1ヶ月1000単語習得メソッド


Hello, there! このプリントでは1ヶ月で英単語“1000単語”を覚える方法を説明します。常識では、「1ヶ月で1000単語習得なんて絶対無理・・・」と思うでしょう。しかし、やり方を劇的に変えるからこそ「劇的な効果」が生まれるわけです。この「1ヶ月1000単語習得メソッド」で実際に大成功をおさめた人がたくさんいる反面、最初の一歩を踏み出せずにそのままにしてしまった人もいます。みなさんはどちらの人になりたいですか?もちろん前者ですよね。そこで最初の一歩を踏み出しやすいように、様々な工夫を凝らしてまとめたのがこの記事です。

1. コツコツやるから挫折する
「1ヶ月1000単語習得メソッド」なんて聞くと、怪しい方法を想像するかもしれません。もしくは「右脳」がどうとか、「記憶のためには寝る前がいい」とか…。もちろんそういう話もあっていいわけですが、僕個人は脳科学には興味がないし、現実には中高生にそういった話しはあまり響きません。では何が必要か?それは…「単語の覚え方に対する意識改革」です。ズバリ一言でまとめるなら…

これなんです。「そんなことかよ」と思うかもしれませんが、ここに大きな誤解があるのです。というのも、単語の話になると、なぜか「少しずつコツコツやるもの」と言う考えが広まっています。少なくとも、僕自身はコツコツなんてできないです。努力家や真面目な性格の人はそれでうまくいくかもしれないけど、僕を含む大半の人はコツコツやることなんてできないのが普通です。ちなみにコツコツやれる人は成績が上がります。そういう人が勉強を教えるときに、「コツコツやることが大事」と言うだけなんです。確かに「大事」ですが、生徒は「実行」ができないんです。コツコツできないなら、一気にやってしまえばいいだけです。皆さんはここで一度、腹をくくって、たった1ヶ月だけ気合いを入れて「実行」してほしいのです。きっと世界が変わります。
2.典型的な失敗パターン
Q.「一日に何個ずつ」進める計画を立てますか?
受験生に質問すると「一日に10個」「20個ずつ」。 9割9分9厘の人がこう答えます。でもこれが間違いなんです。1日10個ずつやると1000個覚えるのに100日かかります。20個でも50日かかります。もちろん一回で覚えることなど人間にはできないから、1日に20個ずつ取り組んでも、51日目にはまた最初の単語に戻りますね。そこで2つめの質問です。
Q.「初日にやった20個の単語」のうち、51日後は「何個を覚えている」と思いますか?
生徒に聞くと、「5,6個」「半分はいかないかな」と答えます、しかしこれは、


いいですか、50日も間隔が空くんです。50日前にやった単語なんて普通は絶対に思い出せません。例えば、50日前の天気は何ですかと尋ねられたら、答えられますか?無理ですよね。人間の記憶力なんてそんなもんです。英単語も同じです。50日前の単語も思い出せるわけないです。



3.期間を空けたらアウト
暗記モノの最大のポイントは「ウロ覚えを繰り返す」ことです。暗記というのは気合いを入れて「覚えるぞ!忘れないぞ!」と思っても忘れるものです。ですから「忘れてもいいから、短期間のうちに何度も繰り返す」方法のほうが効果はあるはずです。つまり、ウロ覚えでもいいので、何度も繰り返すことが重要です。この「ウロ覚えの反復」が1000単語習得法の最大のポイントになります。「とにかく短期間でたくさんの単語を繰り返し目に焼き付ける」のが大切です。
1日20個×50日=1000個 これだとうまくいきません。式を変えましょう。
20×50=1000⇒20×10×5=1000⇒200×5=1000
これでいきましょう。
1日200個×5=1000個 これで暗記の間隔が空かなくなります。5日で1周するわけですから6日目はまた最初の単語に戻ります。
3.「1ヶ月に6回」という黄金ルール
皆さんは「200個もできるわけもない」と心配になると思います。しかしまずは「1ヶ月で6セット繰り返す」ことの大切さを語らせてください。単語は1,2度見ただけでは覚えられないのが普通です。ですから「短期間で何度も繰り返す」必要があるわけですが、僕が英単語を覚えてきた経験から「ベストだ!」と考えたのが「1ヶ月に6回繰り返せば覚える」というものです。これで90%覚えられます。90%つまり1ヶ月で900個の単語を覚えられるなんて、すごいことです。

