やなせたかしと花村えい子に会いに
旅に出ることにした。

はじめての高知。
はじめての四国。

夏休みを明日に控えた
小学生の気持ち。

往きは飛行機にして
帰りは新幹線にしよう
やなせたかし記念館の
隣にあるホテルおしゃれ

交通機関と宿の予約だけで
あっという間に出発前日。

大切なことを忘れていた。

予約していた自叙伝を
受け取らなければ。

いつもより早く職場を出て、
図書館に向かうと…

『臨時休館』

なんとー！？

自叙伝を読んでから
記念館に行きたかった。

自叙伝を読んでから行けば

「これがあのときのあれね」

とか

「うんうん、あのときは大変だったよね」

など

展示品や紹介文をより楽しめる。

ああ、それなのにそれなのに。

自叙伝をベースに書かれた
小・中学生向けの本は読んだ。
予習ゼロではないから、よしとしよう。

荷造りは深夜までかかり
いつもよりずっと遅く布団に入った。

わくわくしすぎて
ほとんど眠れないまま
出発日を迎えた。