ビジネスの最小単位は「課題」とそれを解決できる「リソース」

昔、といっても年代によるかも知れませんが、テストで左側に書かれたものと、右側に書かれたものを線で結ぶ、というものがあったのではないかと思います。

自分がどういうビジネスに向いているか考える際に、こんな考え方をお伝えする事があります。それが「課題」と「リソース」です。

例えばよく地方で見かけるのは、その土地の良いところ、特産をつかった商品だったりします。仮に「柚子のジャム」としましょうか。

まずその土地の柚子について良いところを書き出していきます。
・たくさん採れる
・無農薬である
・味も良い
・実が大きい
・加工する機械がある
・輸送がしやすい地域
・従事できる人が確保できる
…などなど

なるほど、柚子のジャムはアリだよねと。

しかしここで大切なのは、その柚子の良さはわかる一方で、解決してくれる課題については、あまり深掘りがされていない事が多いことです。
「柚子でジャムを作る」ことは、自分が行うビジネスとして本当に最適な方法なのでしょうか?

あくまでも例えなのですが…その土地の柚子に関する課題も書き出します。
・柚子が取れすぎて困る(処分代がかかることがある)
・有機栽培で安全だが、管理に手間暇がかかる
・味は良いが、他の産地と差別化出来ていない
・収穫した柚子の大きさにばらつきがある
・加工が難しい
・加工する工場までが遠い
・農家が減少している
…などなど

同じ柚子に関する事でも、少し見え方が変わると思います。

課題から見ると、自分が具体的にどこに手を充てるべきか、解像度があがると思います。
人より得意なこと、楽にできること、自分がやるべき理由のあることは何でしょう?

もし私に理系のバックグラウンドがあれば、肥料を作って収穫量を更にあげることかも知れません。
人材に関わるバックグラウンドがあれば、労働力不足を解決することかも知れません。
トラックを持っていたら、輸送を効率良くした方が良いかもしれません。
自社工場を持っていたら、加工できる商品の種類を増やすことかも知れません。

その土地の課題と、自分のリソースの組み合わせ
それって本当に「ジャムを作ることだっけ?」ということなんです。

そして自分の強みであるリソースと、解決すべき課題が結びついた次に、もう一つ大切な事があります。
それはお金を払ってでもユーザーが解決したい課題かどうか?です。

「課題」と「リソース」この一番シンプルな組み合わせが出来た上で…ユーザーがお金を払ってくれそうなこと。
そこまで手応えを感じて始めて、市場に対するあなたの本当の提供価値、その第一歩が決まるかも知れません。

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