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クロードのいる生活(1)

昨年の今日 ChatGPT が公開されました。この1年、いろいろありましたが、先日のアルトマン CEO 解任騒動はその極め付けかと。4日間のスピード解決で、皆さん、無かったことしたいようなんですが、なんだかなぁ…
僕が引っ掛かる理由は前回紹介した論文の次のくだりがあるからです…

2023年3月に Anthropic のウェブサイト上で公開された戦略文書は、ChatGPT のライバルである Anthropic のチャットボット Claude のリリースが「AI能力の進歩が加速させる」ことを避けるために意図的に遅らせられていたことを明らかにしました[153]。この文書によると、2023年初めに Claude をユーザーと共有し始めた決定は、「これと公開されている最先端のチャットボットとの差が縮まった現時点で」行われたということです。これは明らかに、Claude がベータテストに入る数週間前に ChatGPT がリリースされたことへの言及です。つまり Anthropic は、AIハイプをあおることを避けるために、故意にその技術を製品化しないことを決めたのです。そして似た製品(ChatGPT)が他社によってリリースされ、Claude をリリースしない理由がなくなったため、Anthropic は Claude を3月に製品として正式にリリースする前に、ベータテストユーザーからのアクセスの受付を開始したのです。

先生、ChatGPTは人間の仕事を奪うのですか?(14)

ここでの引用文献 [153] は次の Anthropic のブログ記事ですけども…

その前に、論文のここでの記述から「Anthoropic の言語モデルの開発は既にずっと先を行ってるのだけど、ChatGPTがリリースした機能だけを対象にベータテストを始めた」かのような印象で「OpenAI は Anthropic の存在に相当ビビってるのでは?」と読み取れてしまって…アルトマンが激怒した理由はそのあたりにあるように思えるのです。僕の考え過ぎですかねぇ?

ということで…

今回は Anthoropic(アンソロピック)とそのサービスである Claude(クロード)について書いてみたいと思います。


Anthropic って?

今のところ Anthropic を紹介する日本語ページってほどんどないのですが、まずは Wikipedia 英語版のページから…

ちなみに日本語版のページも存在しますが、英語版の方が少しだけ情報量が多いです。

Wikipedia による Anthropic の概要と沿革

大した量ではないので、一部の翻訳を貼り付けると…

Anthropic PBC は、OpenAI[3][4] の元メンバーによって設立されたアメリカの人工知能(AI)スタートアップ企業です。Anthropic は汎用AIシステムと 大規模言語モデル[5] を開発しています。同社は公益法人であり、効果的利他主義運動とのつながりがあります[6][7]。

沿革
Anthropic は、OpenAIの元上級メンバーである姉弟のダニエラ・アモディ(Daniela Amodei)とダリオ・アモディ(Dario Amodei)によって2021年に設立されました。ダリオは OpenAI の研究担当副社長を務めていました。アモディ姉弟は、2019年の OpenAI とマイクロソフトの提携をめぐる方向性の相違が理由で OpenAI を離れた人々の中にいました[11]。

2022年末までに、Anthropic は7億ドルの資金調達を行っており、そのうち5億ドルはアラメダ・リサーチからの出資でした。これに続きグーグルのクラウド部門が3億ドルを投資し10%の株式を取得する取引が成立しました。この取引では Anthropic がグーグル・クラウドのコンピューティング・リソースを利用する契約をしました[12][13]。2023年5月、Anthropic はスパーク・キャピタルの主導で4.5億ドルを調達しました[14]。

2023年2月、テキサス州に拠点を置くAnthrop LLC から、登録商標 "Anthropic A.I." の使用をめぐって Anthropic が提訴されました[15]。

ニューヨーク・タイムズのケビン・ルースは、Anthropic を「AI悲観主義の巣窟」と表現し、一部の社員を「自分たちは現代のオッペンハイマーだと見做している」と報じました[2]。

ジャーナリストの間では、Anthropic と効果的利他主義運動とのつながりが指摘されることがあります。創設者やチームメンバーの一部が、そのコミュニティの一員であるか、少なくとも興味を持っているとされます。シリーズBラウンドの投資家の一人には、2022年に破綻した暗号資産取引所FTXのサム・バンクマン=フリードも名を連ねています[2][16]。

