見出し画像

化粧がめんどくさい話

もうずっと長いこと同じ顔である。というのは、化粧が変わらないからだ。大学生くらいからだろうか。

化粧はめんどくさい。できることなら朝、顔を洗ってそれで終わりにしたい。保湿もその後の化粧もしたくない。

リップは集めたくなるし、かわいいパッケージを見ると戦略にのせられてパケ買いしそうになったりするけれど、やっぱりめんどくさいが勝つ。本でも買ったほうが良いと思う。

ふだん、私の顔はあっという間に完成する。それでもその5分だか10分だかを毎日積み重ねていけば、かなりの時間の長さになるのではないだろうか。その時間で読みかけの本を読んだり、途中まで観た映画の続きを観たり、なんならちょっとした勉強だってできる。

それでも一応、毎日化粧はする。休みの日は日焼け止めとしてパウダーをパタパタはたいて終わりにしてしまうこともあるけれど、毎日する。

なぜ、めんどくさいと思いながらずっと続けているのかというと、やっぱり化粧をすれば「外に出る準備が整った私」になるから。ありがたいことにまつげは元々長いほうなので、ちょっとカールすれば化粧した感じになる。頭ボサボサの眠い表情から、外に出る顔になる。

私にとっての化粧は人にどう見られるかとか、自分が楽しいかとかじゃなくて、一種の起きるための儀式みたいなものだ。

今日も化粧をしたので、外に出る。