Enzo Suzuki

メイナード

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マガジン

  • ちょっとした一言を見つけて、日曜日は満足とする。

    毎週日曜日に、グッときた一言を紹介していこう。アツくなる一言を。1週間が実りあるものになるために。ちょっとした一言だけでも、人生や世界は変わるのだと信じているから。

  • 深読み『エイリアン』

    みんなが大好きな映画『エイリアン』シリーズを深読みしていくマガジンです。

最近の記事

『三体』それは現代の鎖国:中国が生み出したSF小説。人類の妄想力はここまできた。

 「鎖国という閉ざされた状況がほとばしる情熱を内側に向けさせ、グツグツと煮えたぎる鍋となり、他に類を見ない文化を発展させた」 江戸時代、独自の文化がなぜ生まれたか、その功績の一つは鎖国だとよくいわれる。熟考せざるをえない環境が、深々と想いの根元に潜った末に昇華された表現の高みが、唯一無二な文化を遺したのかもしれない。 ▼今年の読書で語らなきゃいけないのは中国の作家 劉 慈欣の『三体』一択である。 アジア人初のヒュゴー賞受賞作。 ある意味、現代の鎖国状況な中国という環境に生

    • 祖母は旅立ち、孫はじっと考え、踏み出した。

      僕は祖母に触れることを決めた。 たまにしか帰らないから、気にかけている想いを伝えたかった。 ようこそいらっしゃいました。 迎えてくれた祖母の腕に触れるようにした。 お疲れでしょう、ごゆっくりしていってくださいね。 居間に移動する際、祖母の背中に触れるようにした。 数年前から祖母はだんだんと弱っていた。 どちらにお住まいですか? 東京です。 1日に何度も同じやり取りをした。 そして祖母は僕の名前も忘れた。 客人として歓迎された。 父の名前で呼ばれることもある。

      • みんなもっと音楽の話をしよう。

        僕が人生で一番聴いたアルバムはToolの『10,000 Days』だ。 2006年の発売以来13年間も飽きずに聴き続けている。 蓄積されたiTunesの再生回数はダントツだし、実感としてもこれだと明確に思っている。 なぜそんなにこのアルバムを聴いたのか。 原因は2つある。 ・「最高の楽曲集」 ・「新作が出なかった」 それぞれ説明したい。 ▼まず1個目「最高の楽曲集」。 当然のことながら良いと思っているから聴いている。 特筆したいのは”アルバム”だということだ。 若い子

        • あと何人の死刑が行われれば世界から死刑がなくなるだろうか。

          忘れられないであろう1冊に出会った。 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム『死刑囚』。 本国スウェーデンには死刑はない。 1974年だ、スウェーデンが死刑を廃止したのは。 もう半世紀近い。 死刑とは前時代的、非人道的だという認識が浸透している。 だからもはや死刑の是非が議論されることすらない。 答えはとっくに出ているのだ。 ▼ある冬の日、ジョンと名乗るカナダ籍の男がスウェーデンで暴力沙汰を起こして逮捕された。単純極まりない事件かと思われたが、ジョンの国籍が偽造

        『三体』それは現代の鎖国:中国が生み出したSF小説。人類の妄想力はここまできた。

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        記事

          なぜ人は競争するのだろう。マルクスとシェイクスピアはこう考えた。

          なぜ人は競争するのだろう。 マルクスとシェイクスピアは、それぞれの見方で世の中のほとんどすべての対立を理由付けている。 マルクスは、人が違いがあるから戦うのだという。 労働者がブルジョワと戦うのは、考え方や目標が全く違うから(物質的環境の差からその違いが生まれるとマルクスは考えた)。違いが大きいほど溝も深い。 シェイクスピアは逆に、競い合う人々の間にあまり違いなどないという。 戦う理由などなく、なぜ戦っているのか当事者もわからない、と。『ロミオとジュリエット』の冒頭のセ

          なぜ人は競争するのだろう。マルクスとシェイクスピアはこう考えた。

          上よりも下から学ぶことが増えてきた。

          ▼『関口サクラ』というギャルモデルがいる。 「この子スゴイんです!」と後輩に激推しされ、 昨年夏頃からインスタをフォローし、何気無しに観ていた。 当初3万人ぐらいだったフォロワーがあれよあれよと現在約15万人。abemaTVの恋愛リアリティ番組(さすがにこれは観る気になれなかった)で火が付いたらしく、この界隈では敵なしの勢いだそうで。ちなみにまだ高校卒業したばかり。 ▼フォローしてとても勉強になった。 彼女の何がスゴイって時間さえあればライブ配信してるんだ。コメント拾いま

