7月末のオリンピック、9月末の世界選手権からの腸骨動脈の手術を終えて、日本帰国。
ほぼ2ヶ月の日本滞在を終えて、術後10週間=トレーニング始めてOK👌🏻のタイミングがきましたので、オランダに戻りました！
大学入学で実家を出て以来でした、こんなに長いこと実家でのんびり、家族とたっぷり過ごしたのは。
手術によって、良くも悪くも自転車に乗れない、トレーニングができない期間だったので、いつもはできないことや行けないところに行って、連れて行ってもらえて、本当に心から「あー楽しかったなあ。」ってしみじみ思える時間を過ごせました😌　

まずは皆さん、たくさんたくさん楽しい時間をありがとうございました😊

さてさて、いつものことでもあるのですが、いつも以上にNoteを書こう書こうと思っても、書けない状況が続いておりました。
言い訳をすると、今年は特に書けないことが多すぎたのと、その伝えたいことを全然頭の中で整理できないくらい頭も気持ちもグチャグチャの日々が続いておりました。
SNSでフォローしてくださっている方はご存知とは思いますが、7月のオリンピックが終わり、シーズン後半戦を走り、9月末に世界選手権を終え、イタリアで腸骨動脈の手術という流れで、進めていた矢先、
その手術前日のベットの上で、
「来年の契約ができない」という、つまり解雇通知を電話で受けました。
1ヶ月以上自転車に乗れないような大手術、しかもかなり難しい手術(と説明された)を受ける、しかも外国で🥺。その手術前日のベットの上で、クビになったわけです。

実はこの時全然OK👌🏻じゃなかった私www
自分は何か悪い夢の中にいるんじゃないか？って何度も何度も確かめましたが、やっぱり現実で、もちろん手術をすることも現実で、クビになったのも現実で、ものすごい絶望感というかいろんな不安と、何やってるんだ、これからどうなるの私？と茫然とするだけで、1人病室で泣くしかありませんでした。
その時、本当に「詰んだ」と思いました😢
(今だから話せますが、本当人生終わったとマジで思いました。😭)

そして、次に浮かんだのは、どうしよう。私のことを信じて、お世話になってる皆さんになんて言おう。。。ということでした。血管の障害によって、ベストパフォーマンスが思うように出せなかったシーズンだったとはいえ、悪いなりに悪くないパフォーマンスでシーズンをまとめることができて、手術を受けて来年はカムバックするぞ💪🏻と思っていた矢先の出来事でした。
いろんな疑問があると思いますが、本当にヨーロッパで契約を取り続けて走ることは、難しくて、特にここ数年のワールドツアー化に伴って、男子同様、契約にはいろんな事情がからんできているのを感じています。(あんまり詳しく話せないので、察してください🙏🏻)

今回の手術とその前後の出来事は、自分史上最大のピンチでした。
普通、いろんな困難とかを乗り越えてたら経験値とかも増えて、だんだん困難レベルもマイルドになってくもんじゃないんですか？っていう素朴な疑問なんですが、私の人生の場合はなんか逆みたいで😭
困難を乗り越えても乗り越えても、次から次へと困難はパワーアップしてやってくるみたいです。(これ以上はもう本当勘弁してください🙏🏻神頼みするしかないです。)

今考えると、自転車始めてすぐに鎖骨折ったこととか、リオオリンピックの選考の大事な時期にトレーニング中のクラッシュで顔面ぐちゃぐちゃになったこととか👇🏻

普通に移籍することとか、全てが小さく思えるくらいこの1年は大変でした😅　

さすがに今回の一件は、タイミングがタイミングということもあり、正直もう無理と思いましたし、辞めどきなのかなと諦めかけた瞬間もたくさんありました。そして、私の身体も気持ちも一回ぽっきり、いやぼきぼきに折れました。
手術の際に切られたお腹(ショッキングな映像すぎてまだお見せできません🙅🏻‍♀️)の傷の長さは相当なもので、ホッチキスで留められた傷口の痛みと来年私どうなるの？っていう絶望感のダブルコンボは、強烈すぎました。

オリンピックを終えて、東京オリンピックでもう競技は辞めようかなとも考えていた私ですが、1年の開催の遅れと血管の障害のこともありながらも、あの場であの位置で走れた自分とあの観客と熱狂と、そして私に関わって下さった皆さんの想いと表情を見て、ああもうちょっと、もっと、まだできる💪🏻と思ったんです。
だから来年のことも考えて、手術という決断をしました。

オリンピックというのは、やはりみんな節目にする年でもあるし、30歳という年齢的にもいつまで続けるのかのプランニングをし始めないといけない頃でもありました。
だからこそ、この一年のいろんな意味での自分自身の納得いかないパフォーマンスに対する鬱憤を晴らすまで、毎年いつ選手をやめてもいいと思えるくらい真剣に、できるところまでやってみようと決めた矢先の解雇通知は、目の前が真っ暗になりました。

