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mother’s history No.44 生活空間を変えてみたらどうかな。

思い切り、環境を変えてみたらどうかな。
とりあえず、居間のある空間。
また、眠ってしまうかな。
一日に、小説を3作品読まなければならない、というノルマ。
早い話が、お姫様にならなければならない。
そして、末は立派な作家になるのだ。

11月25日

今二時十分前、午前のね、だからこれから書くことは昨日のことになるわけだわ。

朝ショートタイムの時、幾人かの名といっしょに私の名が呼ばれた。何だろう?と思った。

名を呼ばれた人は、先生のとこに放課後行かねばならなかった。呼ばれものに共通することは、ともにこの間やった数学のテストが悪かったものだということがわかった。

ああ、あれは13点の試験だったのだ。その答案用紙に”何を考えているのか? (もっと)×3 勉強するように望む”と、書かれてあった。

放課後、ビクビクしながら、生物準備室に入って行った。

私は、課外をしていないため、一番しりのほうに回されてしまった。あたりが真っ暗になったころ、多栄ちゃんと私の両方が呼ばれた。

多栄ちゃんは、ちょっと注意うけただけだったが、私は、全く風当りか強かった。でも、私が悪いんだから仕方がない。

先生が、本ばかり読んでいるからとよく言うのが、腹立ったが、お説教を聞きながら「先生もご苦労さんだな。こんなに遅くなったのに生徒を怒っていて、何や、この先生いっしょな事ばっかり言っていて」と考えていた

私は、本当に素直でない子だということが、こういうこからよく分かる。もっと素直になろうとつとめた。

帰り路は、まっくらだった。私は小言をもらった不愉快な心をふりはらうように、いちもくさんに夜道を走った。走りながら、よし定期試験に絶対百点取るぞ、と心の中で叫びながら帰った。

今、二時五分、朝起きられないな、こんなに遅くなっては。

ても、宿題はちゃんとして行くと、先生に約束したからしかたがない。(子供みたいだけど)


11月26日

今日は、別にニュースがない。ア、そうだ数学の水島先生の爆発はすごかつた。「バカヤロー」のあの太くて、おそろしい声には、ほんとうにたまげてしまった。

一日、宿題がきちんとしてあったので、気持ちよく過ごせた。

家庭の宿題を持って行ったら、ずいぶん遅くなってしまった、今二時、よく二日続けてこんなに遅くまで、おきていたと、自分ながら不思議だ。

あまり眠たくて、きたない字になってしまった。

定期試験には、ぜったい百点取ってやる。


11月30日

電車に乗り遅れて、遅刻してしまった。いや、電車に乗り遅れて、と言うよりも先生が「来月から、三十分遅く始まります」と言いなったのに、私は、来週って聞いたためである。

ああ、何とばかな芳美でしょう。四十分に始まるのに、西田中に着いたのが三十五分、もうだめだと思っているのに、走りに走って、学校に着いたのが、四十五分。ショートイムはもう終わっていて、先生いなかった。

一時間目は、生物で担任の先生の受け持ちである。

芳美は何て、不運でしょう。心配しながら生物室に行った。先生は「山本(先生独特の言い方)後で、遅れた訳を言うて」と言う。

背筋が「ぞっとしてしまった。生物の時間どう言ったらよいか」考えているうちに、ボサッとして、終わってしまった。

生物が終わってから、先生の所へ行った。

「山本、何でちこくしたんにゃ」

「歯医者に、言ったんです」

「歯がいたかったんか?」

「はい」

「ほんとかな?」

「そうなら、しかたないけど、ちこくしたらあかんぞ、勉強はしているか?」と、いとも簡単に許してくれた。とうとう嘘をついてしまった。後味が大変悪く、今日一日ちっとも楽しくなかった。

調理の時間に作ったケーキは、とつてもおいしかった。

 セイロンに手紙を書いていたら、十二時半になってしまった。

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