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Mastodon雑感(クローズドβ感想文)

25日夜、ニンジャスレイヤー翻訳チームことダイハードテイルズさんが主宰するMastodonインスタンス「dhtls.net」のクローズドβテスト運用が始まりました(※4/26 20:00追記オープンβに移行したようです)。

さっそく、私もアカウントを作成したうえで昨晩の「ニンジャスレイヤー」第4部第3話再放送の実況に参加してみました。自分なりにいまの時点での使用感や感想などをまとめておこうと思います。

なお、Mastodonってなーに等の基本情報は、前回の記事(Mastodonどうするか問題|R-9|note)に書いていますので、そちらをご覧ください。

「ローカルタイムライン」のおもしろさ

正直に言ってMastodonの使用感ってTwitterとほとんど同じなので、その意味では特筆すべきことはないのかもしれません。せいぜい「Favがハートじゃなく☆で、しかもクリックしたときめっちゃ高速で回るのでスリケンみたい!」とか。細かな違いはありますが、Twitterに慣れている人ならすっと入っていけると思います。プロモツイートのようなノイズがなく、ちゃんとツイートが時系列に沿ってタイムラインに並んでいるのでストレスが少ない。

で、多くの人が指摘していますが、やっぱMastodonのおもしろさってインスタンスごとのローカルタイムラインにあると思うんですよね。

例えばdhtls.netインスタンスであれば、常に誰かがニンジャの話をしている。これは誰もフォローしていない最初の時点からそうで、一人一人フォローしていかなくてもいきなりコミュニティに入っていける、同時に、特に誰宛てとかじゃない発言でも同じインスタンス内の誰かが読んでいる、みたいな半パブリック感があります。

Pawooのプロダクトマネージャーの方はこれを街に喩えていました。

pixivのマストドン参入の理由と可能性についてPawooプロダクトマネージャーが語る - ログミー
http://logmi.jp/199295

私は「ファンタシースターオンライン」というオンラインゲームが好きだったので、あれのロビーチャットのような感じがしました。あれも一時期、特定のトピックに基づいたロビーをローカルルールで決めて、冒険に出ずにだらだら大勢でお喋りしているのが楽しかったなあ。

いまのところ目に見えてサーバーが重いとかもなく、「ニンジャスレイヤー」の実況はTwitterと同じようにできています。私はTwitterも既にニンジャ専用アカウントで実況に特化したタイムラインを作っているので、特にハッシュタグをつけてツイートすることもないのですが、それと同じ感覚で。タグなしのツイートもじゃんじゃんローカルタイムラインに流れてくるし、実質的にタグなくてもいいかなという感じはします(もちろんハッシュタグ検索ができるなど、タグを利用することの利点はある)。

ウキヨエの投稿に関しても問題なくできます。Twitterと違い、クロップされる範囲が横長だったり、クリックすると別タブでオリジナルサイズの画像が出たりとか。

ちなみに、これもMastodon特有の「連合タイムライン」とは、そのインスタンス内のユーザーのホームタイムラインがまとめて表示されるというようなイメージ。つまり、フォローしている余所のインスタンスのユーザーの投稿も表示される。個人的にはあまり利用機会はないかなと思っているのですが、今後ユーザーが増えてくると、いわゆる"世の中"の動向をざっくり把握するのには便利なのかもしれません。

Androidアプリもまあまあ使える

AndroidアプリのTuskyを試してみています。いまのところ特に不都合はなく、これでいいかなという感じ。複数インスタンスを切り替えるのが楽になるといいのですが、iPhoneアプリではそういった機能が実装されているものもあるようなので、いずれは。しかしプロモツイートが挟まれないのがホント快適ですね…。

拡散と細分化

現状、ブラウザで利用するMastodonはUIが限られていて、Tweetdeck風の画面に慣れないと使いづらい部分もあるかもしれません。でもTwitterと違ってTwitter側で改善されるのを待つみたいな必要は全然なくて、仕組み上はユーザー側で見やすいように表示を調整できるはずなんですよね。ユーザースタイルシートであれこれできるそうだし、いずれいろんなブラウザ拡張機能が出てくるのではと思います。

もっと言うと、インスタンスごとにカラーテーマやデザインの違いを出していくこともできるはずで、dhtls.netはなんかこう、IRC画面風のハッカーみたいなデザインになったら楽しいかなとか、戯画カエルチャンがピョコピョコしてたらカワイイかなとか、いろいろ想像してしまいます。

それにしても、Mastodonによってインターネット上のコミュニティはどうなっていくんでしょうね。Mastodonの設計思想通りに、インスタンスごとのゆるいネットワークが形成されて理想的な拡散が進んでいくのか、それとも逆に、ジャンルごとの細分化・タコツボ化が進んでしまって、より分断が進んでしまうのか。

ニンジャヘッズコミュニティに関していうと、Twitterよりも敷居が高くなってしまって内輪っぽくなってしまうのでは?という危惧もあるけれど、さっきのローカルタイムラインなどの仕組みが正しく機能すれば、逆に入っていきやすくなる可能性もあります。

つい昔のインターネットのことを思い出してしまうのですが、90年代後半、geocities.co.jpとかに個人ホームページが林立していた時代にあった、特定のトピックの掲示板やチャットに近いものがあると思います。テクノの場合は「テクノ喫茶ピエール」という有名な総合チャットがあって、そこのリンク集からいろんなサイトを辿って行った。

そのあたりを思い返すと、もしかしたら拡散と細分化は対立する概念のようでいて、実はインターネットにおいては同時に進行する可能性もあるのかなと思ったり。

いまMastodonを始めるべきか

Twitterが元気なうちは、そうそうみんながみんな急速にMastodonに移行するみたいなことはないと思います。「ニンジャスレイヤー」連載に関しても、決してそのつもりはなさそうですし。誰もがあくまで手探りの状態。

黎明期ならではのおもしろさは確かにあって、その意味では時間のある方は試してみるのもいいのではないでしょうか。ダイハードテイルズの購読者であれば彼らのインスタンスにアカウントを作るのでもいいし、そうでなければmstdn.jpはじめ、よそのインスタンスにお試しで入ってみるのも。

私のβテスト中のニンジャヘッズアカウントはこちらです。Mastodon未登録であっても、リンクをクリックしていただけると分かる通り、ほぼTwitterのプロフィールページと同じイメージで投稿一覧が見られます。

R-9 - ダイハードテイルズネット(クローズドβ) https://dhtls.net/@epxstudio

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