MTGA 24/02期 構築ミシック到達デッキ 80枚白青コントロール作成記①デッキ選択に至るまで(スタンBO3)

0 はじめに

(注意:今回の記事はデッキ選択に至るまでの過程を書いており、デッキ紹介をしておりません。構築については次回記事になります。)

やあ、痛風で激痛の中エリア予選に行ってドン引きされたおじさんだよ!

久々にアリーナで構築ミシックに到達したデッキがお気に入りになったから記事を書いてみるよ!

最近サボっていたのでゴールドスタートだったけどプラチナからミシックまでBO3をこのデッキで勝ち上がってきたよ!

最近流行ってるアゾリウスコントロールと違う点は少しだけデッキ枚数が多いってことかな!

今回はこのデッキを作るに至った経緯について少し話させてもらうね!

1 カルロフ邸殺人事件の発売、初期使用デッキ

 来る2月9日、新セットであるカルロフ艇殺人事件が発売された。

 今回のセットには新しいキーワードとして懐かしの能力(筆者には苦い思い出のある)変異の亜種である『変装』・『偽装』、探査のように墓地を活用することで追加の能力を得る『証拠収集』、ブロックができなくなる代わりに威迫能力を得る『容疑』が加わり、新たなパックの形であるプレイ・ブースターの登場も加えリミテッドに新たな風を吹かせてくれた。

 しかし構築プレイヤーにはそんなの関係ねえ!
 大事なのは使えるカードがあるかどうかだ!

 発売前プレビューでは≪世慣れた見張り、デルニー≫やパイオニアで睡蓮の原野を壊せる≪クレンコの轟音砕き≫、モダンでドラコの末裔を2ターン目に着地させる≪ギルドパクトの力線≫等様々なスタン以外の構築プレイヤーにも注目を集めるレアが発表された。

ラフィーンやコウモリが2倍強くなる悪いヤツ

 新セットが出るのだからと月頭のアリーナをデイリー消化のみでサボっていた筆者も重い腰を上げ、使用していたエスパーコントロールに手を加えBO3へと参戦した。
 参考までにリストが以下の通りだ。(サイドボードは割愛する)


好きなカードを詰め込んだだけの偏ったデッキ

 今まで苦手だったスクーナー船やヴェールのリリアナに対してカルロフ邸で加わった≪長い別れ≫を入れる事により相性改善をに至った。


打ち消されない取り除き、2段階進化した燻し

 また現代MTGはパワーカードの叩き合いになる事が多いと考えていた為、相手のデッキからカードをパk…借りることでアドバンテージやフィニッシャーを賄おうとしていた。
 その為、一大勢力であった版図ランプに対してはかなりの有利を得るデッキになっていた。

おいの〇太!お前いいアトラクサ持ってんじゃねーか!

 ゴールド帯からのスタートになるシーズンだが、このデッキを使用することで順調にプラチナへと昇格することができた。
 この調子であればすぐにミシックに上がれると。その時は気軽に思っていた。


 当然の如くアリーナはそんなに甘くは無かった。


2 新デッキの隆盛、アリーナでのメタゲーム


 そんなこんなでプラチナ帯をゆうゆうとプレイしていた時に、ふと違和感に気付いた。
 (あれ?スクーナーもラフィーンあまり当たらないな?)
 そう、いつもなら2ターン目に置かれて「何で常時クリーチャーじゃないんだよ!」と悪態つきたくなるあの船も、先手3ターン目に置かれて「護法はいらんだろ!」と手札の喉首狙いを睨みつけるあのデーモンも場に出てこないのだ。

 その代わりに目につくようになったカードが2枚ある。

 1枚はパーミッション使いが待ち望んでいた、待望の2マナで相手に3マナを要求するカウンター、≪喝破≫である。


マナ漏出が追放を引き連れて帰ってきた

 前シーズンまでのスタンダードでは2マナカウンターといえばかき消しが主流となっていたが、このカードの登場により白青を含むデッキに選択肢が増えたのだ。
 その選択肢が化学反応を起こすかのように1つのデッキが地の底から蘇ってきた。
 それが白青コントロールだ。


チャンピオンズカッププレミアム予選 - 晴れる屋トーナメントセンター東京突破デッキ(メイン)

 万能除去・全体除去で盤面をコントロールし、都合のよい盤面に仕上がったらカウンターでバックアップを構え、放浪皇・≪探偵社社長、エズリム≫を場に送り出してフィニッシュを決める。

アーティファクトさえあれば単除去にはめっぽう強い

 4枚採用している生きている土地、不穏な当錨地でコツコツダメージを重ねてもよい。
 ライフによる勝ち手段を逃したとしても、第二の矢として完成化した精神・ジェイスにより相手のライブラリーアウトを狙うことも視野に入れられている。
 皆が好きで、皆が嫌いなコントロールがここに復活したのだ。


 そしてもう1枚が・・・
 そう、あの憎きエンチャント≪先導者の号令≫だ。

 

何で色が増えるだけで2枚分の働きするの?

