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大阪と京都の宿がとても良かった

先週の4泊の関西旅行では、合宿スタイルだった大阪での1泊目を除き、いずれもひとり向けの安宿に泊まった。別にディナーつきのリッチな旅にするつもりはなかったし、イベント参加と観光がメインなので、とりあえずぐっすり寝て体力が回復できればどこでもいいかなみたいな感じで。

Web予約には慣れているじゃらんを使った(でもログインしたのは久しぶりだ)。こういったときには、いわゆるビジネスホテルが定番の選択肢だけれども、それはそれで面白くないので、せっかくならちょっと変わったところに泊まりたかった。

大阪でひとつ気になっていたのは、Twitterタイムラインに流れてきた心斎橋のCargo[籠]というホテル。ジャンルとしてはカプセルホテルに含まれる簡易宿泊所なんだけど、去年オープンしたばかりで小ぎれいだし、なんというか、ちゃんとしている。HMC7の会場であるFootRock&BEERSにも近いし、ここは良さそうだな~と目をつけていました。

もうひとつの京都は、じゃらんの検索で条件を絞ってぼーっと眺めているなかで、ちょっと気になったサクラテラス ザ・アトリエ。バス・トイレ別ながら全室ダブルベッドで、設備としては必要十分。ビジホよりももっとずっとおしゃれな雰囲気で、連泊にも向いていそうだった。

なので前者に1泊、後者に2泊の予定で早々に予約を済ませた。言ってもオフシーズンなのでまあ1泊7~8千円に収まればいいかなと思っていたら、それぞれ朝食つきで4,400円と4,900円だった。べらぼうに安い。少し心配になるくらい安いので、実際泊まってみてどんなもんだったかというのを書いておきます。

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大阪 心斎橋Cargo

そもそもカプセルホテルというのに一度泊まってみたかった。ニンジャスレイヤーにも「カンオケ・ホテル」として出てくるし、最近はなんだか近代的な設備や観光客向けにテーマを絞ったスタイルのカプセルホテルも様々あるという。

と言っても、いざ行くとさほど変わったシステムでもなく、ホテルと同じようにチェックインするときにフロントでカードキーを預かって部屋に向かう。部屋…というか客室は上下にずらっと並んでいる(公式サイトの客室のページを見るとイメージがわかる)。

ホテルと最も大きな違いは、部屋に鍵付きの扉がないことで、単純にカーテンで仕切られている。カードキーは、男女ごとに分けられたフロアそのものに入るための(エレベーターで使う)鍵なのだ。旅館業法上の簡易宿泊施設にあたるため、部屋ごとに鍵をつけられないんだって。

オープンして1年足らずなこともあって部屋はピカピカ。ただ、とにかく防音が完全にゼロ。周りの音が気になるというよりかは、夜遅くにあんまりガサガサと物音を立てるのも憚られるという具合で、作業的なことはまったくできない。おみやげを整理したり、PCのキーボードをカタカタするのすら控えたくなる。

その代わり、2階まで吹き抜けになっているカフェラウンジが超快適。もちろんフリーWi-Fiが使える(ここでいうフリーWi-FiとはSSIDとパスワードだけを入力すれば即使えるものを指し、メール会員登録とかの面倒な手続きが必要だったり使用時間に制限があるものは含まない!)。

部屋に私物を残しておくのは躊躇するけど、一応パスワード式の貴重品ボックスがあるので、お風呂に行くときなんかは安心。大型の荷物は鍵付きのキャリーケースで管理するか、でもまあ、それごと持っていかれたら終わりなので心配ならフロントに預けるかする。

9階フロアの大浴場が、思いのほか広々としてよかった。他に利用者がいなければ一人用の露天風呂も使えて、そこはドアで仕切られているのでかなりリラックスできる(できた)。そのへんのスーパー銭湯よりも清潔感あってちゃんとしている…。もちろんタオルセットと館内着もついている。

