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大切なことはすべて子どもたちに教わった


マルセイユの猫劇場で紙芝居コンサート6公演。
忘れないうちに記録を残しておこうと思う。

50分くらいのプログラムを、という依頼だったので
今回は紙芝居を2本することになった。

まずは
「おおきく おおきく おおきくなあれ」
(まついのりこ作)

この参加型の楽しい紙芝居は
娘が小さな頃から大好きで、
コンサートでも日本語の授業でも大活躍、
ここに湯山昭氏のお菓子の世界の音楽をつけた。


そして
数年前に出会って感激、フランス語に翻訳して
あちこちで紹介させてもらっている
わたしピアノすきかも(お話&音楽/轟千尋 絵/たかきみや)

本番前に舞台裏で
作曲家轟千尋さんのメッセージを
じっくり読むと
心が落ち着くと同時にワクワクしてくる。
今日はどんな子たちに会えるだろう。。

この物語は主人公ミミが
ピアノのレッスンから
打ちひしがれて帰ってくるシーンから始まる。

お姫様でもスーパーヒーローでもない
ごく普通の女の子が
悲しんでいる、という設定に
子供達がすぐに引き込まれ共感して
続きは?いう顔をするのがわかる。


朗読パートナー、ベンの提案で作ってもらった
人形のミミも私と一緒に頑張った。
ミミを作ってくれたマダムも聴きにきてくれて
嬉しかった。

人形作家のミュリエルさん


コンサート前に泣いていた2歳ぐらいの男の子が
紙芝居が始まった途端泣き止んで、
ミミーミミーと呟きながらずっと聴き入ってくれたこと、
コンサート後にはたくさんの子供達が
ピアノを弾きたい!
リスの弟くんが好きだった!
ミミを抱っこさせて!
私ももうすぐ音楽を習うの!
などと言いにきてくれたり、
出会いと喜びに満ちた1週間となった。


だるまちゃんシリーズや
カラスのパン屋さんの作者かこさとし氏の本を
読んでいてハッとしたことがある。

若い頃から
子供達に紙芝居を作って毎週のように
披露していた作者が
紙芝居には芝居とついているのだから
読む時もうんとお芝居をするべきということ。
(役者でプロデューサーのベンは
紙芝居の舞台裏で
おとなしく読むのではなく、
かなり芝居の要素を入れている)

子供達の反応がすぐにわかる紙芝居という媒体で
ものすごく鍛えられたということ。
(確かに反応がすごい!
今後へのアドバイスもたくさん貰った)

大切なことは、すべて子どもたちに教わった
(と、猫かな)

これは私も日々感じていることだ。

そして
生のピアノの伴奏で
ピアノの物語を聴けて良かったと言ってくれた
大人の方達にも感謝。

私たちは皆、元は子どもだったのだ。




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