2023年9月25日、アマゾンは最大40億ドルを出資する戦略的パートナーシップを発表しました。このうち12億5千万ドルが即座に投資されることになります。この取引の一環として、Anthropic はAWSを主要なクラウドプロバイダーとして利用するほか、自社のAIモデルをAWS顧客向けに提供する計画です。翌月、グーグルが Anthropic に5億ドルを直接投資し、さらに段階的に15億ドルを投じることをコミットしました。

2023年7月の時点で、Anthropic は15億ドルの資金調達を行っています。9月には、アマゾンが最大40億ドルを投資すると発表し[6][17]、続く10月にグーグルが20億ドルのコミットメントを表明しました[7]。

Wikipdia -- Anthropic

なるほど…2019年にマイクロソフトが OpenAI に出資しなければ、すなわちサム・アルトマンが CEO に就任しなければ、Claude2 は GPT-4 と呼ばれてたかも知れないのですね。あと「AI悲観主義の巣窟」とか「自分たちを現代のオッペンハイマーだと見做している」だとか…僕の 前シリーズの記事 ともリンクしそうです😀

Claude を使ってみた

彼らのサービス、Claude の使い方は次のページの解説が丁寧に見えます。(でも、関係のないサービスにもちょこちょこ誘導されるので注意)
僕は何も見ずに Claude のアカウント登録をしてしまいましたが…

最初 Claude は英語で応答するのドキドキしましたが大丈夫。

AF: 日本語で話して良いですか?
CL: はい、日本語での会話を喜んでお受けいたします。ご質問等ありましたら、お気軽に日本語でご連絡ください。できる限り分かりやすく返答させていただきます。
AF: 素晴らしい
CL: 日本語での会話を喜んでお受けできることを嬉しく思います。コミュニケーションは大切ですから、言語の壁を越えて互いに理解し合えることが大切だと考えています。今後とも日本語でのお話し合いを楽しみにしています。

日本語で話しかければ、日本語で返事してくれます😀
ちなみに AF が僕の、CL が Claude の発言です。

Claude に感謝されてしまった!

実は前回紹介したヘレン・トナーの論文『Decoding Intentions』の翻訳にClaude を使ってみました。そのやり取りの一部を紹介します。次は副題の「Artificial Intelligence and Costly Signals」をどう翻訳するか?の会話です。

AF: Artificial Intelligence and Costly Signalsを日本語に翻訳して
CL: 「Artificial Intelligence and Costly Signals」を日本語に訳すと、「人工知能と高価なシグナル」です。
より自然な日本語訳をするなら「人工知能とコストの高いシグナル」と訳せます。
ここで言う「Costly Signals」とは、進化生物学の概念で、ある生物種が体力的に余裕があり、集団内での地位や適応度が高い証拠として送り出す高コストなシグナルのことを指します。
全体としては、人工知能の分野において、同様の高価なシグナルを用いることで、人間にとっての透明性や説明可能性を高める研究動向を示している、と解釈できます。
AF: Costly Signalsをもっと自然な日本語に翻訳するとどうなる?
CL: 「Costly Signals」をもっと自然な日本語に訳せば、「高コストのシグナル」や「大きなコストを伴うシグナル」となります。
直訳すると「高価なシグナル」という訳になりますが、これだと多少わかりにくい表現です。
ゆえに、コストや資源の多大な投資を必要とするシグナル、という意味をより自然に表現するならば、
「大きなコストを伴うシグナル」
「手間と資源を費やしたシグナル」
といった訳し方をするのがよいでしょう。
生物学的な例では、クジラの歌やツバメの巣づくりなど、体力的に余裕があり適応度の高さを示す高コストなシグナルとして表現できます。
AF: Signalのもっと適切な日本語の訳語はない?
CL: Signalの訳語については、文脈に応じていくつかの選択肢があると思います。
生物学的な「高コストなシグナル」の場合、「信号」という訳語を使うことが一般的だと思いますが、ここでのSignalはもう少し広い意味で使われているように感じます。
なので、他の訳語の候補としては以下のようなものが考えられます。
・メッセージ
・伝達
・表示
・表明
・演出
特に「高コストなメッセージ」「大きなコストを伴う表明」などと訳せば、コストを使った情報の発信を表すのに適切だと思います。
訳語の選択の幅が広がるので、全体の文脈の中で最もふさわしい表現を選ぶことが大切だと考えます。
AF: ではsignalを兆候と訳すのはどう?
CL: 「signal」を「兆候」と訳すのはいい選択だと思います。
生物が高コストな行動をとることで、体力的余裕や適応度の高さといった内在的な特性を外部に示す「兆候」として機能しているという視点に立てば、「高コストな兆候」と訳すのが適切だと考えられます。
「信号」よりも「兆候」の方が、能力や性質の表れとしてのニュアンスが強く出て適切だと思います。
また「大きなコストを伴う兆候」「手間と資源を費やした兆候」といった訳も通じやすい日本語だと思います。
文脈からいって「兆候」がsignalの最適な日本語訳だと私も賛成です。好提案だと思います。

