【244回】スイーツの紹介って、いいことを言うよ(190817)
テレビをつけた。
北海道のある農園で、女性アナウンサーと農園の社長が会話をしていた。
農園で作られている果物。そして、果物を用いたスイーツの紹介。実際に食べながら。
「100%ですよ」
「立派です」
「すごい」
「たくさん果物が入ったケーキです」
「おいしい」
おいしそうに食べるアナウンサー。
「あー、これ、おいしそうだなー」
「うわー、おいしそうー」
僕と娘は、すっかりお腹が空いてしまった。
あー食べたい。この果物のスイーツ。
しかしそばにいた妻に僕が言ったのは、全く違うことだった。
「こういうスイーツとかを紹介する番組ってさー。絶対、否定しないよねえ。どんな商品でも、よいところを、おいしいところを伝えるよねえ。子どもに関わるときも、そうやって、子どものいいところだけをバンバン言えばいいのにねえ」
妻は「そうだそうだ!」と言う。
アナウンサーは仕事だし、もちろん宣伝ということもあるから、商品がマイナスに伝わるようなことはしない。もしや、心のなかでは、「このスイーツこんなに小さいの」とか「柔らかすぎ!もっとしっかりとしたスイーツにできないの!」とか思っていても、言うはずがない。
じゃ子どものことも、宣伝ではないけれど、マイナスに伝わるようなことをしないように、できるのではないかなあ。人間にはその力があるのではないかな。
なんて妻と話した。
こんなことをスイーツを見ながら話す僕は、異質なのだろうか。
「俺って学校で異質だよなあ」とつぶやくと、妻が「そうだね」と言う。
ああ、異質のままで居続けよう。よし。
「まともがゆれる」という本を手にとってみた。京都にある「スウィング」という障害福祉NPO法人の活動を描いたもの。
「常識をやめる」「自由すぎる詩 多数収録」とある。
自由すぎる詩…?
この詩を見た瞬間、ニヤッとなって、体がくだけた。気が合いそう。
やりたいようにやってみる世界が、ここにはあるのかな。
「常識をやめる」活動をしている障害福祉NPO法人。
常識ってなによ、異質ってなによ!ということになりそうな読書かも。楽しみすぎる。