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Oculus Go:使用感やアプリなど

前回の記事(Oculus Goが来た|R-9|note)の続きです。

頬骨のあたりが痛い

頬骨っていうか、目の下あたり?装着感がいいのは確かなのですが、額で支える形状になっているPSVRなどと違って、どうしても重心が前にあるためかヘッドセットの下側に重量がかかってきます。なにも硬いパーツが当たるとかではなく、スポンジ状のソフトな素材といってもぎゅっと圧迫されると痛くなるものだなあ。とはいえ、バンドの微調節でなんとかなるかもしれないので、目の疲れやすさの件と並んで、しばらくはごく短時間ずつ利用しながら様子を見ていこうと思っています。

そんなわけで、1回15分くらいずつで合間合間に試しています、Oculus Go。油断しているとバッテリーがすぐなくなるので、使わないときは基本USBで充電状態にしている。昔の3DSにあったみたいな充電用クレイドルがあると便利そうですよね。

総じてUIはとてもよくできているのですが、コントローラーの「戻る」と「ホーム」のボタンが直感的ではなく少し迷うときがある。パッド部分はスワイプ操作のほか、押すとクリックもできて、アプリによってはパッドのどの部分を押したかも拾ってくれる…つまり十字キー的な使いかたもできる。その場合、上下左右の位置関係を手触りで確認する手段がないため、十字キーの使い勝手には及ばないと感じます。

PCにUSB接続するとファイルの転送もできる。が、なぜか接続のたびにOculus Go側で許可を求められるなど、現状の仕様はとても不便…(その操作のためだけにHMDを被り直す必要がある)。撮影したスクリーンショットやビデオショット(録画)をPCに転送するのであれば、Facebookに非公開で上げてしまって、そこから拾うほうが手間が省けることもある。でも本当はGoogleドライブやOneDriveと自動的に同期してほしいな。

WebVRすごい

ブラウザーがWebVRに対応しているとのことで、いくつかデモを試してみたら、たしかにこれはすごい。未来を感じる。ブラウザーから特定のページに遷移するだけで、いきなり360度3D視界の空間に放り込まれる。立体音響にも対応していて、そちらを向くとその楽器の音が大きく聞こえるみたいなのがブラウザー上で実現している。

ただ、デモだからなのかたまに動作が危ういものがあって、急にブラウザーが落ちるケースが何度かあった。でもこれは勉強して何か作ってみたくなりますね。

◆ ◆ ◆

ここからは、いくつか試してみたアプリについて書きます。
アプリはスマートフォンのOculusアプリからも購入できてリモートでインストールできるので、充電中とかに済ませることもできます。わたしはいまのところストレージは32GBで困っていない。

Land's End

Land's Endはモバイルの傑作パズルアドベンチャーゲーム『Monument Valley』を開発したustwo gamesによる作品で、VR環境が整ったらぜひ遊んでみたかったゲームのひとつ。期待通り、とっても美しい作品だった。

コントローラーは使用せず、ポイントされた方向に視線で移動しながら、一筆書きのような簡単なパズルゲームを解いて全5エリアの踏破を目指す。映像表現とサウンドの相乗効果に非凡なセンスを感じます。特に雪原に隠された洞窟の奥深くに潜っていく4面がすごく良くて、急に現れる巨大な地下空間や、ほぼ暗闇のなかでぼうっと光を反射する湖面の揺らぎなど、VRならではの実在感の表現の可能性が体感できる。Goで初めて購入したゲーム。

Blade Runner 2049: Memory Lab

映画のプロモーションとして公開されたインタラクティブVRコンテンツ。まずオープニングの空飛ぶスピナーの車内からの映像のリアルさに度肝を抜かれる。ワイパーの動くフロントガラス越し、滴る雨粒にうっすら曇る向こう側に見える超過密退廃都市!

言語は英語ながら、指示された通りにポイントしたりスキャンしたり、コントローラーをフル活用して話を進めながら、映画でお馴染みのシーンを次々と巡る。重金属酸性雨の降る夜の路地裏、巨大な3Dホログラムダンサーを見上げていると、本当に映画の中に入ったみたいで不思議な気分になる。「充実の上に」「コルフ月品」などネオンサインのファンサービスも熱い。

ブレードランナー2049関連では、他に『Blade Runner 2049: Replicant Persuit』というアプリもあるようなので、こちらもまたいずれ。

AltspaceVR

いわゆるVRChat的な多人数ボイスチャットアプリ…なんだけど、これは確かにすごい。最初にロビーで説明を受けたあと、促されるままにキャンプファイアー場に行くと、何人もがそこら中で(英語で)会話している声が聞こえてくる。ルーム内は自由に移動できて、絵文字を送ったりセルフタイマー付きカメラでセルフィーを撮ったりできる。

知らなかったんだけど、AltspaceVRって一度サービスが終了したりその後復活してMSに買収されたり、いろんな経緯を辿ったソーシャルVRアプリの先駆け的存在なのですね(閉鎖したソーシャルVR『AltspaceVR』復活 サービス継続へ | Mogura VR)。

Oculus Goのダッシュボードには、AltspaceVR上で開催されるライブイベント(SpaceXロケットの打ち上げ実況中継?とか)の告知が並んでいる。人が増えてくるとこのへんは確かに面白いだろうなあと感じる。

Oculus Rooms

一方で、ビルトインのOculus Roomsはすごくシンプルで、機能としてはちょっと寂しい。せめてもうちょっと部屋を歩き回れたり(指定されたポイント観の移動しかできない)、セルフィー撮ったりみたいなお遊びは欲しくなる。

Oculus Go、寝転んでVRができるメディアプレイヤーみたいな方向性のレビューが多い印象だけど、バーチャル会議室的なソーシャルVRアプリの開発がもっと進んで、MastodonとかDiscordみたいな混沌とした感じになると楽しいんじゃないかなと思います。

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