 従来の全体強化エンチャント(いわゆるアンセム)ならば攻撃するまでのタイムラグの間に生物を処理してしまえば問題なかったが、こいつはそんな悠長な事は許してくれない。
 全てのクリーチャーは場に出るだけで十分仕事をしてしまうようになるのだ。
 その恩恵を最大限に活かしたデッキが、白赤ブリッツである。

プレイヤーズコンベンション横浜2024 - リバウンドスタンダードトップ8

 現環境の白赤はトークンを生み出し複数クリーチャーを並べることに長けている上、イーオスの遍歴の騎士により後続を容赦なく追加してくる。
 単体では仕事をしない上機嫌の解体も、1マナクリーチャーが生み出してくれる血トークン・手がかりトークンで損すること無く生み出すことができる。
 1T1マナ1/1→2T1マナ1/1+解体→3T号令と動かれたら5体の2/2クリーチャーが襲ってくる。
 これが通ってしまえば全体除去が放たれようと、クリーチャーを場に出すだけで人がこんがり焼けてしまう。

3 攻略の為の分析・断念・選択

 

 プラチナ帯ではこの2種のデッキが猛威を奮っており、その隙間に版図ランプ・もがく出現リアニ・赤単・陰湿な根トークン等といったデッキが見受けられた。

 少なくとも、この2種類のデッキを攻略しなければ昇格など出来るはずもない。  
 そう考え使用していたエスパーコントロールでの立ち位置を見直した所、圧倒的に不利という現実に叩きつけられた。

 まずは赤白ブリッツ。
 面で圧倒してくるこのデッキには単体除去は効果が薄く、またエンチャントに触れる手段を複数入れなければ撃ち漏らしたクリーチャー1体にゲームを決められてしまう事も少なくない。
 全てを解決してくれる告別も6マナと重く、何の対策も無ければ唱える前には自分のライフと告別してるだろう。
 ならば相手のカードに期待してデッキから眼識で拝借しようとしても単体で仕事をするカードは少なく、5マナ4/4のブロッカーに使うしかないイーオスを出すくらいにしかならないだろう。

 そして白青コントロール。
 こちらは先ほどとは違う意味で単体除去の効果が薄くなってしまう。元々のクリーチャー採用枚数が極端に少なく、しかもそれが先に挙げたエズリムのようなクリーチャーであるとそもそも対象にできる除去が限られてしまう。
 結果序盤の除去は無駄牌となってしまい、終盤に出てくる侍やダニといったトークンに渋々使わざるを得なくなってしまう。
 また、喝破をケアしながら重要な呪文を通さなければいけない為、少ない勝ち手段には最新の注意を払ってプレイしなければいけなくなる。
 唯一幸いな事といえば、対コントロールでは眼識が強く相手のPWや唯一のクリーチャーが捲れさえすれば有利に運べるが淡い期待でしかない。

 以上のことから、ランクを上げるには使用していたエスパーコントロールを諦めざるを得ないという結論に達した。
 次の問題は、『なら何のデッキを使用するか』だ。

 元々デッキ構築が苦手な筆者は構築フォーマットに参加する場合、Tier上位や大きな大会で結果を残したデッキを漁り、それを元に自分の回しやすい形に細かい調整を行っている。 
 今の環境ならば先に述べた2デッキの他に、エスパーミッドレンジ・赤黒ミッドレンジ・感染・版図ランプあたりだろうか
 いつもならここから一通りデッキを作り何試合かした結果良さげなのを選ぶわけだが、ここで先日とあるプレイヤーから言われたある言葉が頭をよぎった。

    「遅いデッキを使われると、なんか怖いんですよね」

 一般生活において言われたい言葉ではないが、プレイヤーとして言われる分には最高級の誉め言葉だ。
 ならば使われる側から使う側に回ることにしよう。

 白青コントロールのデッキ構築を始めることにした。



                        デッキ構築編へ続く

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