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【無料】福島第一原発の近くまで行ってみたら、思想を問わず誰もが見ておくべき景色がそこにあった

この記事は

撮影は2018年頃。東日本大震災の被災地、特に原発災害も重なった福島を忘れてほしくなくてアップした記事です。被災地に寄り添えと言いつつ、原発近くを見に行こうともしない反原発連中が大嫌いです。


福島と宮城の県境で見た津波の跡

仙台から千葉へ向かうには常磐道を使います。原発事故以降しばらくは常磐道も通行止めでした。東北道二本松インターから何時間もかけて南相馬まで行ったものです。

現在は常磐道だけでなく一般道の国道6号も通れるようで、下道をどこまで行けるのか、回送レンタカーのセレナを走らせてみました。シートの造りゆえかサスペンションの調整ゆえか、全く疲れずに陸前の一般道を駆け抜けたのであります。売れるはずだわ、セレナ。

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宮城県から福島県へ入る県境付近。非常に綺麗な駅を見つけました。場所的には常磐線なのでしょうけど、ローカル駅なのに綺麗すぎないか?

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ひょっとしてこれ、元の駅は津波で流されたケースじゃなかろうか・・・・・・。カーナビで元の駅を検索すると、本来ならば駅は海岸線にあるはずなのね。

行ってみるとこんな感じでした。

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左の土手は復興用道路。更に左は海岸線。駅はかつて写真中央あたりにあった。もはや線路の形跡すらありません。住宅も商店もなく、道路もない。震災から8年も経っているのに。


崩壊した河川の修復をしているようで、よくみると川の方が高い位置を流れています。

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川っぺりを仕切ったうえで水面下まで掘り下げ、深さのある土手を作っていました。すごいなこれは。


坂元駅と津波ハーレー

新しい駅へ戻ると、道の駅っぽい建物を発見。

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立ち寄ったところ、生魚を売ってる。

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ガチ生魚。カレイ1尾500円くらいだったかな。ヒラメはちょっと高い。煮付けにしたら美味いんでしょうねぇ。また、切り身じゃないサワラなんて初めて見ましたよ。こちらは塩焼きかなぁ。日本酒案件ですなぁ。

海産物だけではなく、いちごも売ってます。

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置いてあるのは梅でしたが(いちごとは)

続いて、地元の鶏で作った照り焼き弁当と唐揚げ弁当を発見。

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これは逆らえない。

2時間前にマグロ丼&五目ラーメンセットを食べたばかりだけど逆らえない。

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照り焼き弁当買っちゃった(ゝω・)v キャピ★

期待通りのお味でした。


衝撃のハーレーダビッドソン

駐車場の片隅に小さな小屋を発見。

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「TSUNAMIハーレー展示館」

なんだそれ、不謹慎だな。

小屋の中を除いたところ、サビだらけのハーレーが。

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これ知ってる! 津波で流されたハーレーがカナダの海岸へ流れつき、地元民から返却されたんだよ。え、ここなのか、ここから流されたのか!?

解説文をよく読むと、ここ山元町からカナダへ流れ着いたバイクはハーレーダビッドソン博物館に展示してあるとのこと。

無料での引き取りを打診された持ち主は、「大変ありがたいお気遣いですが、断ります。私の周囲の人々も、震災と津波により、多くの人や大事な物を失いました。私だけがこのような恩恵にあずかるわけにはいきません」と、受け取りを拒否したそうです。

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ここに展示してあるのは、地元で回収されたハーレー。

で、ふと思ったんですね。こんなものが津波と一緒に流れてきたら、人間の体なんてひとたまりもない。オートバイ、自動車、自販機、樹木、ガラス、ブロックなどが海流と共に撹拌されながら突っ込んでくる。想像しただけで、もう、たまらなかった。


東京電力福島第一原子力発電所

県境を超え南下していくと、徐々に黒い袋を見かけるようになります。

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これ、除染して引っ剥がした土なのかな。

そこら中で野積みにされています。

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こんな大量の土を今後どうするんだろう。帰宅困難地域に積み上げるの?

さらに南下すると、すれ違う車がトラックばかりになります。

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もはや生活の匂いはありません。

こういった風景は、原発再稼働を訴える保守派に見てほしい。

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朽ち果てた中古車を見かけたりするんだけど、8年後の私にとっては古い車でも、当時はバリバリの新車だったんだよね。

さらに南下すると、渋滞表示板かと思ったら

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空間放射線量の表示で。

見慣れぬ単位に緊張を強いられます。

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原発へ近付くにつれ、見たことのない表示が増えていく。

高線量区間についての案内も出てきました。

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心に後ろめたさを覚えつつ、エアコンを外気導入から内気循環へ切り替えました。

そして、カーナビを見ると福島第一原子力発電所の文字。

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双葉町、大熊町、帰宅困難区域に突入です。

国道6号は通れるんですけど、脇道へ行くには通行証が必要。

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細い脇道は全てにバリケードが張られています。

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少し太い道には監視員がおり、中に入れない。

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通行証を持っていないと通れない道は数多く存在します。

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そして今回最もキツかった、衝撃の光景がこれ。

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玄関を封鎖してる。

国道沿いにある住宅の一つ一つにバリケードを張ってるの。

国の命令で自宅へ帰ることを禁じる、そのリアルな光景でした。

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こんな光景を見てしまったら、多くの人が「反原発」になるんじゃなかろうか。即時全面停止かどうかは別にして、もはや日本で原発は無理だろうと思ってしまう。