4.具体的な方法
☆「1日に200個×5日」を6セット繰り返す
1日目 No.1-200

2日目 No. 201-400

3日目 No.401-600

4日目 No.601-800

5日目 No. 801-1000

まずは1セット目お疲れ様

6日目 No.1-200

7日目 No. 201-400

8日目 No.401-600

9日目 No.601-800

10日目 No. 801-1000

ここまでが、かなり大変

11日目 No.1-200

12日目 No. 201-400

 13日目 No.401-600

14日目 No.601-800

15日目 No. 801-1000

まだまだ覚えられないのが普通

16日目 No.1-200

17日目 No. 201-400

18日目 No.401-600

19日目 No.601-800

20日目 No. 801-1000

少し手応えがあるかも・・・

21日目 No.1-200

22日目 No. 201-400

 23日目 No.401-600

24日目 No.601-800

25日目 No. 801-1000

手応えが感じられるはず!

26日目 No.1-200

27日目 No. 201-400

28日目 No.401-600

29日目 No.601-800

30日目 No. 801-1000

 これで完成!

この方法で、必ず5日に1回は同じ英単語に目を通すことになります。


5.「1時間100個ペース」
先ほど「1日に200個に取り組む」と言いましたが、何も1日に200個の単語を覚える必要はありません。そんなことは不可能です。あくまで完成は1ヶ月後です。まずはウロ覚えでOKなんです。1日のノルマ(200個)をウロ覚えで構わないので、どんどん進めていってください。では、どの程度を「ウロ覚え」と判断するのでしょうか。僕がこの方法で理想だと思うウロ覚えは、ズバリ「1時間100個ペース」です。1時間で100個というのは、やってみればわかりますが、けっこうテキパキと進めないとすぐに時間が足りなくなります。ですが、それでいいんです。もちろん100個に対して、3時間、4時間も使えるなら理想ですが、現実的ではないですね。なので以下の目安を参考にしながら進めてください。
☆ウロ覚えの目安
① 今この瞬間「覚えた!」と思ったら、すぐに次へ進んでOK!
② 最初から知っている単語は即無視する。
③ 簡単な単語は数秒目を通す
④ 難しい単語はじ~っくりと。
⑤ 「書く」「書かない」はみなさんの自由。書く場合は、回数はどうでもいい。
1時間に100個のペースで進めるわけですですが、1日のノルマは200個なので、1日に使う時間は「2時間」です。