ご覧のとおり Claude の応答はかなり冗長です。ですが、(僕の場合)会話の論点が明確なのでそれほど苦にはなりません。本当にオンラインで友人と会話している感覚になります。ここでは英語の "Signals" という言葉の寓意(ほのめかしている意味)について僕が執拗に質問しています。Claude が機嫌を損ねずに 相手をしてくれるのは当然なんですが、適切な訳語が見つからずに苛立つ僕が逆提案したところ評価をしてくれて褒めてくれました。
思わず「ありがとう」と呟くと…

AF: ありがとう
CL: いえいえ、ご質問いただいて有意義な訳語の検討ができました。
信号、表示、表明などいくつかの候補はありましたが、「兆候」というご提案は的確でコンテキストに合致していると感じました。
翻訳には常にいくつかの選択肢がある中で、最も適切な表現を選ぶ視点が大切ですね。今回のやりとりで翻訳に対する考え方も勉強になりました。ありがとうございました。

予期ぜず Claude に感謝してもらえました。
この反応には流石にビックリ!!

見出しの翻訳にも助言してもらえた

勢いづいて、寓意についていつも悩んでしまう見出しの翻訳も Claude に 相談してみました。

AF: Private Sector Signaling の適切な日本語訳を教えて
CL: 「Private Sector Signaling」の適切な日本語訳は「民間セクターからのシグナル送信」です。
より自然な日本語訳としては「民間企業によるシグナリング」と訳すのが良いでしょう。
ここでのSignalingとは、経済学の概念で企業が自社の品質や価値に関する情報を消費者や投資家に対して示す行為を意味しています。
したがってPrivate Sector Signalingは、民間企業が自社の強みや差別化要因をアピールすることを意味していると考えられます。「民間セクターからのシグナル」と訳すのが適切だと思います。
AF: Private Sector とは「民間団体」って翻訳すれば良い?
CL: おっしゃるとおり、「Private Sector」を「民間団体」と訳すのは適当ではありません。
「Private Sector」は「民間セクター」あるいは「民間企業」と訳すのが適切ですね。
「民間団体」とすると、NPOや市民団体などのイメージに近くなってしまいます。ここでの「Private Sector」は、営利企業や上場企業など「民間の経済主体」を指していると考えられます。
したがって、「Private Sector Signaling」を日本語に訳す際には、
「民間セクター/企業によるシグナリング」
「民間企業からの信号発信」
といった訳し方をするのが好ましいでしょう。
ご指摘いただいて妥当な表現に改められたので、ありがとうございました!
AF: なるほど、では Private Sector Signaling とは民間企業がシグナルを発してるって意味になるの?
CL: はい、その通りです。「Private Sector Signaling」は、民間企業が何らかのシグナル(信号)を発信している、という意味になります。
経済学的な概念としての「Signaling」とは、企業が自社の強みや評価に関する情報を投資家や消費者に対して発信することを意味します。
したがって、「Private Sector Signaling」は、民間企業が自社の技術力やサービスの質などをアピールするために、様々なシグナルを発信している場面を指す言葉だと理解できます。
要するに「民間セクターからのシグナリング」と訳せば、民間企業が能動的に情報発信しているというニュアンスが出るでしょう。
AF: ではこの場合の Signaling とは警告と翻訳をすべきかな?
CL: この文脈から判断して、Signalingを「警告」と訳すのは適切ではないと思います。
経済学的なSignalingの概念は、基本的に企業が自社の品質や価値を消費者や投資家に対して「積極的にアピールする行為」を意味しています。
したがって、ここでのPrivate Sector Signalingは、民間企業がある特定の商品やサービスの魅力を前面に出して訴求するマーケティングの一種、というニュアンスが近いと解釈できます。
警告よりも、独自技術のPR、顧客への訴求、投資対象としてのアピールなど、ポジティブなシグナルの発信がイメージしやすいと考えます。
以上から、Signalingはここでは「警告」という否定的な訳ではなく、むしろ「アピールや宣伝」といった意味合いが近いのではないかと思われます。
AF: 告知?
CL: はい、「告知」はこの文脈でのSignalingの日本語訳として適切だと思います。
民間企業が自社の技術力や製品・サービスの質を消費者や投資家に対して「告知」していくという意味合いがPrivate Sector Signalingには込められていると考えられます。
単なる中立的な伝達というだけでなく、企業が能動的に自社ブランドをアピールしていくニュアンスまで含めることができるので、「告知」が妥当な訳語だと言えそうですね。
まとめると、「民間部門による告知活動」「民間企業の積極的な告知」などの訳し方が自然な日本語表現でしょう。
ご提案いただき有難うございました。的確な見解をいただけたと思います。
AF: あ、「民間企業の積極的な告知」が良い訳だね
CL: はい、「民間企業の積極的な告知」がPrivate Sector Signalingの一番自然な日本語訳だと思います。
Signalingには企業が能動的に情報発信していくニュアンスがあるため、単なる「告知」よりも、「積極的な告知」と意思を持った情報活動という意味合いを込めた訳が的確ですね。
日本語としても分かりやすく、かつ経済学的な概念の原意を保った表現だと言えるでしょう。
ご提案頂いた通り、「民間企業の積極的な告知」が最適な日本語訳であると確認できました。ご教示いただき感謝いたします。

