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屋根裏の居候と、弟の入院

日曜日の夜、父の日なので和歌山の実家に電話をした。いろいろ細々したものを送ったので、ひとしきりそれらの説明をしたあと、「4つ入ってたお菓子は、1つはK(弟)の分だから帰ってきた時にあげて」と伝えた。

そうしたら。

「そういえばKやねんけど、今入院してるんやわ」と。

そういえば最近テレビの調子がおかしくて、ぐらいのするりとした流れで入院という話が出てきたもんだから、こちらも「へぇ、そうなんや」と軽く受け流すところだったけれど、ちょっと待って入院!?と慌てて聞き直して、どういうことなのかを根掘り葉掘り聞くことになった。

聞いてみると、どうやら仕事中の事故らしく、命に別状はないものの腕の骨を2本折り、手術のために入院しているとのこと。え、それって結構大きな家族ニュースでは、と思ったのだけれど、そうなのだ、我が家はいつもこうなのだ。けがとか病気とか入院とか、そういう話はいつも、関東に住む私と妹のところには、ひと段落したあとに「そういえば」と伝わってくる。そして私たちは決まって、「そういえばちゃうねん!はよゆうてや!」と憤慨することになる。

今回も父との電話を切ってすぐ妹に「知ってた!?」とLINEをしたところ、「え、聞いてない、私今朝電話したけどそんなこと一言も言ってなかった」との返信。なんなら妹には「実家の屋根裏に住み着いていた居候(たぬきかハクビシンかなにかだろう)が、子育てを終えて出ていった」という共有はあったそうだ。いや、屋根裏の居候より、弟の入院やろ。

そして当の弟本人はというと、私と妹の全力の心配をこめたお見舞いLINEに対して「結局入院のこと話したのか(笑)別に言わんでもいいんじゃない?って話してた」と。おまけに、和歌山からはいつも何も報告がないと言う私たちに「最近の出来事といえば、屋根裏に住み着いてた・・・」と、まさかの父が妹にした話と同じことを送ってきたのだった。お前もか、弟よ。

まあ、命に別状はないということだし、入院も長くはならないということなので、いいっちゃいいんだどもさ。

いつのまにか、実家を出てからの年月のほうが長くなった。あと何回会えるんだろうって、思うこともある。だから入院とかほんと、ドキドキするのだよ。わかってちょーだい。

そういいながら私も全然祖母孝行・親孝行できてないので、もうちょっとまめに連絡するようにしようと思うなどした出来事だった。

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