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Biennale of Sydney 21st / Cockatoo Island vol.2 /シドニーで週末を

ゆっくりとした更新をしております。もうそろそろSydney Biennaleも開催終了ですね。まだ2つ3つ週末が残っていますのでこの写真が誰かの移動モチベーションの喚起になれば幸いです。

Suzanne Lacy

イギリスのペンドル地区で2016年と2017年に行われたプロジェクトのアーカイブ展示が行われていました。1つの会場では《The Circle and the Square》が展示され、もう1つの会場では《Shapes of Water – Sounds of Hope》プロジェクトの大画面映像と参加者のインタビューがインスタレーションとして展示されていました。

アメリカのランクシャーを起源とする「shape-note」という歌い方(合唱法)と、スーフィズム(イスラム教の中でも今日ではマイノリティとなり迫害される場合もある)を起源とする「Sufi chanting」という詠唱法のレッスンとセッションを行ったプロジェクト。最後は数百人が集合し大掛かりなパフォーマンスとなります。その盛り上がりや表情、準備の様子なども映像で見ることができました。ペンドル地区の持つ労働者や移民の歴史を振り返り、繊維業が廃れた後に分断されてしまったコミュニティを捉えなおすきっかけとしてのプロジェクト。これはSUPER SLOW WAYというイギリスの中でも地域住民の芸術活動参加率が低い地域が共同して立ち上げた事業のプロジェクトです。

(参考)
http://searesearchlab.org/blog/lacy-in-uk.html
https://www.facebook.com/Superslowway/

Su-Mei Tse

正方形のスクリーンに映像が3種類。丸い水晶の玉を持っている手の映像です。周囲にある様々な情報を玉は凝縮し見せているかのよう。大道芸でよく見る技で、あれはパントマイムかな、丸い玉が宙に浮いているように手でなでるように持つ技があるじゃないですか。その状態をイメージしてください。映像はその技を玉中心に撮影(編集?)されたものでした。

映像には古い建物が映りこんでいます。撮影された場所はどれも歴史の深い施設:たとえば市内最古の施設でアンティークコレクションを専門にしているベルリンの旧博物館や、ハドリアヌス公によってつくられたティボリのヴィッラ・アドリアーナなどなど。重苦しさすら感じさせる建造物を玉の中で軽快に再構築する映像からは、軽やかさや詩的な美しさすら感じさせます。歴史の捉えなおしを提案するSu-Mei Tseの作品はとても、何と言うかゆっくりと見たい作品でした。(時間があまりなかったからさらっとしか見れなかったのが残念)

Ami Inoue

日本の作家の作品も展示されていました。東日本大震災の際に彼女の祖父が猟師を辞めたことをきっかけに彼女はその跡を継ぎます。都市に住むハンターとして。現代人の生活と原始的とされる生活様式(手段)の間にある境界を考え直させてくれる、民族史的なアプローチと個人の物語をつむぐことを同時に行う作品でした。

Ryan Gander

Wong Hoy Cheong

Khaled Sabsabi

Dimitar Solakov

遺跡で行われる保存活動に並行してある質の悪い建築物の写真や絵画。

Yasmin Smith

Cockatoo Islandでの作品は以上です。船で島にいく体験、案外広い島を強い風にさらされながらものんびりと歩く体験、おすすめです。


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