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#38 【メルカリ 業績推移】 2022年6月通期決算 売上1,470億円

今回はメルカリについて取り上げます。

会社概要

「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」。

「メルカリ」は、スマートフォン上で中古品を簡単に売買できるプラットフォームで、物・スキルなどの資産を有する出品者とそれに価値を見出す購入者を結ぶ、簡単で、楽しく、安全なプラットフォームを提供しています。

従来の中古品売買にある課題を解決し、誰でも簡単に商品を出品・購入することができます。出品者・購入者共に個人が中心であるため、不要品を販売してお金に換える楽しみや、ユニークな中古品を探す「宝探し」感覚での買物を体験することができます。また、配送業者やコンビニエンスストアとの提携により、簡便かつ手頃な価格の配送オプションも提供しています。

業績推移

メルカリの2022年6月通期決算では、売上が前期末に比べて1,470億円であり、409億円の増加が見られました。同社の過去5年間のCAGRは46.1%で、成長が続いていることが分かります。しかし、営業利益率は△2.5%と赤字になっています。2023年6月の連結業績予想では、売上が1,700億円、営業利益が135億円、営業利益率が8%になることが見込まれています。

メルカリJPのGMV推移を見ていきます。
2022年6月通期GMVは8,816億円と、前年7,845億円に比べて、12.4%増加となりました。ややGMV成長率は鈍化しています。

コスト構造

売上原価の割合は、2017年6月には12.3%でしたが、2018年6月には19.0%に増加し、その後も増加傾向が続き、2020年6月には27.1%に達しました。しかし、2021年6月には22.9%に減少し、その後は再び増加。2022年6月には35.3%にまで上昇しました。

一方、販管費の割合は、2017年6月には100.2%でしたが、その後は減少傾向が続き、2021年6月には72.2%にまで減少しました。そして、2022年6月には67.2%とさらに減少しました。

財務状況

2022年6月期の自己資本比率は10.8%でした。また、有利子負債は1,313億円となっています。


純資産は、2017年6月に44億円でしたが、2022年6月には380億円となっています。



会社の財務状況を見ていきます。

2022年6月期の総資産は3,389億円で、うち流動資産が3,034億円、固定資産365が億円となっています。現金は2,114億円、営業投資有価証券が44億円です。

負債は3,018億円で、うち流動負債が2,247億円、固定負債が771億円です。

純資産合計は379億円で、そのうち資本金が446億円、資本剰余金が446億円、利益剰余金が△538億円となっています。


キャッシュフロー

最後にキャッシュフローについて見ていきます。2022年6月期のキャッシュフローは以下のとおりです。

営業キャッシュフローは△262億円で、主な要因は、預り金の増加額199億円、未収入金の増加額△331億円などです。

投資キャッシュフローは△7億円で、有形固定資産の取得による支出7億円によるものです。

財務キャッシュフローは△621億円で、主に短期借入金の増額346億円、社債発行による収入498億円などです。



まとめ

メルカリグループは、メルカリJP、メルペイ、メルカリUSを中心に、国内外の新規領域に進出しつつ、新たな価値を生み出すマーケットプレイスを目指しています。主力事業のメルカリJPでは、MAUが2040万人となりましたが、GMV成長率は鈍化しています。メルペイでは、初の通期調整前営業黒字を達成し、利便性と安心・安全な利用環境を両立させるために本人確認の比率を86%にまで高めました。メルカリUSでは、効果的なマーケティング施策やブランド構築に注力し、認知度が過去最高を更新しています。

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