私が次のフィールドにJリーグの市民クラブを選んだ理由

社長退任のご挨拶から丸1ヶ月経ちましたが、ようやく次の行き先をオープンにできるようになったのでお知らせいたします。本日よりサッカーJ2リーグに所属する栃木サッカークラブ(通称:栃木SC)に入社し、マーケティング戦略部長に就任することになりました。

というわけで、このnoteを公開したあと、私は普通に会社に出勤して働いていると思われます。この連休前半は、夫も巻き込んで宇都宮にせっせと荷物を運んでいました。そして、のんびりする暇もなく2日後の5月3日にはホームの栃木グリーンスタジアムにて京都サンガを迎えた公式戦があります。

転職先については、4月中にお会いした方々にはポツポツと経緯をお話していたのですが、誰もが驚き「なぜ栃木?(サポーターをしている)ジェフじゃないの?」と同じ疑問を口にされました。私は富山の出身で栃木は地元でもなんでもないので、当然そのような疑問を持たれるだろうと思います。

まず「なぜ栃木か?」についてですが、経路だけ話しますと、Indeedでキーワードアラートをかけてリクナビネクストの求人に自分から応募したのです。なぜ応募したのか?は、これは話すと長くなるのですが、1つ大きなきっかけになったのは、今年の1月にテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」に栃木SCの橋本社長が出ていたのを偶然視聴したことでした。

たまたまその番組を見て、ネットいろいろと検索をして、橋本社長が皆に「大変だから」と止められていたのにJ3に降格した栃木SCの社長を引き受けたこと、J3に落ちても集客数を大きく落としていないこと、サポーターにとても支持されている社長であることを知りました。

ただ、その時は私もまだITスタートアップの社長だったので、「Jリーグもこういう経営者が増えるといいなぁ」くらいにしか思っていませんでした。

実はその頃、私はとある別のサッカークラブの執行役員の選考を受けており、1000人近い応募者から絞られた最後の1桁に残っていました。ただ実際に働くかどうかについてはまだ社長退任の時期を決める前だったということもあり、正直なところ現実感の薄いものでした。ぶっちゃけサッカー業界未経験の40代のおばちゃんが、採用されるとも思っていなかったからです。

ただ、予想外にこの選考の最後まで残ったことで私はサッカー業界が抱える共通の課題を知り、「もしかしたら私のこれまでのスタートアップでの経験やデジタルマーケティングの知見を生かすことができるかもしれない」と考えるようになりました。ここで初めて「お役に立てるかもしれない」という手応えを得たわけです。

この「お役に立てるかもしれない感」は、40代の転職にはめちゃくちゃ重要です。場合によっては、待遇よりも重要かもしれません。少なくとも私にとっては最重要事項です。

その後私の社長退任が決まり、いくつかの偶然を経て栃木SCの求人にたどり着いたわけですが、それから先の流れは普通の転職と同じでした。転職先を決めた理由も「社長の話に共感したから」「社員や他の採用予定の方とお話をしてみて一緒に働いてみたいと思ったから」「自分がお役に立てそうだと思ったから」というありきたりなもので、特段サッカークラブだからどうこうというのはありません。

ちなみに「なぜジェフじゃないのか?」についてですが、そもそもジェフは募集もしていませんでしたし、もしタイミング良く公募をしていたとしても応募はしていなかったと思います。

その理由は2つあり、そのうちの1つは「趣味と仕事では視点が違う」から。応援するのと仕事で成果を出すのは、当たり前ですがまったく違うベクトルになります。ジェフに対してはもはや「ダメなところも含めてすべて受け入れる」という状態になっているため、そもそもそこで「仕事をする」という発想自体がありませんでした。

2つ目の理由は、仕事をする場としてJリーグクラブをみた場合、親会社があって社長が数年ごとに変わる可能性があるクラブや、分業体制ができているビッグクラブでは、自分のスタートアップでの経験やスキルが活かせる気がしなかったというものです。

スポーツチームの経営というと特殊な事情がありそうな気もしますが、私は経営の基本は普通の会社と同じなんじゃないかと思っています。普通の会社では、事業の成否の大半を「社長」が握っています。ところが、プロスポーツ業界ではあまりそういう認識がされていません。だから、親会社があるような場合は本当によく社長が変わります。

ただ、私はそれでは強い企業体は作れないのではないかと思うのです。普通の企業と同じように、社長が中心になって、ミッションやビジョンを共有し、その会社「らしさ」を作って、ファンを作り、売り上げを伸ばしていく(サッカーの場合はそこで稼いだお金をトップチームに投資していく)。そういう当たり前のことを当たり前にやることが大事だと思っており、その点において栃木SCの橋本社長と意見が一致したと私は考えています。

...と、少し長くなりましたが、ざっくりと私が地縁のない栃木でサッカークラブのフロントに入ることになった経緯になります。さらにオタクっぽい話をすると、話は2016年のJ2/J3入れ替え戦(栃木-金沢戦)にまで遡り、さらに昨年のJ3最終戦(栃木-沼津戦)の話になるのですが、どう考えてもマニアしかわからない話なのでやめておきますw(一言でざっくりまとめると「縁があった」ということです)

ちなみに、入ってから何をするか、何をやりたいのかについては、追い追いどこかで機会があればお話したいなと思っています。決して労働環境や待遇が良いとは言えないサッカー業界の、しかも資金力が潤沢とは到底言えない「市民クラブ」という茨の道を選んだのは、私なりに考えていることや個人として達成したい夢があるからです。

正直、「面白そう」という気持ちより「大変そう」という気持ちの方が大きいのですが、そんな中でも必ずやれることはあるはずなので、とにかく自分がやれることをコツコツと積み重ねていきたいと思っています。

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コメント2件

えとみほさん
栃木SCという響きが懐かしく思わずコメントしてしまいました。
小学生の頃に試合で栃木SCにボコボコにされた者です。
宇都宮出身でFCペンサーレに所属してましたため、
栃木のサッカーを盛り上げてくださり嬉しく思っています。応援してます。
私も小中学生と栃木でサッカーをしており、一度天皇杯の前座試合でグリーンスタジアムで試合をしたりしたのを懐かしく思い出しました!バスケは田臥で盛り上がってますが、サッカーも更に盛り上がっていくのを楽しみにしております!
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