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esteem chant創刊のごあいさつ

ごあいさつ

"世界で一番サポーターに寄り添うサッカー雑誌"の創刊です!

このマガジンの主役はサポーター。
選手や戦術論が載る予定は今のところありません。
サポーターの生きざま、心の内面に焦点をあてたマガジンなのです。

私たちは"サッカーが好き"の気持ちを持ってスタジアムに集まります。
全ての人に開かれたスタジアムだからこそ
客席が個性で彩られるのですが、観戦環境はまだ発展途上。
楽しい観戦の裏でお互いの考えが分からず苦手意識を持ってしまうことも。

"海外サッカー好きはJリーグを下に見ているのではないか"
"コアサポーターってどうしてあんなに偉そうなんだろう"

もしかしたら、悲しい勘違いで距離が生まれているかもしれません。
今こそ、サポーターの内面を掘り下げる必要があります。

そしてスタジアムから世界へ!
小さなソサエティから生まれた思いやりが広がることを願っています。

このマガジンを作る意味

偏見や決めつけが機会損失になっている
客席の魅力と言えば一体感。
しかし、偏見があるうちは心を開ききれません。
また、その偏見を関係者が持っていれば商機を失うでしょう。

苦しさを抱えたままでは、誰かを応援することは出来ません。
すれ違いを残したままスポーツマーケティングは成功しません。
人間は"知らないもの"を怖がったり、攻撃することもあります。
サッカーというものさしを通してお互いを知るところからはじめましょう。

知らない世界を掘り下げて、はじめて相互理解できる
自分と知らない考えに接することは勇気が要ります

「どうして見づらい席でサッカーを観ようとするんだろう」
「男(女)の人って何考えてるかわからない」

異なる属性や性別同士は"永遠に分かり合えない"、とメディアは唱えますが、掘り下げが足りないことも1つの要因と考えます。
誰かの声にしっかり耳を傾けて、歩み寄ろうとしたことはありますか?

私は今まで夏でも手袋をしている人のことを不思議に思っていました。
日焼け防止にしては短い手袋、細かい手作業が難しそうな手袋なのです。
しかし、親がガンを患ったことで"抗がん剤投与を受けている人は手足などの末端が痺れやすく、冷たいものが触れないから手袋をつける"ということを知りました。銀製のスプーンや、水道水も常温では冷たく感じるのです。
それを知って以来、階段の手すりは鉄製よりも木製やプラスチックだと使いやすいのだ、ということにも目を向けられるようになりました。
今まで「かっこいい・キレイだから」を理由に集めていた食器類も見直すきっかけに。
これからさらに情報量を増やしたら、来客の時の配慮や、生活の便利さ、身の回りの方への差し入れに心遣いが添えられるかもしれません。
「わからない」「自分とは違う」で済ませればそこで終わってしまいます。
しかし、耳を傾けることで世界や視野が広がります。
ただ聞いているだけ、に見えますが、聞いてもらえた側にとっては寄り添ってもらえたにも等しい出来事。あなたのやさしさが確実に誰かを救います。
相互理解のために、もう一歩踏み出してみませんか。

一部のためじゃない、全員のため
"生きづらさ"と聞けばマイノリティに焦点があてられがちですが
このマガジンはすべての人に寄り添うことを目的としています。

"選手好きはミーハーだと言われてしまう…"
"戦術ブログを書いていると上から目線に見られやすい…"
"男性はガールズフェスを楽しめない…"

ライター1人1人が自分の目線から発信をします。
知らない属性の立場を想像から気遣うことは出来ても
語るのは限界があるからです。

Twitterは議論にならない、アーカイブに意味がある
また、このマガジンは"バズること"を目的としていません。
Twitterで叫んでも流れてしまう心の声を
アーカイブすることに意味があると考えているからです。
議論に向かないTwitterではなく、落ち着いた気持ちで読めるnoteで意見を書くこと、時間が経っても読めることを目的としています。

みんなに届けることが目的だからフリーマガジン
その貴重な声が、結果的に多くの人の目に留まるように
無料でマガジンを解放します。
マガジン自体は無料ですが、ライター陣は魂を込めて文章を書きます。
記事が有料設定されている場合は、編集部を通さず
そのままライターに直接購読料が入る仕組みです。

自分で金額を決め、発信することでライターの自己肯定感を育む狙いもあります。
決して暖かいとはいえないネット社会で
自分の考えを発信することは勇気のいることです。
どうか皆さん、勇敢なサポーターの声に最後まで耳を傾けて下さい。

また、このマガジンは不定期の更新です。
ライターが「記事を書きたい」と思ったタイミングで、
好きなことを書けるように期限やノルマを設定していないからです。

更新時期はまちまちですが、のんびりとお付き合い下さい。
もしも気が向いたら、編集部のnoteにサポート下されば編集も報われます。

読者の皆様へ

白黒つけないでいい、濃淡のあるグレーの存在を。
私たちは1つの議題に対して正解か、不正解かを考えてきました。
しかし、この世の中には正解がいくつも存在しているはずです。
だから結論は見つけず「こんな人もいるんだ」「こんな考えもあるんだ」を
発信していきたいと考えています。

文章を書くことは誰かに対して攻撃や批判をする意図ではありません。
もしも穏やかな気持ちで読めない時はどうぞマガジンから離れて、リラックスし、休息を取って下さい。
気づきやエンパワメントが出来るような記事を心がけていきます。

時間を重ねて多様なマガジンが完成していきます
マガジンの発行刊数が少ないうちは
意見が偏っている、と感じることがあるかもしれません。
私の周りには女性サポーターが集まりやすく、「書きたい!」と志願してくれているライターはジェンダー問題を取り上げる方が多くいます。

しかし「女性向け」マガジンになる予定はありません。
その意見を読んで「自分の意見は違うな」と思った時は、
あなたも記事を書くチャンス。
違う属性、同じ属性でも意見が分かれれば、多様な考えが集まるマガジンになるからです。
ライター募集に関してはまた別記事でお知らせいたします。
時間を重ねていくうちに、様々な属性の人たちの文章が集まりますので
どうか気長にお待ちください。

理解しなくても大丈夫
私たちのマガジンは答えの出ない哲学に挑戦しようとしています。
誰かの苦しさを完全に理解することは不可能ですが、
多くの人の意見を聞くことが思いやりに繋がります。
押しつけやお節介なやさしさ、過度な馴れ合いではなく
良い意味での"人それぞれ"を尊重し合える環境作りを目指します。
別の人間ですから、理解できないものを理解する必要はありません。
ただ、「こんな人もいるんだ」それで充分なのです。

最後に

このマガジンの構想は数年前。
当初はメディアとして立ち上げたかったのですが、web制作予算も、デザイナーを雇う力も、ライターのツテもありませんでした。
しかし、noteの共同運営マガジンという機能に気がつき、小さいながらもマガジンの形にすることが出来ました。

サッカーという戦いの場にもやさしさや思いやりは必須です。
相手を慮る気持ちがあってこそ、フェアな戦いが成り立ちます。

異なる考えに接し、サッカーがさらに熱を帯びる。
読んだ人がエンパワメントされるようなマガジンのはじまりです!

どうぞ、よろしくお付き合いください。

2019.07
esteem chant 編集長


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