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クリーニング店について考えていること

5月ももう6日です。ついにオープンしました。色々と予定に変更があり、店舗の改装もなく、とても静かなオープンです。笑

今後の取り組みを定めるにあたり自分の脳内を整理するために以下クリーニング業界について、新参者ながら考えていることを書き連ねていきます。

いまは過去の売り上げや時間帯比率を見て底上げできるところはないか、新しい施策は何かないかを脳から血汁が出るほど考えていますが、基本的に削れるところはほとんど無く(普通だとありえない、一日のピーク時30分を2回というような変則労働もしていただいている)、施策としてはありがちですが、下記の中からどうやって組み合わせていくかを考えています。

もちろん、これからの(というかもうすでにやってないといけない)、

や、公式LINEでのマーケティングは必須だと思っています。

この中で導入コストが低いもの、費用対効果が出やすいものから手をつけていくことになります。(キャンペーンの見直しや試算は100回くらいやりましたが、うちよりも価格帯が同じ〜低い競合が至近距離に3社いること、そこがガンガン半額セールを打つことなどから一旦手をつけるのは見送ります。。)

そもそもクリーニング業界自体、現在かなり縮小傾向にあります。

(出典:クリーニングオンライン

上記の表は、「年間」です。2019年2月の全国平均は世帯当たり318円です。318円といったら、クリーニング代でいうとワイシャツ1枚か2枚の金額です。私は実家住まいの時は自宅にクリーニング屋さんが回ってきていて、母親が父のスーツやワイシャツを出していたのを覚えているので、月間318円という数字を見るとすごく少ないなと感じてしまいます。

ちなみに月別データはこんな感じです。

(出典:クリーニングオンライン)

衣替えの時期がやはりダントツで高く、夏はダウンや布団などの大物も出ないため平均単価はグッと下がります。今の時期は、コート、ダウン、布団がたくさん出ていて、店舗も置く場所がないくらいパンパンになっています。

なんとなくクリーニング店の状況、イメージがついたでしょうか?

クリーニング店の売上が落ちる理由は皆さんもイメージがつくと思うのですが、下記の理由が考えられます。
・家庭用洗濯機の性能が上がった
・家庭用洗剤の性能が上がった
・家庭で洗濯できる衣類が増えた(洗えるスーツのヒットなど)
・コインランドリーで洗濯できる衣類が増えた
・ファストファッションが一般的になり、ワンシーズンで衣類を切り替えることが多くなった

そのほか、スーツを着て仕事をする人が減った、世帯年収の変化などが挙げられると思います。

日本のクリーニング業界で上場しているのは2社、白洋舎さんときょくとうさんですが、盤石の首位打者である白洋舎といえども、純粋な衣類のクリーニングの業績は下降を示しています。

一方、そんな逆風の中、猛追をかけているのが関東でもCMをやっていた宅配クリーニングのリネットさん。

おしゃれなコインランドリーと洗濯代行で急成長をされているWASH&FOLDさん。

クリーニング業の利益を圧迫しているのが、
①「いつでも空いている安心感」を提供するための固定費(賃料と人件費)
②もともと利益率が低いのに競うようにして行う割引キャンペーン
です。立地にも寄るでしょうが、クリーニング店は当日仕上げを期待するお客様の午前中の締め切り時間前後と完成品の受け渡しをする夕方が特に忙しく、昼間は1時間にひとりお客さんが来るか来ないかというお店がほとんどだと思います。

この時間でお弁当やコーヒーでも売りたい、、、向かいの暇そうな電器屋さんと店番をシェアしたい。、、、と何度思ったかわかりません笑

リネットさんのように、ネット注文を受けてヤマトさんが取りに来るorコンビニで出せることができれば固定費は当然大幅に削減できますし、中央集権的に作業することで「受付時に店員が判断ミスをする、または工場が作業ミスをすることによる店員の精神的負担」は大幅に取り除くことができます。これが実はめちゃくちゃ大きいです。また、エリアを選ばず、今後主軸となる世代にピンポイントに1to1マーケティングができて、いいことしかありません。

また、WASH&FOLDさんは、宅配で洗濯代行を行うことによってクリーニングに出すものの定義を変え(バスタオルとかTシャツとかをバッグでまとめて出せます)、従来なんだか薄暗いイメージのあったコインランドリーをおしゃれスポットに変えました。葉山の同店では、地元の有名なパン屋さんとコラボして・・・って、素敵なコラボですし、行ってみたいと思っちゃいますよね。

※いずれも発明は別の事業者様かもしれませんが、目立って展開されておられるのは上記の事業者さんかなと思い、記述させていただいております。

もちろん後輩としては、いい背中は追いかけるぜ!ということで宅配施策や今ランドリーなどは方々打ち合わせ中なのですがなのですが、もう一社、目指すべきところとして絶対に外せないのが、北海道の雄、とみおかクリーニングさんです。

一度ホームページを開いていただいたらわかると思いますが、女性は一瞬で「ああ、もう、好き!!!!!」ってなると思います。世界観がもう、出来上がっています。オリジナル洗剤がこんな可愛いんです。ミルク缶に入っている真っ白な洗剤、こんなの好きに決まってます。

そのほかに、日本茶も今治タオルも、おしゃれなランドリーバスケットも売っておられるのですが、物販強いだけかと思ったら大間違いです。1950年に創業されおり、ふとんを中心に質の良いサービスをご提供されながら、様々なお取り組みをされて現在に至っておられます。そして何より店舗がものすごく可愛らしく、主たるターゲットである女性向けの振り切った店舗づくりが天才的だと思います。店舗づくり、ネット戦略、それを支えるブランディング、歴史に育まれた質、全てが揃っているとみおかさんをこっそり観察し続けています。

また、上記で述べたようなクリーニング屋さんは、今わたしが直面している「職場としてのクリーニング屋さん人気ない問題」も解消されている気がします。(これについてもまた今度書きたいと思います。)

クリーニング業界は令和の時代においても「なくなりはしないけれども確実にもっと縮小する」のは続きます。その中でどうやって選ばれるか、個人的には、ネット対応は1丁目1番地の施策であり、実店舗を守りながらネットで世界観を作り上げて、リアルに戻していくことで、いまある実店舗の強みがめちゃくちゃ出てくるので、今しばらくは辛抱の時期だと考えています。

また、その際は物販とコインランドリーが差別化のポイントになってくると思うので、次回はコインランドリーの在り方について考えていることを書き連ねたいと思います。

おわりです。

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