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ストロースターの魅力とストロースターの物語

ヨーロッパ各地で伝えられてきた麦藁の手仕事。

同じ麦藁を使った身近な手仕事ではあるのですが、それぞれ異なる魅力があります。

今回はストロースターについて書いてみます。

 

 

ストロースターの魅力を理解していただくのには、ある物語を読んでいただくのがよいと思います。

ドイツで伝えられているストロースターの物語です。
(forest chimney訳)


***
クリスマスの夜。

小さな羊飼いの少年ナタナエルは、飼い葉桶の中で眠っている赤ちゃんのイエスへ贈り物をしたいと思いました。



しかし彼は幼い雇われ羊飼いで何かを買うお金も、プレゼントできるようなものも持っていませんでした。



悲しくなったナタナエルは自分の小屋に帰り、いつものように藁の山にごろんと横になりました。



見上げると、夜空には神の御子の誕生を示す特別な星(ベツレヘムの星)が輝いています。

その時、彼は手の中に藁が差し込まれていることに気づきました。



彼は愛と創造性で、麦藁から星を生み出します。



こうして、天からもたらされたアイディアによって地上で星が完成しました。



ナタナエルは再び幼子の飼い葉桶のところへ行き、麦わらの星を贈りました。



麦わらの星は幼子を喜ばせ、静かに輝きました。



***





ナタナエルという名前は、ヘブライ語で神の贈り物という意味だそうです。


何の変哲もない麦藁が、愛情とクリエイティビティで素敵な贈り物になること。

まさにストロースターの物語ですね☺


尚、この話にあるように、実は麦藁はキリストと結びつけられて考えられることもあります。

日本の稲藁と同様に、古くから麦藁は主食穀物の象徴であり神聖視されていました。

それが飼い葉桶に寝かされたキリストと結び付いたのです。

私はそんなヨーロッパの文化的な背景も感じながら、身近にあるけど、神聖なもの、麦藁を使っています。


"なんの変哲もない素材から、美しいものを作り出すこと。"

これがストロースターの醍醐味です。


その点でいえば、もっと日本の麦藁が素材として普及することが望まれます。

わざわざ海外から麦藁を輸入する必要はありません。

身近な農家さんから簡単に手に入れられるようになるといいですね。

 
 

 

また、もうひとつ私が面白いなと思うのが、同じように作ったスターでも作り手の個性が表れること。

ストロースターは切り方ひとつで全然違う星になります。パターンも数えきれないほどありますから、自分の好みの美しさをどんどん表現していただきたいです。


ヒンメリに比べると、少しポップで庶民的な親しみが感じられるところもいいです。

クリスマスを祝う美しいオーナメント、窓飾りなどにぴったり。


魅力いっぱいのストロースター、楽しんでくださいね(^^)

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初めてストロースターを始める方、自分でやってみたけど挫折してしまった、という方へ向けて丁寧にレッスンを進めていきます。 とても美しく、ナチ…

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