見出し画像

「『極上の踏み台』になる会社」

このnoteは2020年3月9日のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』への投稿をもとに作成しています。

おはようございます。
ZIP(会議室)のトイレ掃除をしていたところを、運良く新入社員に見つかったので、「写真に撮って、Twitterにアップしろ!」という指示を出したキングコング西野です。

画像1

さて。

僕一人でノリで作ったハズの『株式会社NISHINO』(の売上)が1年で大きくなっちゃったので、去年の秋頃に『株式会社NISHINO』社長を友人のヤン君にあげました。

おかげで今は会社から年齢相応の固定給をいただいて細々と暮らしているのですが、一応、100年後も続くエンターテイメントを作る計画なので、基盤となる会社(チーム)のことは、それなりに考えていたりします。

そんなこんなで、今日は『強いチームの作り方』について、お話ししたいと思います。
経営者の方や、経営者を目指される方に届けばいいなぁと思います。

チーム(会社)を殺すのは何か?

上司の「取り分」が多い会社は少なくありません。ていうか、ほぼ全て会社がそうですね。

そりゃそうなんです。
その分、会社に貢献してきたわけですし、「経営者」ともなると、地獄のようなリスクを背負ってきたわけですから、そういう人の「取り分」が大きくなるのも、まぁ分かります。

ただ、雇われる側からすると、言うたって「人」なので、上司の取り分が自分の理解の範疇を超えてしまうと、そりゃヘソを曲げちゃいます。
ヘソを曲げちゃっている部下に「頑張れ」というのは本末転倒で、頑張る気が起こらないように設計しておいて、頑張らそうとするのは、時間とお金の無駄です。

「ピラミッドを作った奴隷達の待遇が実は良かった」という話が本質的で、そりゃ、イヤイヤ作っている奴隷の背中を鞭でペチペチ叩き続けるよりも、ピラミッドを作る仕事をしたら得をするように設計しちゃった方がイイに決まっています。
鞭を振るう人の人件費をカットできるので。

「経営者が目先の取り分を奪った結果、巡り巡って自分の取り分が減る」という一番最初のベッタベタな落とし穴に落ちている経営者(および上司)が少なくない印象です。

この話は大した話でもないので、このへんにしておいて、ここからが本題です。

 『踏み台』になる

社員を囲いたがる会社も少なくありません。
その会社の経営者さんの気持ちはメチャクチャ分かります。

新入社員が戦力になるまでには、めちゃくちゃコストがかかるんです。
上司(経験者)がやった方が早いし、クオリティーも高いのですが、現場に立たせてあげないと成長しないので、その際、会社は「これは将来への投資だ」と割り切って、売上を諦めて、新入社員を現場に立たせます。

投資を繰り返して、ようやく戦力になった瞬間に「会社辞めます!独立します!」と言われると、そりゃ、「いやいや、ちょっと待ってよ。何の為に投資したと思ってんのよ!」と考える経営者もいるでしょう。
自分が『踏み台』にされたわけですから。

最近はあまり見かけなくなりましたが、独立したタレントに圧力をかける芸能事務所の気持ちも分からないでもないです。

ただ、僕が今、高校生や大学生だとして、「踏み台にできないような会社に入るか?」と考えてみたところ、そんな会社には絶対に入らないんですね。

「一度入ったら最期。簡単には抜けられない」なんて地獄の沙汰だし、どうせ僕なんて、やりたいことが途中で見つかっちゃうんで、その時に、入社してからこれまでの経験がリセットされるなんて、死んでも嫌です。

ここから先は

596字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?