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【無料開放】マズローの欲求五段解説を偉そうに語る奴は大抵インチキ

マズローの胡散臭さ

タイトルで煽っている感もありますけど、マズローの有名な欲求五段階は現在、本家アメリカでさえあまり使われていません。理由は簡単で、全然当てはまらないから。科学的な検証実験をロクに行っておらず、自身の西洋的な価値観に基づいている点を厳しく批判されています。マズローはユダヤ系ロシア人として生まれ、迫害を逃れてアメリカへ移住した貧困家庭の長男です。ゆえに人間の欲求というよりも、人間とは本来こうあってほしいという願いを込めてしまった。

マズローの欲求5段階説

自己実現欲求・あるべき自分自身になりたいとする欲求
尊厳の欲求・社会や他者から価値ある存在と認められたい承認欲求
社会的欲求・家族や会社、友人から受け入れてほしい欲求
安全の欲求・安全で安定したな生活への欲求
生理的欲求・生存に必要な本能的な欲求

研修やセミナーで散々出尽くしたピラミッドです。

納得しがちだけど、全ての欲求を満たし社会的な地位を得た人でも、それらを全て捨てたりするんだよね。例えば痴漢。例えば女遊び。なんで大企業の幹部や公務員といった、人も羨む安定と収入を得た人が電車で痴漢をしちゃうのよ。美人局かもと怪しんでいても勃ったチンコのままに行動したりもするでしょ。

あれ、なんで?


ケンリックの欲求ピラミッド

長く生きていれば「あの人は変わった」というケースを数多く見聞きするはずです。マズローのピラミッドは同じ階層の中にも存在するはずの個性や変化を無視している。アリゾナ州立大学のダグラス・ケンリック教授は指摘します。マズローの唱えた最上位の欲求である自己実現でさえ、生命体としてより良い繁殖をするためのツールでしかないと。
(以前読んだツイッターから図をお借りします)

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・親族の養育
配偶者との関係維持
配偶者の獲得
社会的地位や周囲からの承認
協力、チームワーク
病気回避
自己防衛

こちらは7段階。

ケンリックのピラミッドでポイントとなるのは、下から上へ行く「わけではない」ということ。ステージ制ではないんです。上位の項目ほど大切に思っているけれど、それらは全て下位の欲求から強い干渉を受けており、それぞれ影響し合うのだと。

ケンリックは主張します。欲求の根源は「繁殖」であると。ヒトはモテるため、より良いメス(あるいはオス)を獲得するための行動を取るよう無意識に動く。欲望とは心理学だけでなく生物学や進化論を含むという考え方です。

例えばフェミニストは女性の性を強調したり商品化したりする行為を嫌うけれど、当人は媚びてでもイケメンや金持ちのオスを選びますよね。低学歴やブサメン、低収入な男とは結婚しない。性差別撤廃の権化でさえそうなのだから繁殖心理のもたらすパワーはすごい。


すなわち「欲求は併存する」

全ては繁殖のため。そんなバカなと思うかもしれないけれど、事実、特に男性は性的興奮時にリスクを取る確率が高まることは広く知られています。京都府警による集計によると、性犯罪の半数以上は「自分の好みだから」というもの。ムラムラすると手を出したくなっちゃう。

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「繁殖」を中央に据えたケンリックのピラミッドと違い、マズローのピラミッドでは性犯罪を説明できません。また、マズローのピラミッドは科学的にも統計的にも証明されていない。

エビデンスのない世界で、我々は「それっぽいもの」「腹落ちするもの」を選んでいただけなんですよ。

そして、繁殖というとダイレクトにSEXを想像してしまいますが、性行為だけじゃありません。例えばボランティア活動は社会的に評価されますよね。これはすなわち個体として生き残り繁殖していくための勝ち抜きゲームを優位に進めるツールと言えるわけですわ。

繁殖するために工夫する。工夫していくうちに進化する。進化とは繁殖のためのより良い条件探しであって、それこそが「欲求」の正体。


ケンリックのピラミッドで自分を分析してみる

マズローとケンリック最大の違いはステージとモジュール。マズローはステージを上がっていくイメージであり、各ステージは隔絶されている。一方のケンリックは欲求をモジュールに見立てた。機能単位で互いに影響しながら動くイメージです。

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ピラミッド図で大切なのはフチ部分。常に干渉しあっており、常に変化します。「幸せそうな家庭なのにあのヒト変わったよね」というケースはいくらでもあるでしょう。

吉田さんは変わらないねと言われるケースはあるけど、んなこたーない。変わらない人というのはパーソナリティをキャラクター化しているだけです。吉田圭志という個性は日々変化する。ネット上ではボンペイ吉田というキャラクターを演じているから、あまりブレていないように見える。

・・・・・・ブレてないよね?

結構ブレたかなぁ。

不安なので自分の内面をピラミッドに当てはめてみます。まず、個人事業なのでチームワークはない。配偶者の獲得は諦めてるし、維持も不要。つまり私のピラミッドはこうなる。

吉田のピラミッド

・親族の養育
・社会的地位や周囲からの承認
・病気回避
・自己防衛

これこそまさに腹落ち。過剰なほど自己防衛に走りつつ、ときに承認欲求のオバケとなる。それでも母と妹を貧困に落とさず天寿を全うさせたいという意識は最上位にある。そんな中、ダイエットしなきゃと病気回避を意識する。この4点に資することなら喜んでお金も時間も使います。

思えば離職率の低い大企業はケンリックのピラミッドを見事にカバーしてるんだよね。企業の質を高める際や、ヒット商品を作る際に、ピラミッドを意識するのは面白いかもしれません。


・・・・・・ボンペイnoteを買えば自分を守れるし病気にならないし仕事ではチームワークばっちりになるし社会的な地位を得られるし嫁さん見つかるし結婚は長続きするし子育ても楽しくなりますぞ。



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