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MAGARI日誌 vol.02~レストランで週に1回、編集の仕事をしてみた

料理人付き編集者という新しい職業を作りたいと思っていて、何人かの料理人や食のプロの方と一緒にその方法を模索しています。

その取り組みの一つが、レストランを週に一回間借りして編集作業をするポップアップ編集室「MAGARI」です。このMAGARIを始めて1カ月が経ちました。

これまでの開催日 7月4日、11日、19日、26日 8月1日、4日、9日

場所は、青山の「The Burn」か六本木の「ラ・ブリアンツァ」です。1カ月半で7回というのは、結構なハイペースかもしれません。

上の写真がThe Burnで、下がラ・ブリアンツァです

食はコミュニケーションツールである

その7回のMAGARIに、なんと12人の方が遊びに来てくださいました。

もともとの友人が興味を持ってきてくれたり、SNS上でしか交流のなかった方にようやくお会いできたり。MAGARIの取り組みに興味をもって直メッセで来ていただいたり。うれしいことに、お仕事の依頼もありました。

間借りさせてもらっているThe Burnの米澤シェフからは「MAGARIにリアルに来る人は、ちょっとおかしい人ですよ(注、いい意味でね!)」とというのもその通りで、あの人も、あの人も、確かにおかしい(笑)。

一方で、「事務所に来てくださいよ~、みたいな感じだったら、会いにこなかったですよ」という方もいた。たしかに、レストランにいるだけで人と会うハードルがむちゃくちゃ下がるし、本当に初めての方にお会いすることができたので、MAGARIをやってほんとうによかったって思っています

人を饒舌にさせる「レストランの魔力」

僕自身もMAGARIでは、事務所で仕事しているときのようにメールや電話に即座に反応するような戦闘モードとは違って、「ここでできる仕事をしよう」って感じでリラックスできているのでいい状況です。

(MAGARIの前日は、たいてい仕事を片付けるのに必死になってますが……)

それにレストランで人とお会いしているときは、本来の会社員というよりは、個人でお会いしているようなプライベート感がでて、心がオープンになるのもいいところです。

時折、ランチだったりディナーをしながら、本業の打ち合わせもするんですが、事務所で打ち合わせではしないような話におよんだりすることもあります。さらには、お互いの未来だったり、理想だったり、悩みや不安なんかも話すこともあって、それは完全に人を饒舌にさせるレストランの魔力だなって思います(《レストランの魔力》っていいタイトルだな。なんかで使おうっと)。

レストランはメディアになる

MAGARIさせてもらっている米澤文雄シェフ(The Burn)と奥野義幸シェフ(ラ・ブリアンツァ)とも、この取り組みを通じて、ほんとうにいろいろなことを話しています。なんなら前職の料理王国時代よりも、コミュニケーションをとっているから理解が深まっている。

だいたいの話題は「これからの料理人の可能性をどう広げていくか」です。

2人とも、「レストランで料理を追求するシェフ」というこれまでの料理人像からみると異端のシェフで、レストランで利益をしっかり出しながら、外での活動をして、すでに料理人の可能性を広げています。

今さら、僕がどうこうってことではないのでが、そういう2人と話しているだけで、既存のメディアを持たない編集者の可能性を考えている僕にとって、とてもスリリングで、自分自身の未来を考えるうえで、プラスになる。すごくいい状態でMAGARIをさせてもらっています。

そういう存在である2人がもっと料理業界以外の人に注目されてほしい。そして、それをするのが、僕である「料理人付き編集者」の仕事かなとも思っています。

(しかし、よく考えたら米澤さんと奥野さん、よく僕にMAGARIさせてるよな!)

レストランが食事をするだけの場所でなくて、食を通じた出会いの場だったり、情報交換の場になり、メディアになってほしい」ということを考えて、MAGARIをはじめました。

1カ月半で、その手ごたえは十分に感じている。そして、やってみたいことがいくつもある。夏も終わり、2019年も残りわずかだ。自分にとっての変革の年に、たくさんの夢を実現させてたい

そうだ、明日もMAGARIだ。

料理人付き編集者の活動などにご賛同いただけたら、サポートいただけるとうれしいです!