らむね。紙芝居シアター「大切なお布団」
朝晩、寒くなりましたね!暑いのが苦手なので、この感じがとても好き♫ 今朝は久しぶりにホットコーヒーを淹れました。
絵本が好きな、小学校低学年の女の子。いつも、読み聞かせ配信を見てくれていました!ありがとう!嬉しいな!そして、お話を募集したときに、ママと一緒に応募してくれて、お礼にハンドメイドの「マスク一時保管ケース」を送らせてもらったら、そのお礼に・・とそのケースを手に、「らむね。ちゃん、ありがと!」って言っている動画を送ってくださいました。とても優しくて暖かいやりとりに感動しました!
そんな想い出が浮んでくる、ママぽるらんさん&ほまちゃんから送ってもらったストーリーに、ハプニングを付け加えて創ったお話です。
それでは、はじまり、はじまり~
らむね。紙芝居シアター「大切なお布団」
今回のお話の主人公は、とある山に、ママとふたりで住んでいる、子ギツネくん。子ギツネくんは、とっても元気いっぱいで、いたずらが大好き! ママに内緒でビックリ箱を仕掛けてママを驚かしたり、おもちゃを投げて遊んで壊したり。。。今日も元気に、いたずらを企んでいました。
「さーて。今日は何をして遊ぼうかなー。ん?」
子ギツネくんは、自分のお布団に、小さな穴を見つけました。
「おぉ!この穴から、お布団の中身の綿が引っ張れるぞー!」
子ギツネくんは夢中になって、お布団から綿を引っ張り出しました。
「わたあめみたーい!ふわふわ~~♫」
お布団の中に入っていた綿で遊んでいると、ママがやってきました。
綿で遊んでいる子ギツネくんを見て、ママは怒って言いました。
「あら!!!何をしているの!!??」
「わたあめごっこだよぉ~」
「ダメじゃないのーーー!!!お布団、使えなくなっちゃうわ!!!」
「わぁ、ママが怒ったー♫あはは!」
「もう!いたずらばっかりしていると、お布団、捨てちゃうわよ!!」
「あはは!ママが怒った~~♫あははははは!」
子ギツネくんは笑いながら、お外に飛び出しました。
そして、しばらく公園で遊んでいた子ギツネくんが、おうちに帰ってきました。
「あー楽しかったー!なんだか眠くなってきちゃったなぁ~。そうだ、お昼寝をしよーっと♫」
子ギツネくんが自分の部屋に行くと・・・。
「あれれ?」
子ギツネくんのお布団が無くなっていました。
「ぼくのお布団、どこに行っちゃったの?」
そこへ、子ギツネくんのママがやってきて言いました。
「あなたが、お布団の綿を出しちゃったから、もう、使えなくなったのよ!だから、あなたのお布団は、もう無いわよ!!」
「ええええええええええええええええ!!!???じゃあ、お昼寝をするときはどうしたらいいのぉ?夜は?夜はどうやって眠ったらいいのぉ??」
「自分でお布団を使えなくしちゃったのよ。自分で考えなさい!」
子ギツネくんは、どうしたらいいのかを考えながら、お外に出ました。
「そうだ。新しいお布団を探しに行こう」
そうして歩いていると、『オオカミショップ』という看板がかかった洞窟がありました。子ギツネくんが恐る恐る中に入ると、オオカミさんがいて、低い声でゆっくりを言いました。
「へい、いらっしゃい」
「あのね、ぼく、新しいお布団を探しているの」
「お布団?お布団は売ってないよ。うちは毛皮を売っているんだ。ん?ぼうや・・・。いい毛並みじゃないか・・・ヒッヒッヒッ」
「え・・・?あ、あ、ごめんなさい!毛皮はいらないです!!」
子ギツネくんはビックリしてお店を飛び出しました。
「あービックリした!怖かった~」
次に見つけたのは、大きな木の下にある、丸太で出来たおサルさんのお店でした。
「あ!いらっしゃいませ~!」
おサルさんは早口に言いながら、せっせとお店の中を動き回って働いていました。
「あのね、ぼく、新しいお布団を探しているの」
「お布団?お布団かぁー。お布団は無いんだよねー。うちは、バナナとリンゴと木の実を売っているんだよー。今日は美味しいバナナがあるから、バナナを買いなよ!バナナ、美味しいよー。もぎたてだよー!買ってくれたら、おまけでリンゴをプレゼントしちゃおうかなー!」
「わ!バナナ!!美味しそうだなぁ!でも、ぼく、お金を持っていないんだぁ」
「え?なんだって!?それじゃあ、バナナは売ってあげられないなー。でも、特別に!美味しいバナナを1本あげるよ!特別だよー!今度はママと一緒においで!」
子ギツネくんは優しいおサルさんにお礼を言って、店を出ました。
「お布団って、どうしたら見つかるんだろう?」
子ギツネくんが、そんなことを考えながら歩いていると、『リフォームぽんぽこ』という看板のあるお店を見つけました。大きなタヌキさんのお店でした。
「はい、いらっしゃい」
「あの、ぼく、新しいお布団を探しているの。」
「あぁ。子ギツネぼうやのお布団だね。もうすぐ出来上がるから、ちょっとお待ち」
「え?」
「今日ね、子ギツネぼうやのママが、このお布団を持ってきたんだよ。子ギツネぼうやがいたずらして出してしまった綿を戻して、お布団を直して欲しいってね」
「え?ママが!?」
「ぼうや。どうしてお布団に、こんないたずらをしたんだい?」
「え?ぼく・・・。綿が出てくるのが面白くなっちゃって・・・。」
「ぼうやは、このお布団のこと。嫌いなのかい?もう、いらないのかい?」
「え??嫌いじゃないよ!いらなくなんてないよ!ぼく・・。ぼく・・。このお布団、大好きだよ!!!!!」
「本当かい?」
「本当だよ!!ぼく、このお布団じゃないとお昼寝したくないくらい、大好きだよ!!!!!」
「そうかい。それじゃ、これからはこのお布団を大切にするかい?」
「うん!ぼく、お布団を大切にする!!!」
「それは良かった。さ。お布団を直したよ。持って帰って、これからも大切にするんだよ」
「タヌキさん、ありがとう!!それから・・・。お布団さん、ごめんね。これからは大切にするね」
子ギツネくんはそう言って、綺麗に治ったお布団をぎゅっと抱きしめました。
「本当に大切にする?」
子ギツネくんが顔を上げると、そこには、優しく微笑んでいる子ギツネくんのママがいました。
「ママ!ぼくのお布団を直すために、ここに持ってきてくれていたんだね!」
「そうよ。ちょっと古くなってきたけど、大切にすれば、まだまだ使えるからね」
「ママ、ありがとう!!ぼく、お布団を大切にするよ!!」
タヌキさんの温かい眼差しに見守られながら、子ギツネくんとママは仲良く帰りました。
その夜、子ギツネくんは、タヌキさんに綺麗に直してもらった、大好きな大切なふかふかのお布団にくるまりました。
「明日、ママと一緒に、おサルさんのお店に行こ~っと♫ ・・・。ふわぁぁぁぁぁ。おやすみなさ~い・・・」
おしまい
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