禅の呼吸法「数息観」で、静かな心をGETしよう!

不安になった時、簡単に心を落ち着かせる禅の呼吸法があります。それは「数息観」と呼ばれる呼吸法です。

心が落ちつく姿勢で、目を半分だけ閉じて、呼吸を数えていきます。息の数え方は、まず吐く息に合わせて、心のなかで「ひとー」と少し長めに数え、「つ」で軽く鼻から吸うとよいでしょう。
続けて「ふたー」と息を吐き、「つ」で吸います。
十まで数えたら、また一に戻って数えます。

このとき、なにも考えず呼吸だけに集中すると、頭や心に溜まったネガティブな感情を感じなくなるので、自然と心が落ち着きます。

白隠禅師は、『夜船閑話』という著書で数息観についてこのように述べています。

「務めて腹をして空しからしめ、腹の空なる時に当って、即ち静室に入り、端坐黙然して出入の息を数へよ。一息よりかぞへて十に到り、十より数えて百に至り、百より数へ将ち去って千に到って(中略)」

(お腹が減っている状態で坐禅をして、1から1000まで数えると、煩悩が消えて、天地宇宙と一体になって心身ともに清らかになる)

一つ、二つ...と数えることで、過去の嫌なことや将来の不安といった余計なことを考えなくなります。常にフル回転して疲れ切っている脳を休ませることができます。

数息観はやる時間や場所を選びません。通勤途中、会議中、仕事の途中、昼休みなど、、いつでもどこでもできます。

仕事で嫌なことが起きた時も、我慢してストレスをためずに、ゆっくりと呼吸をして息を数えてみましょう。そうすると、イライラしたり、家族に当たったりすることもなくなります。悩みや不安は、早めに対処することで、大きな心の負担を避けることができます。

とても単純な方法で、かつ大きな効果をもたらす数息観を是非トライしてみてください。数息観で「いま」に集中すれば自然と心が落ち着いてくるでしょう。




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