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目的別にお願いする先を変えた方がいいかどうか問題について。

今日は28日。不動明王のご縁日です。
たくさんのお寺で今日はお不動さまをご本尊に
護摩の供養が行われます。

護摩堂で行うものとは別に、野外で盛大に焚かれるものも
ありますが、これは柴灯護摩。

修験道の護摩で、仏器やお堂のない野外で
材木や柴などを集めて仏菩薩をお迎えしたことから
「柴灯」護摩と呼ばれます。

日本独特のもので、理源大師聖宝さまが初めて行ったと
言われています。

色々な祭礼の折に合わせて修されることも多いです。

ご質問をいただきました。
「◯◯についてお願いするとしたら
 どなたがいいのでしょうか?
 
 仏さまも分業制ですか?
 お得意な方にお願いした方がいいのでしょうか?
 どうぞご教示ください。」

ご質問ありがとうございます!

たくさんの仏さまがおられますが、 得意技があるとされています。

薬師如来さまは病気平癒や疾病消除。
阿弥陀如来さまは極楽浄土に往生させてくださる。
お不動さまは悪縁や因縁や執着や煩悩を切る。
お地蔵さまは子どもに関すること。
弁天さまや大黒天さまや毘沙門天さまは福運や金運。
このあたりは有名ですね。

このご質問に対する答えは、お聞きになった方の状況によって
少し変わってきます。

如来、菩薩、明王、天部それぞれに
多くの種類の仏さまがおられます。

しかしその全てが本質は大日如来と同じで、
大日如来のさまざまな働きを具体的にわかりやすく
現した姿がそれぞれの仏さまの姿です。

これも以前書いたことがありますけども。

それぞれの衆生が受け取りやすい形に応じてお姿を
変えてくださって、お力がわかりやすいようにしてくださって
いると思えばいいです。

ですので、あまり仏教に親しみがなかったけれど
どこから入ればいいのかな?と言う方のために、
そのいろんなお姿の中からご自身がピンとくるところに
接触しやすいようにしてくれているわけです。

なので、いろんなところへ行っていろんな仏さまと
触れ合うことで、ご自分のお好きな仏さまを見つけると言う
段階の方には「お得意分野があるので、気になる方のところに
行ってお願いしてみるのもいいですよ」とお薦めします。

仏教のことも仏さまのことも知らないしわからない、
ということは、仏縁がまだ薄めということ。

仏さまはまるで太陽が地球を広く照らすように
広く衆生に利益を施してくださっていますが、
特に今困ってなかったり日々の暮らしに忙しくしている場合
太陽が自分を照らしてくれていることは当たり前で
特に気にも留めない人も多いでしょう。

仏さまのご縁をいただかなくても元気に生きていけるなら
それはそれで悪いというものではないですしね。

「困った時の神頼み」という通り、
困った時に初めて神仏のことを思い出すもの。
人の力を超えたものの智慧が必要になった時、
いろいろな窓口の中から一番ご自分の状況に合ったところを
選んで近づく。
それが信仰の第一歩。

そして、巡礼や御朱印集め、観光なども
知らず知らずのうちに仏縁を厚くしていく良い機会です。

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