見出し画像

二次創作のタイトルのつけ方

タイトルをお褒めいただくことが多いので、個人的な二次創作のタイトルのつけ方をまとめてみた。

※基本的に二次創作が合法なジャンルです。
詳しくはニトロプラス著作権ガイドラインを参照してください。
https://www.nitroplus.co.jp/license/


「AとB」の形式にする


「AとB」の形式にする場合、当たり前の組み合わせではなく「おっ?」と思う意外性のある組み合わせにするといい感じ。
「女子高生と男子高生」だとあまり興味をそそられないが、「女子高生と二等辺三角形」だと「なんで???」となるから。
「はらぺこ肥前くんと少食の審神者」
→はらぺこと少食、まったく真逆になっている
「十円銅貨とチョコレート」
→全然別物だけど赤みがかった茶色という共通点がある。メインキャラのテーマカラーが暗めの赤だったことからつけた。

「AのB」の形式にする。


こっちも当たり前の組み合わせすぎると興味を引かないので、あえて変なワードを入れるとよい。
「あなたのためのABC」
→ABCを性的接触の進展に使う文化があったよな~というのでつけたのだが、○○のイロハみたいな意味にもなってよかったかも。
「図書迷宮の主」
→ダンジョンマスターみたいな感じにしたかった。



あえて助詞を抜く


助詞を抜くと造語っぽくなってかっこいいので好きです。
「商店街古本屋虚実騙」
→読みは「しょうてんがいふるほんやきょじつがたり」しかし自分で呼ぶときは面倒なので「古本屋の本」と呼ぶ。「キャラクターが古本屋で働く」という部分が売りなので古本屋というワードは入れたかった。
「心臓泥棒」
→比喩ではなく本当に心臓を泥棒する話だった。

他人の作品から取る


タイトルそのものをもじる


完全に同じタイトルをつけてしまうと、元ネタとまぎらわしいのでやめている。タイトルにつけると、検索順位が上がってしまうので……。間違えられると申し訳ないし……。
ただあまりにも同名タイトルが多いと開き直ってつける。

「見るなの座敷」
→同名の民話から。あまりにも有名で同タイトルの作品も多いので、検索汚染をすることもないかと思いそのままにした。
「旅に出よう、滅びゆく身体の果てまで」
→マイナー過ぎて誰も元ネタがわからなかったようなので申し訳なかった。元ネタはライトノベルです。
「光夜の果てに」
→讃美歌「荒野の果てに」より。本当の読みは「あらののはてに」。
「聖者が街にやってくる」
→単純なメロディ故、みんな一度は歌ったり演奏したりしたことがある曲。大分気まずい状況で作中にこの曲が出てくる。


作品の印象的な言葉から取る


「汚れた空を飛んでいけ」
→シェイクスピア『マクベス』の魔女のせりふから取っている。これもそのまま使うとわかりづらいので、少々変えてある。
「悪魔の果実」
→聖書に出てくる罪の果実ですね。よくあるタイトルだけど作品のテーマが「恋を知ってしまう人」だったのでやっぱり使いたいよな~となってつけた。
「心貧しきものは幸いなり」
→これも聖書から。登場する審神者(プレイヤーキャラクター)にクリスチャンという裏設定があったのだ。読者は知らなくても読める内容だが、こういうところに反映させるのが楽しい。
「愛言葉」
→好きなゲームに出てくる言葉からつけた。よくあるもじりだと思うので同名タイトルはある。作品のクライマックスで出てくるため、どのゲームかは少々言いづらい。ネタバレ……。

専門用語から取る

なんか……専門用語ってかっこいいよね……よくわかんないけど……!

「ルーローの三角形」
→中心から伸ばした直線がどこも同じ長さになる不思議な図形のこと。誰にも指摘されなかったけど表紙もルーローの三角形を散らしたものになっているのだ。なんでこのタイトルなのかはちょっといかがわしい話になるので省略。
「ノンバーバル・コミュニケーション」
→言語的(バーバル)ではないコミュニケーション、つまりしぐさや表情、ボディランゲージを指す。空気の読めないキャラが主人公だったから。

古語から取る


なんとなく意味はわかるけれど、意味深に見える、ミステリアスに感じるので、古語はよく使います。今はあまり使われなくなった古いことわざなんかも良い。

「あいなきはなし」
→「あいなし」とは古語で「意味がない、つまらない」などを意味する言葉。「愛」や「哀」ともかけられるのでわりと便利な言葉。
「文目も見えぬ夜がいい」
→「文目も見えぬ」とは「真っ暗で何も見えない」「(錯乱して)物事の道理もわからない」という意味。これはスマホ辞書をだらだら眺めていたら見つけた。
「胡蝶之夢」
→国語の授業でやったやつ!故事成語ってかっこいいよね。

文章にする

文章系タイトルはなるべく普段使いしないような変な文章にしている。そっちのほうが面白い気がするから。

「茶番は椅子の上で演る」
→「演る」は「やる」と読みます。トンチキハッピー展開作品。
「そして彼は手紙を焼いた」
→最後に手紙を焼く話だったので。

以上! まとめると楽しかったです。参考になれば幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?