使用者のいなくなった畑にはソーラーパネルが張り巡らされていました。

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これでどれくらいの発電量になるんだろう。台風からの雨雲で覆われていたため、どれだけ広い面積でも微々たる発電量なのでしょうね。

他にもコンビニだった建物や、

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放置されて穴の開いたビニールハウス、

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かつては地主だったであろう高台の大きな一軒家と、帰宅を防止するバリケードを見ながら車を進めました。

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そして、来た。

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東京に電力を送り続け、福島に甚大な被害をもたらした原子力発電所。

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当然これ以上は許可証を持っていないと入れないのですが、行けるギリギリまでは到達した。

津波の被災地は何度も見たけれど、原発の被害地は別の重さがありました。人が住んでいた田舎の町並みが、風景ではなくただの背景になっていて、曇天と相まりひたすら無常。

この町は元に戻るのだろうか。除染を終えて廃炉作業を終えたとき、この町に住む人はいるのだろうか。既に朽ち始めている家々はもはや壊す以外にない。今後、無機質な光景は血の通った風景に戻るのだろうか。

そんなことを感じながら南下していきました。


原発近くのパチンコホールは今

仙台から原発へ至るまでほとんどホールを見かけなかったのですが、原発まわりには何件もあるんですよ。

ニューアトム

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つばめ

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六万石

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B5

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最初に見つけたホールが「アトム」だなんて、もう、ね・・・・・・。

駐車場にも入れないため中を窺い知ることはできませんけど、2011年3月当時の新台は、花の慶次3愛、雪物語、アクエリオン転翅篇あたり。パチスロは前年発売の初代マイジャグラーが人気でした。戦国BASARA2、秘宝伝封じられた女神、モンキーターンあたりが新台。

その辺の台が設置されていたのかなぁ・・・・・・。


ネトウヨもリベラルも関係なく、福島へ行って、見て、感じ、カネを落とそう

回送終了時刻が迫ってきたため一般道を諦め、原発事故被災地の中心部を後にしました。

もしも行かれるのでしたら、仙台から下るのではなく、いわき駅でレンタカーを借りて上るルートをお勧めします。

いわき駅→常磐道→広野火力→富岡インター→福島第一原発→坂元駅→津波ハーレー→海岸線の様子→山元南スマートインター→常磐道→いわき駅

常磐道を北上していくと、広野インター手前数キロあたりで、右側に巨大な煙突が見えます。

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これが原発事故発生時、関東の電力を一手に引き受けた広野火力発電所。

たった5隻のタンカーで燃料を運び続け、停電させまいと2時間睡眠で働き続けた男達がいた。それに対して「電力は足りてたじゃん」と安易に言ってしまう日本社会は、ほんと、労働者の献身に対してどこまでも冷酷です。

そんな火力発電所の煙突を見たあとに福島第一原発へ向かうと、日本の発電は今後どうしていくべきか、よりフラットに考えられる。特に、自分達は原発のリスクを追わず、福島に全て押し付けてきた東京圏の住民は、見ておくべき現実であるように思います。


保守派にもリベラルにも、一度行ってほしい

noteでは政治的なスタンスを出したくないので最低限の言葉にとどめますが、政治の右派左派、原発賛成反対を問わず、一度行ってみると良いと思うそして願わくば、現地へ言ったら現地で飲み食いしてほしい

賛成派には惨状を生で見てほしいし、反対派には「生きている福島の人々」を見てほしい。片仮名でフクシマなどと書いて特別視する人もいますけど、あれはね、見てみないと分からないよ。見て、感じたうえで、判断する。そうでないと他人の主義に染まってしまいますよ。

死の町という表現は違うように思います。だって労働者は沢山いるしね。道路はむしろ混んでたりする。案内付きで悲惨な場所のみを見ると簡単に洗脳されるから注意しよう。

帰宅困難区域以外の商店は普通に営業してるし、普通にみんな生活しています。イオンだって普通に営業中だ。勝手に悲劇性を付与するのは現地の人に失礼でしょう。

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原発論議となると、現地に生きる福島県民の心がまるっと置き去りにされてしまう。福島に住んでいるわけでもない、災害後行ったこともない人達が、県民の心を勝手に代弁して、現地の人を二重三重に苦しめる。

それはとても悲しいことだし、危険なことだと思うんですね。だからほんの一時間でもいいから、現地へ行ってみる。足を止めてみる。飲み食いして、買い物をして、生活者の目線に立ってみる。

答えなんて出す必要ないし、自分の政治信条を曲げる必要もない。ただ、実際に行って感じることで、胸に去来する言葉は今までと異なった色味を帯びるはずです。その色味こそ、たぶんきっと、未来の福島と未来の日本を作っていく力になる。

もしもパチンコ業界人ならば、原発から少し北上した南相馬市の原町に、ダイエーニラクという福島の二大チェーン店が隣接していますので、ちょっとだけ打ってみるのも良いかもしれません。勝てるかどうかは分からんけども。他にも地元ホールをぜひ訪問してほしいなと思うんです。


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