かなり近くで関わる皆さんにしか、この実は、な現状を話せないでいる中、いろんな意味でボロボロになって、帰国していました。
今だから笑って話せますが、正直思い出すだけで涙が出ます🥲

そういった経緯で今回の帰国は、躊躇なくとにかく身体と心の充電をするぞ✊🏻と決めて帰ってきました。

ここ数年は、オフシーズンで帰国してもシクロクロスを走ったり、ツールド沖縄でたり、その間は挨拶周りで詰め詰めのスケジュールで、休むために帰国したのに、疲れて帰ってくるような状態で、家族と家でゆっくりするような時間もないことが続いてました。
さらにここ2年はコロナもあって、物理的な距離は今までと変わらないのに、なんだか年々すごく日本が遠い遠い場所に感じていました。

とはいえ、ただただぼーっと過ごす2ヶ月ではなく、今までやりたくても諦めてたこと、会いたくても会えなかった人、食べたかったモノ、積極的にも受け身的にもたくさんのパワーの交換をたくさんの人としてきました。

(会えなかった皆さん、ごめんなさい🥺)
そして何より、好き勝手生きてて、全然家に帰ってなかった分、家族と何気ない日常を過ごせたことがヨーロッパで1人暮らしをする私にとっては、お金で買えないとても良い時間でした😌

特にこの1年は、自転車選手であること、自転車選手として7days/24h いつもいないといけないことに疲れてしまって、いろんなことが重なって重なって、それに抗ってなんとか過ごして、最後のパワーの一絞りをオリンピックのその日に使い切った後は、どうやって絞っても、もう一回水につけてみても何も絞れなくなってしまっていました。

帰国後、少し落ち着いて来た頃に、Noteを書こうかなと思ってからも気持ちと頭が全く整理できない自分がいて、頭の中で書いては消しての繰り返しをしていました。
でもいつかは書かないと次に進めない気がして、今オランダに戻る道中で、まとまりのないままここに書きはじめました。(我ながら言いたいことが何なのか全然まとまりがない回になってしまいました🙇🏻‍♀️)

でもそれはそれで、2021年の12月の私は、こういう風に考えて何をしてたかっていう、気持ちの揺らぎとか、バラバラな感じを残しておくのも悪くないかなと思ったので、書き進めます📝

最終的には、競技者としても、いち30歳の人間としても、與那嶺恵理としても、いろんなことがあったことで、自分でブラッシュアップするいい機会になったと捉えることがやっとできるようになった気がします。いや、そうまとめて、全て良かったことにして次に進もうと思えた(思うようにした)のかもしれません。

年齢的にもいつまで続けるの？次のオリンピックは？競技辞めたらどうするの？どこに住むの？そんなことを聞かれることが多くなりました。やっぱりみんなそこが気になるかーと思いつつ、とりあえず今までもこれからも予期せぬことしか起こらない人生なので、直近ではまずは来年のシーズンインまでのことくらいしか考えられません。

いつまでにどうやって、いつ合宿して、いつ頃にはここくらいまで、みたいなシンプルな当たり前のプランニングを
コーチとチームとコミュニケーションを取って進めています。

とりあえず自分が気が済むまでやってみようかな。というのが現状の私の答えです。
まあいっか、で躊躇する時間はないので、やると決めたことは、やる。やるべきことをやる。
それくらいですね、基本的には。
今までも、これからも。

まあいっか、で流せば流すほど、まあこんなもんか、に慣れてきます。
まあこんなもんか、に慣れれば慣れるほど、そこで成長は止まってしまいます。

私は、まだもうちょっと、いやもっとできると心から信じてるので、まずは2021年のいろんなことを払拭させることを目標に進めていきます。
2022年の個人的な年間標語は、あんまり良くない言葉なので公には発表できませんが、それを胸に戦います💪🏻😤

何はともあれ、いろんな意味で死にそうだった私にチャンスをくれたチームには感謝しかありません。

心身ともにボコボコになった私を生き返らせて下さった日本の皆さんありがとうございました🙌🏻
たくさんたくさん皆さんの愛をもらって、たくさんたくさん美味しいものを飲んで食べて、心も身体もフクフク(ぶくぶく🐖)させてもらいました🐷　

そんな余韻に浸りながらも、やっと思いっきりトレーニングできる✌🏻好きなだけ気が済むまで自転車乗れるYAY✌🏻っていう新鮮な気持ちで、ヨーロッパのお家に無事に戻っています。

手術からの復帰でゼロよりもマイナスからのスタートとなります。
淡々とゆっくりじっくりシーズンインまで、まずは元に戻していきます💪🏻　

全てを力に変えて
與那嶺恵理