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勘違いしている人が多い就職面接に備える3つのポイント

就職面接に向けて何を準備すべきかという質問を多くいただく。私のアドバイスは一貫している。自分自身を客観的に理解しておくこと。これが唯一、面接の日程が決まってからの短期間でできること。一方、就職活動が1〜2年先なら、頭と心を磨くことに尽きる。これ以外の邪念は振り払っておくことだ。

自分自身を客観的に理解する

自分を客観的に観察、分析し、自分自身を理解しようとしたことがあるだろうか。高校生くらいまでなら無くても驚かないが、大学生なら時々そういう時間を持つことが必要だ。無いなら今からやってみれば良い。

自分が得意なこと、パッションをもって取り組んでいることを書き出してみる。なぜそうなのか、それが今の自分、将来の自分にとってどういう意味があるのか考えてみる。

自分の長所と短所を書き出してみる。長所をどう活かしているのか、どう活かすべきか、どう伸ばすべきか。短所をどう克服しようとしているのか。

自分の未来をどうしたいのか。10年先とかの自分の姿を描けているのなら、それに向けてのステップはあるか。就職して一年後の自分はどうありたいのかでも良い。ただし将来像は明確になっていなくても良い。むしろ目の前の課題に黙々と取り組めていることがずっと続いているのなら、それはそれで非常に良いことだ。

他人と比べて自分はどうかという視点は、客観性があって良いのだが、そうする必要はない。むしろ自分にしか無い絶対的な軸を持つことのほうが大切だ。自分自身の目標に対して自分はどう取り組んでいるか。どう成長しているか。陸上や水泳選手が常に自己ベストと勝負するのと同じことだ。

頭と心を磨く

思考スキルを磨くこと。人や社会と関わる自分の心を磨くこと。

思考スキルを磨く。Logical thinking (論理的思考)、critical thinking (批判的思考)、science literacy (科学リテラシー)、philosophy (哲学)、これらは相互に関連しあっている。多くの書籍を読破すること。そして世の中を観察し、自分の意見を持ち、それを表明し、人と議論することで、思考回路が形成されてくる。

心を見つめ磨く。自分がどういう人になりたいのか、どういう仕事をしたいのか、どういう経験を積みたいのか、それはなぜなのかを問う。自分のためなのか、社会や他人のためなのかという観点で考えてみたらよい。

やり抜く力、根性がどこまであるか。人が聞くとギョッとするような修羅場を潜り抜けた経験があるか。なければ、そういう経験ができる場所や機会を今から探せば良い。研究室での活動、クラブ活動、バイト、インターンシップなどどこでも可能だ。必要なのは自分が本気で取り組むこと。修羅場は必ずやってくる。こういう体験を積み重ね、やがて人から信頼を得られるようになる。そういう機会に巡り会えていない人は、物事の表面だけ、あるいは適当にやってきたからかもしれないということだ。責任感があるだけの人と、実際に責任をもって結果を出せる人の違いはここだ。

面接は互いに相手を知る場と心得ておく

採用されたなら、会社とあなたは運命共同体だ。結婚するのと同じようなものだ。面接は互いに相手を知ろうとする会話と考え、リラックスするのがコツ。

興味をもって質問をすればよい。会社のことについて、あるいは面接担当の人についてだ。逆に聞かれたことには、正直にありのままの自分をさらけだして答えるべきなのだ。正直でいれば、変に緊張することはない。

面接で緊張する原因は、

1. 一方的に質問されて、手短に答えなければならないと考えている。手短に答えることは大切だが、これは普段からの訓練が必要だ。付け焼き刃でできることではない。興味を持って本音で会話することに重点を置いた方が良い。

2. 自分の持っている能力以上のことや、実際に経験したこと以上に盛り飾って話そうとする。話をよく見せようとしても、2〜3質問をされると直ぐにボロが出る。逆に印象が悪くなるので、やめておいた方が良い。

3. 正解や合格ラインを見つけようとする。合格ラインというのは確かに存在する。しかし面接ではそれ以上の部分、つまり候補者の人となり、頭の中身、心の中身が決めてとなる。自分独自の軸というのが大切なのはこのためだ。ましてや「正解」などない。「A社に採用されるタイプはどんな人か」などと考える必要はない。むしろそれは百害あって一理なし。自分ならどう取り組み、どう行動するかという考えや意志のほうが大切だ。


面接は、結婚相手を見極め、相手に認めてもらうことと同じだということを忘れないでほしい。自分自身を理解し、磨くことに努めておくこと。面接の場では正直で積極的な会話が大切なのだ。

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