｢やること多くて、忙しいですね｣

生徒に問いかける。
生徒は自分が担っている役割をひとつひとつ話してくれた。
｢うん、うん｣とうなずく僕に、｢でも、毎日〇〇〇さ！｣と元気よく返して、その言葉の清々しさに打ちのめされて、走って去っていく生徒に、｢すてきだ！その言葉、僕ももらった！！｣と叫んだ。

なのに、帰宅したら、その言葉が思い出せない…。
悔しいなあ。
あまりにも心を掴まれたので、とらえきれなかったのか。目の前で手を動かしてみても、隠れた言葉は出てこない。

また教えてもらうか？
怒られるかな？
また聞きたいなあ！
教えてもらおう。

生徒の言葉は強いなあ。
生徒の言葉は意外性が強くて、予想なんてできやしない。