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歌舞伎・文楽の解説、という仕事。(2)

昨日に引き続き、歌舞伎・文楽の解説の仕事について、私の視点でお話をします。
イヤホンガイドの第一の役目は、歌舞伎観劇のハードルを下げること。ハードルの内容はざっくりと、昨日の記事に書いてあるのでご参照ください。

初心者向け、だけではない。


イヤホンガイドは過去に、東京の下町の派出所を舞台にしたマンガに取り上げられたことがありました。たしか、歌舞伎をよく知らない部長がイヤホンガイドを借りるのだけれど、それは初心者ツールであって、借りるのはちょっと恥ずかしいものだよ、みたいな。結果的にそんな描かれ方。

でも実際にイヤホンガイドを借りてくださる方は、昨日お話しした観劇ハードルを下げたい初心者の方ばかりではありません。観劇のお供として、毎回借りてくださるお客様がたくさんいらっしゃいます。こうしたお客様はどんな観点から借りてくださっているのでしょう。

歌舞伎や文楽の演目はたくさんあります。何年観劇をしていても、まだ観ぬ演目に出会うことがある。だから、初めての演目をより深く知りながら観劇したいという方。

歌舞伎や文楽は型など伝わるものはあれど、同じ演目でも演じる役者や技芸員によって、表現や解釈が違います。その違いや演者の工夫を知りながら、楽しみたい方。

とにかく知識欲が旺盛で、さらに知識をブラッシュアップしようと考えている方。

観ても毎回内容をきれいさっぱり忘れてしまう方。(私です。)

好きな解説者の話を聞きながら観劇をするのが好きな方。

リピーターになる方は概ねこんな感じでしょうか。リピーターの方の根幹には旺盛な知識欲があります。その知識欲を満たすというのが、イヤホンガイドの第二の役目でしょう。こうした、歌舞伎の基本は知っている。だから、歴代の役者の芸や裏方のことなどまで、もっともっと知りたいというリピーターの心を最も満足させられるのが、解説の大先輩方です。豊富な芸能経験と役者さんや技芸員さんとの交流、もはや芸の域とも言える話し方で観劇を豊かな体験にしてくれます。なので、ファンも多く、リピーターのタイプの最後に記したように、解説者ありきでイヤホンガイドを利用する方がいらっしゃるわけです。

では、イヤホンガイドの解説は、どんな人々がつとめているのでしょう?

個性豊かな解説者たち


現在、イヤホンガイドの解説者は30名ほどでしょうか。下のリンクに出ている方以外にも、最近デビューした解説者もいますので、たぶんそれくらい。
私は解説者が増え始めたあたりで京都に引っ越したり、産休をもらって一度ドロンしてますので、お会いしたことがない方もいらっしゃいます。お会いしたいです。と、ここに記しておきます(笑)
https://www.eg-gm.jp/e_guide/commentator.html

写真を眺めていただくとわかるように、上の方にはベテラン勢。画像から漂う貫禄が違います。中盤から下はキャリア順ではないのですが、画像がある人ない人さまざま。私もありません。恥ずかしがりの解説者が多いようです。でもこれからの時代、画像があったほうがいいですよね。はい、そうします私。そのうち。

イヤホンガイドの解説者は、社員で解説者も兼ねている方も数名いますが、私も含めて多くは他に仕事を持っているフリーランス。ベテラン大御所の方々のプロフィールをご覧いただくとわかるのですが、元アナウンサー、邦楽研究の大家、舞踊家などなど。すでに鬼籍に入られて、ここに載っていない解説者も含めて、イヤホンガイドの草創期から活躍されてる第一世代の方々は、錚々たる経歴の持ち主。この方々は、仕事というよりも歌舞伎が好きだというところからご縁があって、趣味の延長のような形で解説者になったと私は理解しています。だから、とにかく、個性が濃い。解説者仲間と密かに「解説者のアベンジャーズ」と呼んで敬愛しています。

その第一世代の下には、NHK劇場中継でもお馴染みの高木秀樹さんや、イヤホンガイドのYouTubeで活躍の鈴木多美さん、最近はシネマ歌舞伎でも解説されている市井佳代子さん、文楽のプログラムの執筆や書籍も出されている佳山和泉さんなどの中堅ベテラン勢。第一世代ほどではないですが、この先輩方も個性的。私はちょうどそこに続くあたりにいます。

ここ数年、新たに解説者になられているのは、解説者オーディションで賞を取った猛者がほとんど。歌舞伎・文楽愛がすごい方たちだと私は感じています。

イヤホンガイドの解説者、それぞれの人柄を確かめたい方は、イヤホンガイドのnoteYoutubeチャンネルをご覧になるのおすすめします。

あれ、もっとさらっと自分の解説への考えを書こうかなと思っていたのに、なんだかイヤホンガイドの広報みたいなことになってきました(笑)ちなみに私はイヤホンガイドの社員ではありません。

ではでは「歌舞伎・文楽の解説、という仕事。」、続きはまた明日!
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました!










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