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#29 北陸で愛される小売企業、アルビス。921億円の売上高で安定成長中!

注目企業を取り上げていきます。今回はアルビスです。

会社概要

アルビスは富山県射水市に本社を置くスーパーマーケットチェーンであり、創業以来地域密着型の経営を展開してきた。現在は富山県内を中心に店舗を展開している。また、オンラインショップも運営している。近年は、オムニチャネル戦略を進め、店舗とECの連携を強化するなど、事業拡大を目指している。

  • 主な事業:スーパーマーケットチェーンの運営

  • 店舗数:66店舗

  • 従業員数:約3,500人(2021年4月時点)

  • 公式ウェブサイト:https://www.albis.co.jp/


業績推移

売上高、営業利益

2022年3月通期の売上は921億円であり、前期末の942億円から21億円減少(YoY △2%)している。5年間のCAGRは3.4%である。営業利益率は2.7%であり、5期平均の営業利益率は2.8%である。


コスト構造


2022年3月期の売上原価は70.3%と前期末に比べて0.6ポイント増加している。販管費率は27.0%と前期末に比べて1.4ポイント低下している。



財務状況

2022年3月期の自己資本比率は60.8%。有利子負債は64億円。


BS全体を見ていきます。

総資産

2022年3月期の総資産は484億円であり、流動資産が129億円、固定資産が355億円である。流動資産の中で最も多いのは現金で69億円であり、次に売掛金が24億円、商品が21億円である。有形固定資産は299億円。

負債

負債の合計は190億円であり、流動負債が123億円、固定負債が67億円。

純資産

純資産の合計は294億円であり、そのうち資本金が49億円、資本剰余金が56億円、利益剰余金が201億円である。


キャッシュ・コンバージョン・サイクル

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)は-8日で、2022年3月期の売上債権回転期間は9日、在庫回転期間は12日、仕入債務回転期間は30日。


キャッシュフロー

最後にキャッシュフローについて見ていきます。2022年3月期のキャッシュフローについて以下のとおり。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは42億円で、増加要因は税引前当期純利益による資金の増加31億円、減価償却費20億円などです。減少要因は売上債権の増加1.5億円、法人税等の支払額13億円など。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは△21億円。内訳は、有形固定資産の取得による支出18億円、敷金及び保証金の差入による支出2億円などが要因。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは△11億円。内訳は、長期借入れによる収入23億円、長期借入金の返済による支出23億円、リース債務の返済による支出4億円、配当金の支払額6億円等による資金の減少など。



今後の展望

アルビスは、富山県内を中心に展開する地域密着型のスーパーマーケットチェーン。食品を中心とした商品を幅広く取り扱い、鮮度と品質にこだわりを持っている。また、地域に密着した店舗運営を行い、地域のお客様に愛される存在として知られている。

しかし、2022年3月期の売上高が前期末に比べて減少しており、営業利益率も5期平均を下回っている点が懸念材料である。また、投資キャッシュフローがマイナスであることから、今後の投資活動に対する資金調達の必要性がある点も注意が必要である。

一方で、商品調達と生産体制を効率的に行っている点や、キャッシュ・コンバージョン・サイクルがマイナスである点はポジティブな材料である。

以上を考慮すると、アルビスについては今後の業績やキャッシュフローの動向に注目する必要があると言える。



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