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「ゆーみんさんの清老頭」で私はあのことを思い出しました

「ゆーみんさんが清老頭をアガったようだ」との情報を目にして、私は「さすがゆーみんさんだぜ!スゲェ!!」って小躍りしながら、四回手を叩いて喜びました。その様子を役満に例えれば、「小四喜」になるでしょうか(笑)。それと同時に、私はゆーみんさんにまつわる去年のあのことを思い出しました。今回は、そのことについて書いていきたいと思います。

トップ画像出典:https://www.youtube.com/watch?v=UQFT9TaDh8k




私にはこの清老頭はアガれません

魚谷侑未プロが清老頭を成就させたのは、2023年10月9日の第18期女流桜花Aリーグ第7節D卓の2回戦東3局でした。その半日後くらいに下の動画が公開されていましたね。連盟さん、仕事が早い。ナイス!

動画は無料で公開されていますので、気兼ねなく画像を引用させていただきます。

第1ツモは1ソー

9種12牌。国士無双かチャンタ+α(三色同刻など)を狙いたくなります。しかし、ゆーみんさんは

チャンタとかいらねーってことですね

打三萬!「役満しか見ませんけど何か?」という選択なのでしょう。もちろんこの後は清老頭になりますが、むしろこの状態では国士無双のほうを本線に考えたくなります。しかし、

1ピンをポン
一萬をポン
1ピンを加槓
1ソーをポン

三色同刻が完成、ではなく清老頭のテンパイ!他の選手もアガリに向かっていたという幸運はありましたが、3つポンできてテンパイまで辿り着けました。しかも、この時9ソーも9ピンも2山!そして、

9ソーをツモ
8000・16000

配信していた試合で、見事に清老頭を完成させました。スゲェや。これ、どっかの雀荘とかじゃなくて、プロの公式戦なんだぜ。

プロの試合で清老頭といえば、私はたろうさん(鈴木たろうプロ)がRTDリーグでアガったものや、指の人(原佑典プロ)が麻雀最強戦でアガった門前清老頭など、数えるほどしか知りません。それだけレアってことです。普段の私は雀魂で三麻しか打ってないけど、清老頭なんて1回もねえ(笑)。

配信の実況でも指摘はありましたが、配牌から清老頭を強く意識していたようですね。それを公式戦でできちゃうのがスゴい。やっぱりゆーみんさんは「持っている人」です


議論を呼んだあの手順

ゆーみんさんの清老頭を見て私はゆーみんさんがMリーグで九蓮宝燈を目指したことを思い出したんです。何があったかは、下にあるnote1本を読めばおさらいできるでしょう。

ようするに、

①①①②③⑤⑥⑦⑧⑨七八西 ツモ④ ドラ9

から七萬を切ったことが大きな議論を呼んだんです。私はリアルタイムで見ていましたが、「ゆーみんさんカッケー!」としか思えませんでした。でも、そうではない意見の人もいたみたいです。ちなみに、アガリ形は

①①①②③④⑤⑥⑦⑧⑨79 ロン8

となり、一気通貫・ドラで7700点(親の40符3翻)の出アガリでした。

何がそんなに七萬切りが気に食わなかったのか、想像してみるとこんな感じでしょうか。

  1. 12000点を捨てたようなもの

  2. 両面落としは効率が悪い

  3. 次巡に九萬をツモっていた

  4. 結局7700だった

  5. 土田さんもリーチって言ってた

  6. プロの公式戦で九蓮宝燈とは図々しい

  7. ハートって何やねん

  8. アイツなんかムカつく

1つずつ順番に、私なりの意見を添えてみましょうか。

まず1ですが、親の満貫12000点は確かにデカい。でも、親の役満48000点はもっとデカいでしょう。ヨンパチをアガれたらほぼその半荘はトップなのだから、狙う価値はありますよね。

次。確かに西切りではなく七・八萬落としは、牌効率という面だけでいえば目も当てられないでしょう。でもね、Mリーグでは1・2巡目の両面落としから役満になったことがあるんです。これね↓↓

3はまさに結果論ですよね。そんなものを織り込み済みで役満を狙ったわけです。

4も結果論でしかありません。むしろ、リーチを受けながらも上手く対応して、7700のアガリと親番続行なら御の字でしょう。

土田浩翔プロの解説に引っ張られた人もいたのではないでしょうか。「4ピンツモならリーチ」と聞けば、「やっぱり六・九萬待ちでリーチだったよね」と思ってしまうのも仕方ありません。日吉辰哉プロの「あーーーー!!!」も増幅させたに違いない。

6の意見もあったはずです。でも、アンモナイトさんのnoteにもあるように、九蓮宝燈って特別な役なんですよ。岡田紗佳プロがMリーグ入り前から一目置かれていたのは、生放送でチューレンをアガっていたのも1つの理由でしたよね。

そういえば、この試合は2022年2月14日に行われていたんです。試合後のインタビューでは、トップだった松ヶ瀬隆弥選手が、手でハートの形を作った(作らされた)事件がありましたね(笑)。そのきっかけがゆーみんさんだったんです。そういうのが好みでない麻雀ファンもいそうだから、アンチ行為のきっかけにもなったんじゃないかと。これね↓↓

あと、8みたいな、理由らしい理由もないのにアンチ行為してくる厄介なヤツもいますね。理由がよくわかんないから、アンチ行為された側はどうしようもない。

といったような大したことない理由の数々によって、ゆーみんさんは九蓮宝燈を狙いに行っただけでアンチが騒ぎまくってたんです。なぜ「チューレン狙いに行った!スゲー!」って感想にならないのでしょうか。だったら麻雀など見ていないで、他の競技をおすすめしたいですね。

そういえば、そんなしょーもないヤツらを相手にしていても、ゆーみんさんは真摯に対応していました。何回かX、じゃなかった当時のTwitterで、スペースを開いて交流していたんですね。でも、「俺はあの場面じゃ鉄鳴きなんですけどぉ〜」って喋り始めたヤツがいて、聞いていた私は閉口しました。「この騒動の本質を全然理解してねぇわ」って。

打牌批判については、私いろいろと書きましたよ。たとえば、

こういうのとか。過度な打牌批判で「何か」があってはいけないし、そもそも麻雀で打牌批判はなじまないと思うんですけどね。麻雀は不完全情報ゲームで対人ゲームだという本質を捉えぬまま、文句ばかり言っている人は多過ぎやしませんか?