          上よりも下から学ぶことが増えてきた。

          世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話『PIXAR』。

          『トイストーリー』や『モンスターズインク』を生み出した アニメーション制作会社のピクサーのお話。 まずは日本版のメインカラーに戸惑う。なんだこの色は。 赤味の強い肌色?なぜこのチョイス? ちなみに原作のカラーはこちら。 なのに、なぜ日本ではこの色? さて、 主には『トイストーリー』の制作秘話と、 IPOの実現に向けた裏話のオンパレードなんだけれど、 デザインなどのアニメの話はほとんどなく、 まだ市場が存在していなかった(というかディズニーの独占市場)で、 どうやってマ

          世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話『PIXAR』。

          文庫本を片手に、熊と踊ってみた。

          身体の中がズキズキするような読書だった。 1990年代、スウェーデン。 凶暴な父によって崩壊した家庭で育った三人兄弟。不幸中の幸いと言って良いのか、その劣悪な環境が、暴力の扱い方に長けた、揺るぎない絆を持つチームを生み出した。成人した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を盗み出し、史上例のない連続銀行強盗を決行する。成功を重ね、欲は膨らむ。 「同時に2つの銀行を襲った奴なんていないだろう.. だから、俺たちは3つ同時にやる」 前作『熊と踊れ』のレビューはこちら 『熊と

          文庫本を片手に、熊と踊ってみた。

          100日更新達成しました。

          とりあえずこれにて、 毎日更新お休みします。 これからは何か伝えたいことが あるたびにしっかり伝えるようなnoteに していきます。

          100日更新達成しました。

          テキトーに書いても「スキ」が来る。

          表題のとおり。 とりあえず毎日更新を100日やろうかと、 夏からコツコツnoteをやっていますが、 そりゃーネタ切れになりますわ。 しかし毎日更新は途切れたく無い。 そうなるとテキトーな記事が生まれる。 しかし、 そのテキトーな記事にも 「スキ」が来る。 なんなんだこれは。 おそらくこの記事にも...

          テキトーに書いても「スキ」が来る。

          見せびらかしの購買意欲。

          人間にはステータスを求める感情がある。 この消費行動について明らかにしたのが 「ヴェブレン効果」という古典的な消費理論。 アメリカの経済学者ソースティン・ヴェブレン氏が アメリカの有閑階級の消費行動の中には、 衒示的消費、つまり「見せびらかし」のための 自己衒示的消費があることを提示して生まれた理論で、 商品価格が高まるほど、その効果も高まるというもの。 しかもヴェブレン氏の何がすごいって、 この理論を1899年に発表していること。

          見せびらかしの購買意欲。

          サーフィンから学ぶ最も大きなこと

          サーフィンから学ぶ最も大きなことの一つは、 「今をどう生きるか」だ。 昔は良かったと嘆く人もいるが、 変わらないものなどありはしない。 人生を留めておくことなどできないんだ。 全ては過程であり、 我々はただパドルを続けるだけ。 シンプルなことです。 Byジェリー・ロペス

          サーフィンから学ぶ最も大きなこと

          ちょっとした一言を見つけて、日曜日は満足とする。#6

          毎週日曜日に、グッときた一言を紹介しています。 アツくなる一言を。 1週間が実りあるものになるために。 ちょっとした一言だけでも、 人生や世界は変わるのだと信じているから。 今週はこちら。 わたしには、好きでもない仕事をしているあなたのほうが、 狂っているように見える。 ゴッホ 言う奴が言うと圧巻の迫力。

          ちょっとした一言を見つけて、日曜日は満足とする。#6

          人を育てる。

          やってみせ、言って聞かせて、 させてみせ、ほめてやらねば、 人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、 承認し、任せてやらねば、 人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、 信頼せねば、人は実らず。 全くもってその通りすぎるけど、 これを実行できる人の少ないことよ… だからこそ自分を戒めたい.

          人を育てる。

          ルール無き境界線。映画『ボーダーライン ソルジャーズデイ』

          『ボーダーライン』という スーパーエキサイティングな映画がこの世にはあります。 その続編がでると聞いて、 ずーっとワクワクして待ってたんですが、 公開されてる劇場の数がまぁー少ない。 都内でも少ない。 前作が刺激的すぎてどうやら日本ではあんまりウケていないような。 その続編『ボーダーライン ソルジャーズデイ』観てきたんです。 ハイパーエキサイティングでした。 俺はこーゆー刺激が欲しくて 映画館に通っているんだと改めて思わせる作品。 ベニチオ・デル・トロ最強。 続

          ルール無き境界線。映画『ボーダーライン ソルジャーズデイ』

          プレゼン、スピーチの基本原則。

          もうホントこれだけ。 しかしできていない人の多さよ。 Tell them what you're going to tell them. これから何を話すのか、話す。 Tell them. 話す。 Tell them what you told them. 何を話したのか、話す。 ホントこれだけ。

          プレゼン、スピーチの基本原則。