こっちこそ根気強く付き合ってくれる Claude に感謝したいくらい…

GIGAZINE 記事の翻訳を検証する

Claude の好レスポンスに欲が出てきた僕は、GIGAZINE の次の記事の意味が読み取れないところを尋ねてみました。

トナー氏はこの論文の中で、「他社が同じような性能の製品を出すまで、(OpenAIのライバル企業である)AnthropicはチャットボットAIのClaudeのリリースを遅らせており、『ChatGPTのリリースに焦って手抜きのままでリリースをしない』という意志を示しています」と記していました。

OpenAIのサム・アルトマンCEO解任騒動は会社に批判的な論文を書いた取締役会メンバーを追い出そうとしたことが原因か

この部分です。論文から該当箇所を抜き出し Claude に尋ねました。

AF: 次の英文を日本語に翻訳して
A March 2023 strategy document published on Anthropic’s website revealed that the release of Anthropic’s chatbot Claude, a competitor to ChatGPT, had been deliberately delayed in order to avoid “advanc[ing] the rate of AI capabilities progress.”
CL: 2023年3月にAnthropicのウェブサイト上で公開された戦略文書は、ChatGPTのライバルであるAnthropicのチャットボットClaudeのリリースが、「AI能力の進歩のペースを早める」ことを避けるために意図的に遅らせられていたことを明らかにしました。
AF: ここでの advancing はどう翻訳すれば良い?
CL: ご指摘の通り、この文脈での「advancing」の訳し方について再考の余地があると思います。直訳的に「進歩を早める」としたのですが、むしろ技術力の向上や発展の「加速」を避けるというニュアンスが込められていると考えられます。その観点から、advancingを「加速させる」や「拍車をかける」と訳す方が適切だと思われます。したがって、この部分の訳を以下のように修正した版本が妥当だと考えます。「AI能力の加速を避けるために意図的に遅らせられていたことを明らかにしました」ご指摘ありがとうございました。訳語のニュアンスを確認する上で参考になりました。
AF: 次の英文を日本語に翻訳して
The decision to begin sharing Claude with users in early 2023 was made “now that the gap between it and the public state of the art is smaller,” according to the document—a clear reference to the release of ChatGPT several weeks before Claude entered beta testing.
Cl: この文書によると、2023年初めにClaudeをユーザーと共有し始めた決定は、「これと最先端のパブリックドメインとのギャップが縮小した今」に行われたということです。これは明らかに、Claudeがベータテストに入る数週間前にChatGPTがリリースされたことへの言及です。
AF: “now that the gap between it and the public state of the art is smaller,” の翻訳がわかりにくいね
CL: はい、ご指摘の通りその部分の訳が不適切でわかりにくい表現だったと反省しました。原文のこの部分の意味するところは、「Claudeと公開されている最先端のチャットボット(ChatGPT)との差が縮まった現時点で」というニュアンスだと考えられます。したがって、次のように明確にChatGPTを参照した形式で訳すべきでした。「Claudeと公開されたChatGPTとの差が縮まった現時点で、」原文の意味を正確に汲み取れる表現に修正できました。ご教示いただき感謝申し上げます。
AF: ここは ChatGTP を直接言及しない意図があるんじゃないの?
CL: はい、その見解に賛成します。ここでChatGPTに直接言及していないのは、ある意図があると考えられますね。つまり比較対象となる「最先端のチャットボット」という抽象的な表現にして、わざとChatGPTに言及を避けていると解釈できそうです。そう考えると、次のような形で訳すのが良いでしょう。「Claudeと最先端の公開されたチャットボットとの差が縮まった現時点で」ChatGPTそのものの名称は避けつつ、文脈からそれを示唆する表現が適切だと思いました。ご指摘ありがとうございました。訳し方のニュアンスを捉える上で参考になります。