たかちゃんが私の思いを代弁してくれました

ここ最近も、ツイッ、いやXのトレンドワードに「打牌批判」が上がる時もあったんですね。そういうのもあって、私はモヤッとした気持ちを持ち続けていたんです。そんな時に、『たかちゃんねる』で、多井隆晴プロの物申す系切り抜き動画が公開されました。それを見て、「俺の気持ちを代弁してくれたかもしれない」って、勝手に思ったんですよ。

相変わらず『たかちゃんねる』は12時間配信がデフォなので(笑)、こういった切り抜き動画を作っていただけると助かります。これは4分ちょっとにまとめてあるので、とてもありがたいですね。とよぴ~さんに感謝。

元となったライブ配信は、2023年10月7日に行われたものです。その前日、10月6日のMリーグで、このような試合が行われたんですね。

なんと流局なしの全8局、45分くらいで終わっちゃいました。その試合で、菅原千瑛選手が取った選択が物議を醸したようです。

12223白白中中中 ツモ白 チー567 ドラ9

白・中・ホンイツで満貫をアガったのですが、

12223白白中中中 チー567 ツモ1

で1ソーをツモ切りしたのを気に食わなかった人が多かったようですね。私からすれば、「まだそんなこと言ってるんだ」なのですけど。確かに、3ソー切りにすれば

11222白白白中中中 チー567

というアガリ形で、三暗刻もついて3000・6000ですよ。オーラス次第では、ひろえさんにもトップが取れていたかもしれない。キンマのnoteとか見ましたけど、ひろえさんも後日「3ソー切りのほうが良かった」と言ったそうです。

でも、あの場で卓の前に座っていて、100%の確率で3ソー切りになるとは限らないですよね。「手出しを見せたくなかったのでは?」と、ABEMAでその試合を解説していたASAPINさん(朝倉康心プロ)や多井さんが指摘しているんですよ。

あの試合では親の勝又健志選手が2フーロしていて、「勝又さんに3ソー通ってるじゃん」って指摘もあったみたいですが、警戒すべきは勝又さんだけですか?競技麻雀は4人で打つものだし、ましてやその時はそこまで4人の点差が離れていなかったんですよね。だったら、1ソーと3ソーを比較して、その場面では1ソーのほうが他家にロンされにくいとかあるでしょ?理由のない打牌なんて1つもないのですよ


ちょっと菅原さんの件で行数を使っちゃいましたけど、その件でたかちゃんが言及していたことが、私の言いたかったことと重なったんですね。以下、その発言を抜粋します。
(※多井さんの発言と若干の違いはありますが、テロップの文字を挙げることにします。)

1回みんなに伝えたい事は
まぁ麻雀の
何か変わった事を
自分の範疇にない事を
誰かがやった時に
女の子が何かやった時
多井とか寿人とかでもいいんだけど
多井がやった時は
何か理由を考えるじゃん?
多井さんだから何か考えたんだろう
って理由を探すじゃん?
その行為
女の子の時もやってやれよって
それをやらずに
瞬間に批判するのは
スマートじゃねーなとは思うよ

出典:https://www.youtube.com/watch?v=ppuC3S0GL_8
(太字は動画のテロップで色を変えてあった箇所です)

ジェンダーフリーの活動をされている方は眉をひそめそうな物言いですが、結局しょーもない打牌批判をカマしてくるヤツってそんなもんなんですよね。ようは、叩きやすい人だけ叩いてくるっていう。「女流は弱い」「女流の麻雀は大したことない」ってバイアスがかかっちゃってるんですよ。プロの打牌に理由がないわけなんてありえないから、少しは自分で考えてみようぜ。

そもそも、ゆーみんさんはいわゆる女流プロの範疇を超えちゃっている人です。MリーグMVP・十段位・王位・モンド王座(4回)など、男女混合のタイトルを多数獲得しています。そんな超一流のプレーヤーが、フワッと七萬を切るわけないじゃん。「ここはこう打たないとダメ」ではなく、「こんな打ち方もあるのか〜」って受け入れる態度がないと、その人の雀力なんてたかが知れているでしょうね。


おしまいに

役満ってのは麻雀の華なんですよね。そのひとアガリだけで動画が作られるくらいですし。だから、プロでも役満を狙うのは当然なんです。「アガれる可能性が薄い役満を狙うのはプロがやることではない」って、勝手に決めつけちゃいかんですよ。

そんな私の考えを、ゆーみんさんの清老頭が再認識させてくれたと思います。やっぱり、あの七萬切りは何一つ間違っちゃいません。みんなMリーグで九蓮宝燈を見たいじゃないですか。ただ勝つだけがプロではないと、私は思いますよ。


最後に、私はゆーみんさんの地元の「隣のまた隣の市」に在住しているおじさんです。一応は私も新潟県民なので、ゆーみんさんを陰ながら応援させていただいております。でも、ゆーみんさんはバリバリの体育会系、私はわけわかんねーnoteばかり書いているお笑い系。…迷惑でしたらゴメンナサイ。


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