6.「1時間後にテストが待っている」つもりで
「1時間100個ペース」でわかりやすいイメージが、「1時間後に単語テストがある」と想像することです。
☆イメージ

これでどうやればいいのか、想像がつくと思います。1時間後にテストが待っているわけですから、知っている単語なんてどうでもいいですよね。知らない単語には時間をかけますね。でもかけすぎると全部終わらないから、とりあえず次に進みますよね。そんなときに「何回書いたらいいんですか?」なんて質問はしませんよね。その時間だって惜しいはずです。で、一生懸命やって100番目まで行って、時計を見たら50分たっていた。まだ10分残っているわけですから、最初に戻って、忘れていそうな単語をまた確認するはずです。・・・こんなイメージで進めれば、余計な雑念・疑問も出てきません。とにかくやるだけです。先ほども言いましたが、100個の単語に1時間ではなく、2時間でも3時間でもかけた方が効果はあります。でもさすがにそこまで単語に時間を割くことはできないと思います。かといって、30分しかかけないようでは、ウロ覚えすぎて、効果がでません。やはり1時間はかけてほしいところです。
7.絶対に気をつけるべきこと
Q. 「succeed→成功する」それとも「成功する→succeed」どっちの順?
A. 「英語→日本語」のほうが断然楽に覚えられます!
とある有名な言語学者によると、「英語→日本語」の労力に対して、その逆「日本語→英語」は4倍の労力がかかるそうです。その言語学者の理論を利用して考えると、皆さんは、次のどっちを手に入れたいですか?
① 英語を見た瞬間に意味がわかる単語を1000個
② 日本語を見て英語までいえる単語を250個
これが同じ労力なら、僕は①です。まずは、英語を見て意味が浮かぶ単語の数を増やしていくほうが、英語の勉強は順調に進みます。
「日本語を見ても英語が出るようにしたほうがいい」 「スペルもちゃんとかけた方がいい」
世間ではいろいろな方法が言われていますが、単語を覚えるときに「~したほうがいい」ということを考え出したらキリがありません。「~したほうがいい」ではなく、「~しなきゃいけない」ことだけに集中してください。「~したほうがいい」ことまでをやりながらマスターできるほど、単語は簡単なものではないことは、もうみなさんが知っていることだと思います。まだ意味も言えない段階で、「英作文のときに困るから、日本語をみて英語を言えたほうがいい」とか「スペルもきちんと書けたほうがいい」など、考えないほうがいいですよ。それは「まず意味を覚えてから」ですね。
Q. 覚えるときは「書きながら」がいいの?
A. 書いても書かなくてもどっちでもOKです。書いて覚えるか、目で見るだけで覚えるかは好みの問題です。
簡単な単語は目で見るだけで十分でしょう。逆に、難しい単語や何回見ても覚えられない単語ってありますよね。そういうときは何回でも書きましょう。書く場合は「何回書くか」を絶対に決めないでください。回数を決めるとノルマのようになってしまい、「今、何回書いたか」に意識がいってしまいます。すべての集中力は単語に向けるべきです。1回書いて覚えられるなら、それでOKですし、10回くらい書いても覚えられなければ、もっと書けばいいだけです。
Q. 「スペル」も正しく書けないといけないよね?
A. スペルもきちんと書けるのが理想ですが、一番大事なのは「意味がわかること」ですから、1000単語メソッドではスペルを重視しません。スペルを捨てることで、1000個の単語の意味が分かるという理想の状態に少しでも早く・確実に到達できることを目指します。なぜか初級段階では、WednesdayやFebruaryなんかが書けることが重視されますが、そこにパワーを使うなら、意味の理解に力を使ったほうがいいです。
Q. (1日に200個に取り組むとき)知らない単語だけで200個、それとも知っている単語も含めて200個?
A. 単語の数は「知っている単語も“含めて”200個」です。知らない単語だけ200個をピックアップするのは時間がかかります。その時間を覚えることに回したほうがいいでしょう。よって、その日に取り組む単語の中に知っている単語があれば、「今日はラッキーだな」くらいに考えればOKです。
~1000単語メソッド達成のために工夫できること~
①どう時間を作るか?
「1日に200個」「1時間100個ペース」ということは、「1日に2時間」も単語に費やすことになるのでしたね。これは大変なことです。学校があるときは大変なので、長期休みにすることをおすすめします。そして大事なことは、とにかく「最初の1セット」をやるんです。というのも、最初の1セットをやれば、続けないともったいないので、いやでもやる気になると思います。「あんなにやったのが無になるのか・・・」と思うと、意外と続きます。
②「一気に2時間」やる必要はない!
1日に2時間といっても、一気に120分ノンストップでやる必要はありません。むしろ集中力を欠いて効率が悪くなります。1時間×2回、30分×4回、20分×6回に分けてもOKです。仕事があっても30分×4に分割すれば、「朝30分、昼休みに30分、帰りの電車で30分、寝る前に30分」などと工夫できるでしょう。さすがに。10分×12回など細かく分けすぎて、頭が「単語モード」になりきれないうちに10分たってしまう気がしますので、あまり勧めませんが。いずれにせよ、「やること」が一番大事なので「続けやすい」やり方でOKです。ちなみに僕が中学生の時は、調子がよければ「1時間×2回」で、やる気がないときは「30分×4回」でやっていました。
③手応えは「5セット目」から
この方法でツラい期間は「1セット目~4セット目まで」です。ここまでは1日2時間使いますし、まったく効果が出ないんです。例えば3セット目あたりで、「もう結構覚えているんじゃないかな」なんて期待しますが、全然覚えてなくて愕然とします。早い人で、4セット目から絶妙に手応えを感じますが、基本4セット目でも、ほとんど覚えてないと思ってください。そして、5セット目からかなりの効果を感じるはずです。6セット目でブレイクします。実はこれ僕が中学生の時の経験なんです。4セット目までは覚えてなくても、5~6セット目からブレイクしたという経験です。「英語を嫌い」という生徒は、少し遅れはありますが、それでも7~8セット目でブレイクします。(そこまでいけば、1,2セットの追加はさほど時間を要しませんのでご安心を)。ただし、4セット目が終わるまでは「我慢」です。耐えてください。4セット目までに僕に対する不満、いらだち、怒りはマックスに達しますがそれでも続けてください。そして4セット目まで続ければ、勝負ありです。5セット目からは2時間もかかりませんし、何より効果が出始めるので、楽しく続けられるものです。1ヶ月後、みなさんに「1000単語覚えられたか」尋ねます。そのときに自信を持ち、イキイキした顔で「はい」と言えるか、はたまた気まずそうな苦笑いでその場をやり過ごすか…楽しみです。
最後に、僕の大好きな言葉を贈ります。中学生でも訳せる文章なのでぜひ訳してみてください
No pain No gain.


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