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甲子園が始まった。夏が、始まった

甲子園が始まった。夏が、始まった。

厳密にいえば、夏はもうとっくに始まっていて、もはや6月ぐらいから夏日だの真夏日だの言っていたのだけれど、やっぱり甲子園が始まると「いよいよ本当に夏が始まった!」という感じがする。

私自身は小・中・高とサッカーやバスケをやっていて野球チームに所属したことはないし、高校時代は親の転勤で日本にいなかったものだから、自分の学校の野球部の試合を応援した経験もない。それでも、父方の祖父も母方の祖父も高校野球が大好きで、夏休みに帰省するとどちらの家でもずっとテレビは甲子園だった影響もあって、子供のころから夏と言えば甲子園。おまけに夫も、毎年夏休みは1週間まるっと甲子園の現地観戦をするような甲子園好きで、この時期になると毎晩熱闘甲子園を観てから寝るので、自然と私も甲子園情報を浴びることになり、いつのまにやら私も日々甲子園の結果を追いかけるようになってしまった。環境の影響ってすごい。

自分の出身校であればまだしも、見ず知らずの、特に縁もゆかりもない高校生たちの試合に、こんなにも夢中になってしまうのはなんでなんだろう。極論、どこが勝とうが負けようが自分の人生には何の影響もないのに、それでも一喜一憂しながら応援してしまうのはなんでなんだろう。

子供の頃はそれがわからなかった。

けれど大人になって思うのは、目の前のことに120%本気になって全力で取り組む姿は美しい、ということだ。1試合に、1打席に、1つの守備に、とことん全力で。どこまでも勝つことに対してがむしゃらで。だから心を動かされる。そんな場面って、大人になってどれだけあっただろうか。

本当は日々の仕事に対して、もしくは趣味でもいい、何かしらに対して120%がむしゃらになりたい、という憧れをどこかに抱きながらも、いろんなことを言い訳にしたり、勝手にあきらめたり、手を抜いたりしている自覚がある。だから高校球児たちがまぶしく見えるんだと思う。

高校生たちの夏をただ見守るだけでなく、私にとっても何かしら本気になれる夏にしたい。そんなことを思っている。


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