変化を恐れずに。

先日、科内のピアノコンサートがありました。
発表会の様なもので、試験前などは試験のリハーサルとして活用する舞台です。
年に数回あり、一応、そのうちの何回かは参加しないとならない、という決まりがあるそうです。

私はというと、ちょっと前から記事にしていましたが、愛するバッハの平均律 Ré majeur を弾きました。
プレリュードは最後、左手がもつれたし、フーガは2ヶ所音がとんで、デタラメ弾きました…
でも、私のこれまでの課題だった「力を抜く」というのは、少しできるようになったかなぁと思います。

なんていうか…
ジュネーブに来てから、ちょっと練習の仕方を変えたのです。
こちらの先生に言われたことを、そのまま受け止めて練習に反映させる作業をしていました。
この年で、しかも、本番前に、これまでの事を変えるのは、とても勇気がいる事で、不安にもなるのですが、なかなかいい感じで進んでいました。
しかし、直前の練習で、頭の中がゲシュタルト崩壊し始めちゃって、何を弾いたらいいのかわからなくなっちゃって…
初めての感覚で…少し戸惑いました。
もっと練習が必要、という事だなぁ、と、色々反省しました。

全員の演奏を聴きましたが、みんな、本当にいい曲弾いていました。
知らない曲多かったなぁ。
テクニックの差や、曲の完成度の差はあれど、音楽を楽しんでいたり、曲を理解しようとしていたり、とにかく、本当に良い空間でした。

衣装は、恩師に頂いたスカートで挑みました。
お守りみたいなものです。
100点は取れなかったけれど。

翌日、さっそくピアノのレッスンがあり、先生に講評してもらいました。
凄く褒めてもらいました。
ハーモニーと強弱の関係、フレーズの取り方、音楽的な演奏、力の抜き方、どれもとても良かったと。

音の間違いなどが大きな問題ではなく、もっと音楽的な部分や、身体の使い方など、これまで私がされてきた評価とは違う視点での講評でした。
テクニックをある程度持っていて、かなり細かな練習を積んできたから、こういう事を言ってもらえるのかもしれませんが、もっと自分を変えていきたい、と改めて感じた時間でした。
本当に、良い先生に出会えて良かったです。

試験では3曲用意しないとなりません。
そのうち1曲は、どちらかの曲のオマージュといいましょうか、即興をしないとならないんです。

9月から2曲仕上げていて、その曲から選曲してもいいのですが、先生が新しい曲をすごい勧めてくる…(笑)
そして、今までの曲で即興をするとなると、いまいちイメージがわかない…

なので、スクリャービンの「左手のための小品」のノクターンをやろうかなぁ、と思っています。
プレリュードは受験の時2か月で仕上げたけど、果たしてノクターンを4か月で仕上げられるのか?!
そして、即興は、片手で弾く曲を弾こうかなぁと。
これから、またアナリーゼ地獄、そして、譜読みと仕上げを自分で頑張らなくてはなりません。
本当の勝負はこれからです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?