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写真集から気づいた孤独と写真家として生きる姿勢や価値観について。

4月半ばまでの怒涛の撮影ラッシュと体調不良が重なり、かなりキツイ新年度となったのですがようやく落ち着いて、写真の勉強だったり、自分の向き合い期間に時間を使っています。

最近は図書館に通って日々いろいろと写真のことを学んでいます。

近所の図書館がとてつもない量の新旧の写真集があったり、写真関係の書物も新しいものから古いものまで揃えられていて、「これは、この図書館の司書さん、写真好きな人がおるんでは…?」と思ってます。

写真集って、お値段が結構するんですよね。もちろん、その意味は分かっているので、安くして欲しいとは思わないのですが、そんなにバンバン購入できるわけでもなく、本屋さんで立ち読みしたりしてたんです。すごく心に残る写真集は手元に置いておきたいと思うので、ちゃんと買いますよ。しかし、図書館は最高だな…と。ちなみに、東京都写真美術館の中にも図書館があって、無料で利用できます。こちらには写真の資料の全てがあるって言っても良いくらいの写真関連の書物があります。

図書館の何が良いって、関連して隣のブースにアート系の美術書が山のように置いてあるんですよね。作品集から解説本、歴史本、資料関係、めちゃくちゃ取り揃えてあるので、写真に付随してアートも学べて、こりゃ最高だなって、入り浸っています。

そんな訳で、この1週間ほど、図書館に通っては背表紙でピンときた写真集を読み(見)漁り、おすすめされていた写真関係の書物を読んだりしています。

自分ではおそらく近づかないだろうなぁっていう写真にも勇気を持って見てみて、「あぁやっぱりちょっと違うな。」と思いつつも、ステートメントや解説を読んでみると。「なるほど、そういう意味の写真ということか!」と気づいて、見方を改めて見直してみたりと面白ろ楽しく過ごしています。

写真集の素晴らしいところって、作品として見れるということなんですよね。当たり前なのですが。ただ、一連の作品をSNSでアップするのとは感覚は違うと思っていて、やっぱりそれぞれのSNSの型にはまってしまうなと思っていて。それを抜け出せるくらいの作品集というものを作るのってなかなか難しいですよね。個人的には濱田英明さんの唐田えりかちゃんを撮ったtwitter写真集がSNSの型から飛び出した写真集だなって思っていて、さすがだなぁって思ってます。

あと、個人的に一番思ったのですが、写真集って雑念なく作家さんとその写真に向き合うことができるということなんですよね。

今は圧倒的にSNSで写真を見る機会が増えて、自分でもその環境に身を置いてしまっているのですが、写真集を見ていると、そういった外からのノイズが入ることなく写真を見ることができるんじゃないかと。

ノイズっていうのは、一つの写真に向き合うときにどうしても他の写真や文章、作家とは関係ない他の誰かが作ったデザインが目に入ってしまうこと。それぞれのSNSの型の中でアップされるので、デザインの中に収まってしまうことだと思ってます。

このノイズが良いときもあって、だれかの共感を得やすかったり、知らない何かを知ることもできたりするんですよね。私はこの”ノイズ”のお陰で知れた世界や出会えた人もいるので、一概に悪いものとは思ってないんです。

ただ、SNSだけで写真を上げ続けることや、写真集を見るという機会が減ってしまうことは写真家にとって致命的なのでは…とも思ったりします。

実は、図書館に行き初めて、「写真集いっぱい見放題だ!わーーい!」って調子に乗って、1日に3冊くらい見て、それを2,3日くらい続けたんですね。そうしたら、その写真集のエネルギーにやられてしまい、精神的にも身体的にもダウンしてしまったのです…笑

そんなことってあるんですよね。

どの写真集を見ても思ったのですが、やっぱりそこには”ノイズ”がなくて、むしろ作家の孤独というものが多かれ少なかれしっかりと棲みついて見ることができたんですよね。そこにどうやら私はやられてしまったような気がするんですが。

ただ、その孤独っていうのが、とても心地よいのと同時に、作家それぞれの写真家として生きる姿勢や価値観なのかなって感じました。

そう思うとなんだか、悔しいというか、自分はそういう写真を撮れてないし、作品として残すことができてないなぁって思って胸が苦しくなりました。

最近、コミュニティを作っておいてあれなのですが、孤独になるということも写真家として必要なことなのかなって思った次第です。

じゃあ、どうすれば良いの?ってわけで、個人的にはいろいろ試行錯誤してみることにしました。本当の作家さんなら、そんなことせずに自分の撮るものと向き合うことができるのだろうけど、どうやら私はこの問題に気づいた時点で彼ら彼女らと大きな隔たりしか感じられなくなってしまったので、意識的に自分の孤独=写真家として生きる姿勢や価値観と向き合っていこうかなって思ってます。

また、写真集をたくさんたくさん見ることで、写真家とはというものを改めて知ることができた気がするので、今後もいっぱい写真集を見ていこうと思います。

最後のオチがうまくまとめられなかった気もするので、後ほど加筆する予定です。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。写真展が続けられるようにサポートしていただけるとありがたいです…!