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私がnote を始める理由。13年間歩んできた「第3の道」の試行錯誤をつづっていきます。

山口絵理子です。

きょうからnoteを始めることになりました。

マザーハウスという会社の代表兼デザイナーと、「e.」という最近立ち上げたレディースアパレルブランドのデザイナーをやっています。どちらもバングラデシュ、スリランカ、インドネシア、インド、ネパール、そしてミャンマーの6つの途上国で、自分たちで生産したバッグ、ジェエリー、ストール、アパレルを販売している会社です。「途上国から世界に通用するブランドをつくる」。これがミッションです。

日本と海外計38カ所にお店を出しているので、「マザーハウス」のことを知っていただいている方も、noteの読者の方の中にいるかもしれません。もしかしたら、2008年に放映されたTBS系のテレビドキュメンタリー番組「情熱大陸」や私が書いた「裸でも生きる」(講談社)をご覧になっている方もいるかもしれません。いまでも「番組見ました」「本を読みました」と訪ねて来て下さるお客様もいて、本当にありがたく、思います。

近々発表できると思いますが、マザーハウスがさらに新しいステージに行くための挑戦を始めるため、いま世界のあっちこっちを飛び回っています。

13年間、おかけがさまで様々な経験をして、色々な方とお話ししてきました。これまでの試行錯誤と、これから歩む道についての考えをまとめた新しい本「Thirdway(サードウェイ) 第3の道のつくり方」をつい先日出しました。

「サードウェイ」ってなんだろう?と思われる方に、まずは少しだけ説明させてください。

妥協しない。捨てない。その先にある「サードウェイ」

男、女。右、左。西、東。先進国、途上国。都市、農村。論理、創造。組織、個人。家庭、仕事。そして理想と、現実。

世の中には、ほとんどすべてのものごとに、二つの軸が存在します。すべてのものごとには裏も表もある。ときに、これらは反発して、対立のポジションをとり、ものごとが前に進むことを阻みます。

だから、多くの人が悩む。

結果、導き出されてしまう答えは、「足して2で割る」といった妥協点だったり、あるいは「どちらかだけを取る」「どちらも捨てる」といったあきらめだったりします。

でも。

本当にそれだけが答えだろうか? 私は様々な場面でこの問いに向き合ってきました。そもそもマザーハウスのミッションである「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を考えても、「途上国」と「世界」というそれぞれ相反するような二つのものを組み合わせた言葉です。

なぜ世の中はこうも、二つに分断されているんだろう。一方のポジティブは、もう一方のネガティブを生み出さなければいけないのだろうか?

私は、そんなとき、「第3の道─サードウェイ(Third Way)」を歩みます。

AとBという正反対のものがあったら、二つのいいところを組み合わせて、新しいものをつくる。そして、ときにAに寄ったり、Bに寄ったりしながらも、らせん階段をのぼるように上昇させて、当初の「A vs B」の対立そのものがなくなってしまうような、新しいアイデアや仕組みを生み出せる道に向かって進もう、と思ってきました。

この本「サードウェイ」ではそうした経験や思いを書いたつもりです。

「社会性とビジネス」「デザインと経営」「個人と組織」「大量生産と手仕事」「グローバルとローカル」という5つの軸でサードウェイ的思考法と実践について綴っています。

「まずやってみる、そして夢中になる」

実は発売前の原稿は、おそるおそる、作家の村上龍さんにお渡ししてました。テレビ東京系の経済番組「カンブリア宮殿」でお目にかかって以来のご縁。

メールした翌日、なんとなんと返事が。

本の帯の文章を書いてくれたのです(いま書店に並んでいる本についています)。

「まずやってみる、そして夢中になる、「第3の道」へのファースト・ステップ ——村上龍」

ちょうど、私はそのときコルカタにいましたので、メールには、「インドのタンドリーチキンは最高だ。」という追伸まで。

龍さん以外にも、多くの方からたくさんの感想を頂いています。涙が出るほど嬉しい。私のやり方が正しいわけではなく、仕事や人生で、多くの人が試行錯誤して歩んでいる 、それぞれの「 #私のThirdWay 」がありました。

もっとみんなの意見を聞きたい、みんなからも学びたい…。そんな風に思い立ち、本の内容をいくつかのパーツに分けて抜粋し、こちらのnoteでこれから公開してみようと思います。
noteという場を通して、もっと多くの方の感想を伺ってみたいです。その感想に対する私の「お返事」も書いていけたらと考えています。

#私のThirdWay 」というハッシュタグをつけてくださったnoteの投稿は、一つ一つ大切に、すべて目を通すつもりです。この世界のどこかから。

これから、よろしくおねがいします。

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