

「紙の袋とビニール袋、どちらに入れますか?」という意味。アメリカのお店でよく用いられるフレーズです。TOEICにも出る。


Time to hit the road(もう行かなくちゃ)

次はTime to hit the road。Hit the roadといっても、道路を打ちすえるという意味ではありません。そうではなく「もう行かなくちゃ」という意味です。いとまを告げるときに使われるフレーズ。

Hitという英単語はよくこういう使われ方をするので、覚えておくと便利です。たとえばhit the storeといえば、「あのお店に行こうよ」みたいな意味になります。


Catch you later!(またね)

最後はCatch you later。これで「じゃあまたね」の意味になります。

このcatchは「連絡すること」を表していますが、このフレーズ自体には「後で連絡するからね」という意味はありません。

本当にただ「じゃあね」と言うだけの軽いあいさつです。このあいさつをされたからといって、後に連絡が来るとは限らないので要注意。


まとめ

以上、知っておくと役に立つであろう英語のスラングを紹介しました。

スラングに的を絞った参考書というものはなかなかないのですが、ジェームス・バーダマンの『日本人が知らないネイティブがよく使う英会話フレーズ400』はおすすめ。この記事の参考文献です。


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