朝刊の記事から。「排出量取引参加 要件に」

朝刊の以下の記事が出ていた。

記事の中には以下のよう記載がある。

「温暖化ガスの排出削減で業種別の指針をつくり、それに基づく目標を達成できない企業には指導や勧告を検討する。」

何と、排出量取引に参加しない企業には政府支援なし、とまで言い切っている。そこまで強烈に推し進める程の政策であるという認識は無かったので面食らってしまった。

先日能登半島で発生した地震被害に象徴されるように、今の日本に圧倒的に足りないのは、財政出動、特にインフラ投資であり続けて来たと思う。

先般の地震被害も大変な事だが、それ以前にもロシアによるウクライナ侵攻、中東でも混乱など、地政学的リスクの発生が日本経済に及ぼしている影響は甚大であり、状況に合わせて柔軟に政策を変更するものだと思っていたが、ことここに至って、排出量取引の参加を強制するような流れが出てくるとは想像もしなかった。

一旦打ち出した政策でも状況が合わないとなれば、また説明して修正すれば良い。自民党の議員は政治資金収支報告書にしても、告発された後とはいえ、訂正していたのだから、政策も同じ要領で修正できるのではないか。そこまで頑なに、しかも、「たかが」環境政策を、厳しい方向に見直す合理的な理由は今の日本には無い。

ちょうど昨年の今頃結果が発表された「GX実現に向けた基本方針に対するパブリックコメントの結果について」(令和5年2月10日)にも、排出量取引について幾つかコメントが寄せられている。残念ながら、本日の報道を見る限り、政府が説明責任を果たし、透明感をもった対応をしているとは言い難い。

一つ象徴的なコメントは、参考文献1)の317である。

参考文献1)P109 注 左のカラムがパブコメで右のカラムが政府回答

昨今、霞が関の中央省庁で働く若手官僚の離職率がしばしば話題になる。そうした現象は、こうした政策の硬直性、あるいは柔軟性の無さもその遠因にはなっているのではないかと想像してしまう。

参考文献

1)「GX実現に向けた基本方針に対するパブリックコメントの結果について」(令和5年2月10日)

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