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B.C. あるいは私を私たらしめるもの

甘く、若く、鋭く、偏っている
まだ何も知らなかった私の口から出た
私を私たらしめている言葉たち
これまでもこれからもきっと変わらない
私のコア 原初の叫び

*****

それはグラデーション
曖昧さがアイデンティティなの、とか言っちゃって

考え方が似ていなくとも
一緒になることはできるのか

あなたの喉元に柔く噛み付いて首筋を舐る夢を見て飛び起きるたびに私は自分が何者なのか思い知らされる 最悪 最悪だ クソ

声が聴きたいだけなら電話でいいじゃん
あなたを駆り立てるものは何?そこから目を逸らさないで

「付き合うができる」は一番最後に、もうこれ以上後回しができなくなったら

この腕に抱いた細さとしなやかさをどうして忘れられよう

もっと言葉で あなたの芯を知りたい
指は表面を撫でるだけ
人間は言葉でしかお互いの中身を探ることができないのだから

確信 得ても空中へあと一歩踏み出せない

あなたについてあなたの言葉で教えてほしい
好きなのはあなたなのに
あなたの好きなものを好きになるしかないのよ

さよなら、モラトリアム期の私とあなた

二人で違う曲を聴きながら、違う作業をしながら
それでも私の隣にいてよ
ずっと私の隣にいてよ

愛と独占欲を分別した上で相手に接することがいかに難しいか
少し荒れた唇にキスしたい

永遠の愛、不変の愛なんて考えるから苦しいんだただひたすらに日々を重ねて
ふと振り返ったときに、あぁ遠くまできたなって思えれば

あなたの世界からみた私はどんなひと?
誰かと一緒じゃいやだ

死とは私の身体が私のものではなくなる瞬間のことである
急げ、と私の中の誰かが命じる
私の身体が私のものであるうちに
人はそれを獣性または本能と呼ぶ

友達というとても曖昧な線引きの中で
私はどこまで許されるの
一度越えたら戻れないその線の上で綱渡り

離れがたい
別れる瞬間がいちばん苦しい
1人電車に取り残されてから
浮き彫りになる気持ち
どれだけあなたを好きなのかを
思い知らされる

あなたとわたしはちがう!
あなたはわたしとちがう!
わたしのくちびるをみないで…

あなたからもらうものはすべて愛
だから皿まで食べます
たとえ毒でも私にとっては救いだから

行く先が見えてしまうのは
私が女だからか
二人を乗せた車の行く先は奈落
一寸先が闇になってもあなたはアクセルをふかす
私は それでも私は
助手席に乗ったまま

友達だと思っていなくてごめんなさい

*****

友情と恋愛感情が地続きで
そこに明確な境界がない
デミロマンティック / デミセクシュアルの
葛藤・諦め・受容・他者との関わり
私を私たらしめる 原初の叫びたち

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