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entée musical profile (long edition)

1964年生まれ。5歳時に自由学園の幼稚園部〈幼時生活団〉にてピアノとソルフェージュを開始(ソルフェージュは全くダメでピアノは中の中)。卒園後は現在の「コダーイ音楽教室」につながる、町田市の音楽教室クオレにて故大熊進子にピアノレッスンを受ける。その後教師が次々に変わる中で、最後に高木和美に師事し、現在の即興音楽に繋がる音楽(湯山昭、バルトーク、ドビュッシー、ラフマニノフ、グリークなど)と出会う。

1982年、18歳にして、集団即興バンドArkas' Kophinoを結成、高校最後の文化祭にて「図面楽譜」なるものを使用した数回の野心的即興演奏を行ない一部の聴者から好評を得、録音も行なう。この期を前後に即興音楽世界に参入。以来、今日に至るまで40年にわたってピアノによる即興を継続中。

一方、高校2年の折、町田の輸入レコードショップPAMで出会ったベルギーのRIO系プログレバンド、Univers ZeroのMichel Berckmansのダブルリードの音を聴き、オーボエ奏者になることを決意。高校を卒業し某農学部系大学(ランドスケープ先攻)に入学するや否や、オーボエを学ぶために部活のオーケストラ活動に身を投じ、4年間まるまる管弦楽三昧の日々を送る。その間、ロックやジャズに通じる近しい仲間とのセッションを数回繰り返したものの、念願のバンド結成には至らず、むしろあらかじめ譜面に書かれた古典音楽の大海に飛び込み、もっぱらその世界にのめり込む。これにより、いよいよプログレへの道が遠ざかる。

(以下、敬称略)しかも古典楽曲への情熱が嵩じ、オーボエを専門的に学ぶために無知・無能・蒙昧を省みず無謀にもNYに留学(1988-1994)。New York Philharmonicの主席オーボエ奏者、Joseph Robinsonの元で「最も出来の悪い生徒」となる。また、ミュージックキャンプにおいて、Cleveland OrchestraのJohn MacやPhiladelphia OrchestraのJohn DeLancieのマスタークラスを受講。ヴァイオリンのアン・アキコ・マイヤースやフルートのRansom WILSONなどとも共演。また副科で作曲をLudmila Ulehla、アンサンブルをLinda Chesisのもとで学ぶ。Villa Lobos Orchestra (New York)に参加。滞米中3回のリサイタルを開催、自作曲の初演などを行なう。また、Manhattan School of Music 在学中のオーケストラのリーディングでLeonard Slatkinの指揮に触れ、その驚愕すべきカリスマ性を帯びた指揮に感銘を受ける。複数の教会でオルガニストとの共演も多数(ミッドタウンのSt. Patrick Cathedral でも演奏経験あり)。留学中の作曲作品として〈オーボエと鍵盤楽器のための狂詩曲〉、〈3つの火の玉のための三重奏曲〉、〈Shall We Born On Sunday 22nd?〉などがある。

1994年、日本に帰国。その後しばらくなりを潜めていたものの、オーボエとピアノのトリオ編成のEnsemble Heart Wrenchingの日本公演などを開催し、自作曲の再演などの機会を得つつも、前後してアルトサックスの小川圭一により即興ピアニストとして見出され、荻窪グッドマンに出演するようになる。それを切っ掛けに、1998年より自ら主宰する《The Committee Of 39》や《もんじゅ連》などのグループで、定期的なライブ活動を開始。中央線の界隈で単発の即興音楽のイベントなども組織する。渡辺昭司 (ds)、池上秀夫 (b)と結成した器楽即興トリオ《もんじゅ連》では、2000年から2011年までの11年間に通算50回のライブを行う。

小川圭一 (as) の《破天空》、morishige yasumune (cello)との《tempo primo》、などの不定期ライブを行いつつ、Phil Minton (vo) との共演を果たしたヴォイスのみの五重唱ユニット《空・調・音・界》、Han Bennink (perc) との共演を果たした《iitu》(八木橋司 as、佐藤行衛 eg、今西徳行 cl)の結成に参画。また、鬼才、美術家・梅崎幸吉の朗読と元・頭脳警察のトシこと、石塚俊明 (ds)のユニット《鬼神ライブ》に参加(2005-2006)し、ランボーの《地獄の季節》等のライブ共演を行なう。同時期に石塚俊明のCD録音にも参加。また狩俣道夫、石塚俊明、永山亜紀子(現 中溝亜紀子)とのカルテットのプロジェクト《四人観世: Shijin Kanze》(2006-2007)などの活動がある。2012年、Tokyo Improvisers Orchestraの結成時メンバー、コンダクションで棒を振る。詩人の故・石内矢巳とのデュオを不定期で行なうが、2015年7月の石内の死により途絶。

近年は、元もんじゅ連のドラマー・パーカッショニストの渡辺生死、エレクトリック・ベースの松崎光ヲとポスト・もんじゅ連を目指した完全即興三重奏のユニット《MJO》を2015年より開始(現在停止中)。また、2016年5月には、篳篥奏者、岡部春彦による招きを受け、香川県高松市で2つの公演を行い、地元のラジオにも出演。十二弦ギタリストの中村秀則との即興デュオ、山崎慎一郎との楽曲デュオなどを不定期で行なう。

現在、即興楽器としてピアノ、オーボエ、イングリッシュホルン、ドゥードゥク、(まれに)鍵盤ハーモニカなどを使用。古典楽曲については、地元のチャリティー室内アンサンブル・Harmonia Fonte(ハルモニア・フォンテ)の代表をつとめる。また2017年8月には同グループのメンバーを含むトリオ編成のアンサンブル・グループ、Três Fontes da Deusa を組織し、単独公演を行う。オーボエレパートリー:プーランク〈トリオ〉、ドビュッシー《夢》《亜麻色の髪の乙女》、モリコーネ《New Cinema Paradise》、ピアソラ《Oblivion》、他。

SoundCloud上の音源: https://soundcloud.com/en-t-e

entée discography:
https://www.evernote.com/shard/s133/sh/3b070a22-4072-4444-b010-46dcbc98144e/65baa81d10e7f0b297cbe68ac8ad3c90

As of 2021

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