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『The Reader / 愛を読むひと』

少し前に観たこの作品、記録しようと予告編を貼り付けたまま忘れていた。


切ない話だった。第二次大戦後のドイツが舞台であるが、英語で撮影されている。

キーパー」で主演を務めたダフィッド・クロス(David Kroß)がその10年前に演じていたのがこのマイケル役、ケイト・ウィンスレットがハンナ役(この作品でもアカデミー主演女優賞を受賞)、そして中年以降のマイケル役はレイフ・ファインズという顔ぶれ。

(ネタバレ)ハンナにとっては、たとえ戦争犯罪者として投獄されても、文盲であることを隠すことの方が重要だった。15歳で20歳年上の女性と恋に堕ち、別れた後も想いを胸に秘めるマイケル。彼の証言があれば、フランクフルト・アウシュヴィッツ裁判でもハンナを救うことができたかも知れないが、彼はハンナの心を最優先して黙っていた。

獄中のハンナに本の朗読を録音して送り続けるマイケル。

仮出所の日に自死を選んでしまったハンナの心境。



ここにも、戦争に、そして時代に翻弄される人物たちが描かれていた。ハンナはアスペルガー症候群だったのかも知れない、と裁判の様子を見ていて思った。

心に響く一本。

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