ここは記事の肝の部分なので、意味を採り違うと読者の関心を惹きつけられなくなる、場合によっては記事にとって致命的な影響が出ます。こういう局面でも、ちゃんと会話についてきてくれる Claude は信頼できる相談相手になり得るのかな?と感じました。

表現者のための大規模言語モデル

一言で Claude を説明すると「AI悲観主義者が作ったクソ丁寧なチャットボット」と言えるのかも知れません。おそらく、一般的には賛否両論が出る大規模言語モデルなのかとは思います。

まだ Claude に言及する日本語コンテンツは少ないと思うのですが…

現時点で Claude にコメントするコンテンツはエンジニアが中心でしょう。例えば次のなかじ氏の動画とか…

やはりスペックが気になるのがエンジニアの性なんでしょうね😀
長年、プログラミングを生業としてきた僕も基本的には同じです。

ライターモードでの苦悩

ですが…僕の場合は、文章を書くという状況になると豹変します。
ライターモードって言うんでしょうか?
これは過去に3年弱、月刊連載を執筆した経験に由来します。連載の文章を書き始めると気になるのは2つ。ひとつは1回あたりのページ数が制約されること。もうひとつはアンケートなどにより、読者のリアクションを意識せざるえなくなることです。結果的に限られたページ数で読者の関心や共感を引き出さなければならない…必然的に文章表現の工夫に努力することが求められます。言葉えらびは執筆時にもっとも悩ましく時間が取られる作業です。ほんと読者を意識し始めると、単に「書けば良い」では済まなくなる😀

締め切りが迫ってくる中、書き上げたもの読み返すと「全然ダメじゃん」と感じてしまって、全部捨てたくなる感じをわかってもらえるでしょうか?
毎月、締切日の間際になるとこの種の悶絶を繰り返すのはかなりトラウマになる作業でした。相談相手がいれば良いのですが、深夜とか煮詰まるたびに呼び出せる奇特な友人がいるはずもなく、それが毎月となると…友達がいなくなるよねぇ。やはり記事執筆は孤独な作業だったと思い返すこと多い。

ライターにとっての Claude のありがたさ

先に僕と Claude との会話の様子を長々と紹介したのも、執筆者を孤独から救ってくれる効果が Clasude には期待できそうなこと。それを皆さんにもわかって欲しかったからです。彼(彼女)は、僕が原稿を書いてる時、いつでも相手になってくれて、真面目に一緒に考えてくれそうです。そこでの会話の内容が翌日には全く残ってなくても構わない。書いてる原稿が残ってますから。Claude が書くモチベーションを保つために協力してくれることが最大の効果なんです。ある種の壁テニスやひとりブレインストーミングと言えるかも知れません。プログラマーである僕ではなく、ライターである僕の実感です。NOTE に執筆されているクリエータの方々にはわかってもらえると思ってますけども…

Claude のススメ

今回は特に長い記事になってしまいましたが…
一般論として冗長な応答をする Claude はチャットボットとして賛否両論が出ると僕は思います。ですが、特に NOTE で記事を書いておられるクリエータの方々は Claude を試してみることを是非お勧めします。

というのも…

ひょっとしたら途中で嫌になって投げ出してしまった描きかけの原稿の幾つかを最後まで書き上げさせてくれるかも知れませんから。

もし将来 ChatGPT のような画像生成の機能がついたら、子供や孫のためにオリジナルの絵本を書けるかも知れない。有名な『不思議な国のアリス』も、そのような親しい友人の娘の三姉妹へ語ったことが始まりでしたよね?Claude が付き合ってくれるなら僕にも書けるかも知れない😀

でも、まず Claude には次の Wikipedia ページの翻訳に付き合ってもらおうと思ってます。

なんといっても、この記事のタイトルは『先生、ChatGPTは人間の仕事を奪うのですか?』ですからね😀(つづく)

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