手づくりに恋してる
ずっと目で追ってる自分に気づいて自覚した…
いつどんな話をしても、好奇心と興味関心が尽きることなく惹かれる…
ただ時間を共にしているだけなのに、落ち着いて居心地が良い…
恋した理由ってなんですか?
行きつけの喫茶店のケーキが大好物なんです。
好みの味で絶妙な美味しさだから、ではありません。
素朴な味、甘さ控えめ。
味と香りがふわっと口の中に広がった瞬間、心が跳ねるんです。
まるで、幸せの気持ちを食べてるみたいで、それがとっても美味しくて、跳ねた後にジーンと波の余波が沁みていくように感じます。
一番好きなチョコレートケーキだけじゃないんです。
ロールケーキ、ラムフルーツケーキ、レアチーズ。
香りも食感も、味も違えば心の跳ね方も違います。
どれも、なぜか私の心を掴んでゆきます。
もう惚れちゃいました。好きになっちゃいました。
いつも、なにがこんなに私の心を魅了するんだろう?
ーその謎が昨日解けました!
『自家製』
なぜ、気がつけたのか。
映画「かもめ食堂」を観ました。
フィンランドに食堂をオープンした日本人の主人公と、
地図に指差してフィンランドに何かを探しに来た日本人女性と、
空港のミスで荷物がなくなってしまい留まっている日本人女性と、
中年女性と現地のお客さんとの縁や日常を切り取った作品。
とてもふんわり、実に抽象的で流れるように平穏な90分です。
でも、スカスカじゃないんです。
食堂なので、お料理が出てきますが、それが良いのです。
家庭料理とコーヒー。
肉じゃが、トンカツ、焼き鮭、生姜焼き、シナモンロール。
シンプルで素朴な「音」
「コトコト」「ジューッ」「いらっしゃい」「ほっ」
手づくりの温かみ、人の手。言葉の要らないコミュニケーション。
物って、自分側から働きかけなければいけないのかと思ってました。
お料理って違いますね。
「おいしくなあれ」が創意工夫となって、風味や味に反映されるんだと思います。
かつてバイトしていた、マスターとママが経営してる小料理屋さんが恋しくなりました。
手づくり、ぬくもり、包む、情、はかなくて大切にしたいもの。
触れかた。握り加減。
指先まで意識を集中させる。
誰かの直筆が好きです。
握手が好き。
またひとつ、足元にあった幸せに名前をつけることができました。
大切に引き出しにしまいます。
今晩のメインディッシュは肉じゃがです!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?