抗がん剤治療中の「髪の毛」のお話

R-CHOP療法は髪が抜けます。1クール目のとき、経験した方々は一様に「3回くらい髪を洗うとほとんどなくなる」と言っていました。

でも私の場合は、もともと髪の量が多いせいかなかなかなくならなかったのですが、抗がん剤を始めてから3ヶ月くらいたった12月には、抜け残った髪がまばらにあるくらいで、地肌はツルっとした状態になりました。

ところが1月に入ると、雨後の筍のように黒い髪が全体的に生えてきて、地肌があまり目立たなくなってきました。度重なる抗がん剤にも負けず生えてきてくれてちょっと感動したのもつかの間、お風呂で髪を洗うと7~8㍉の毛はいっぱい抜けてしまいました。枕カバーにもいっぱいささります。でも、そうやって抜けるのは黒い髪の毛ばかりで、なぜか白髪はあまり抜けず2㌢以上になっています。

もうすぐ8クール目。最後の抗がん剤です。そのときにもまた抜けると思いますが、このままいけば白髪は3㌢くらいになっているかもしれません。

髪の毛の密かな楽しみ

「抗がん剤の副作用で髪が抜けるのがすごく嫌だ」と言っている人が多かったですが、私はあまり抵抗がありませんでした。かえってちょっと楽しみにしていることがあります。

私はずーっと「ベリーショートにしたい」と思っているのですが、髪質のせいでできずにいました。えりあしが全部上を向いて生えているので、短くするとスポーツ刈りの一歩手前になってしまうからです。

抗がん剤のあとは天然パーマになることが多いと聞きます。私の場合ももしそうだとしたら、「念願のベリーショートを経験できるかもしれない」と楽しみにしているんです!髪の毛が抜けることよりもその期待のほうが大きかったので、ショックが少なかったのかもしれません。

ベリーショートへの険しい道のり?

でも、現時点での髪形は、夫より少し長い程度です。やけに凛々しくて、男性の五分刈りのようです。しかも、眉毛も薄くなったので、ちょっと恐いお兄さんみたいです。こんなかんじ↓

夫は「いい形に整ってるよ」と言います。それは単に、髪を切らなくても定期的に抜けていいかんじを保っているように見えるからだと思います。自分は毎週バリカンで整えなければいけないのに、私は何もせずこの髪型をキープしていることへの変な羨望のまなざしなのだと思います。私が目指しているのは女性的なベリーショートであって、男性のスポーツ刈りではないので、そこを褒められてもうれしくありません。

でも、今の状態の私の髪の手触りがいいらしく、よく頭をなでてくれます。それは「頑張ってるね」という励ましも兼ねているのかなぁとかんじて、ちょっとうれしいです。

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