ただ寝るときはやっぱ、どうしても別室の物音が気になってしまう。壁があるとはいえ、電気を落として横になるとほんともう隣ぐらいの距離で聞こえてしまうのだ。わたしのときはどこかの部屋のオッサンが弁当のソバを食べてる音がめっちゃ気になってしまった(食事はラウンジでしてほしい…)。それでも、疲れていたのですぐ寝れたし、朝までぐっすりだったけれど、気にする人なら耳栓は必須かもしれない。

朝食は、ピザトーストにサラダとコーヒーのようなシンプルなメニューながら、普段トースト1枚のわたしにはこれで十分。開放感のあるエントランスから道行く大阪のサラリーマンを眺めていると、自転車通勤の人が多い。

そんな感じで、わずか1泊ながらとっても快適に滞在することができた。これで4,400円というのはめちゃめちゃ安いと感じる。目的がある一人旅ならこういうとこで全然いいじゃん、みたいな感じ。

明けてその日はフロントに荷物を預けてぶらぶら大阪観光をしたのだけど、一番うれしかったのは、大丸の地下の551蓬莱で豚まんを買ってCargoに戻り、一言断ってからカフェラウンジで食べていたら、頼んだコーヒーと一緒に口直しのお冷を持ってきてくれたとこ。

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京都 サクラテラス ザ・アトリエ

京都の宿はサクラテラス ザ・アトリエ。京都駅の南側、九条烏丸交差点に「サクラテラス」というホテルがあって、ザ・アトリエはザ・ギャラリーと並んで同じ系列ブランドにあたるホテル。京都駅の八条口から徒歩6分、烏丸線の九条駅からならもっと近い。

ターゲットはショートステイの外国人観光客のようで、京都で重点しがちな和風っぽさが一切なく、小じゃれた洋風アパートメントのよう。部屋も設備も、シンプルで無駄がない。1~2人用の部屋がほとんどなので騒がしい団体客もなく、実際欧米人のペアや女性の利用者が多いようだった。

部屋はこんな感じ。もうなんか…十分じゃない?シドニーで5泊したとこなんか、ここより狭くて窓すらなかったよ!トイレは部屋の外だけど、同じフロアだし当然のごとくウォシュレットでめっちゃキレイだった。タオルセットと作務衣風の館内着は、2泊なので2セット置いてあった。

連泊の場合、室内の清掃は4日に一度。基本的に自分の部屋のように気軽に使って良くて、ホテル側はあんまり介入してこないシステムらしい。セルフのランドリールームもあるし、たしかにここなら余裕で1~2週間滞在できそう。

電源は洗面台のところと枕元に2口ずつあって、充電には困らない。フリーWi-Fiが爆速で、その一点でもうすごく気に入ってしまった。やろうと思えばこの部屋で全然仕事できてしまうな…。

カフェに行けばコーヒーが飲み放題で、しかも豆から選んで挽ける。至れり尽くせりか。

というわけでここ、最高に居心地が良くて速攻で気に入ってしまった。惜しむらくは、日中ほとんど出歩いていたために、ホテルでのんびりする時間が取れなかったこと。

大浴場はちょっと変わっていて、シャワーブースが並んでその奥に湯舟と洗い場がある。これとかも外国の方向けって感じで、シャワーだけで済ませたい人はさっと浴びてさっさと出られるところはいい。あと、スパ銭みたいにシャワーが時間で勝手に止まらないのが地味に良かった。

朝食はABCの3セットから選べて、ボリュームのあるCセットが最初に売り切れてしまう。これはビーフシチューのついているAセットだけど、牛肉がゴロゴロ入っていてとっても美味しかった。

インテリアのセンスも良くて、ことさらに高級感があるとかでは全然ないんだけど、シンプルでアイデアがある。これで1泊4,900円なのか~。京都の宿泊事情、こんなに良いとは知らなかった。次に京都に来るときもまたここに泊まりたいな。

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そんなわけで、今回選んだホテルはどっちも当たりだった。大阪・京都は都市部も都市部なだけに選択肢はいくらでもあるし、おしゃれで安いところがあるんだなあと思った。また、観光需要の高まりで探しても部屋が取れない…みたいなことも意外となく、これならもう少しアンテナ張って、タイミングが合えばピューッとひとりで出かけるのは全然アリだなと。

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