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らむね。紙芝居シアター「うっかりな魔法」

以前、働いていた遊園地の後輩ちゃんからストーリーをもらって創った作品です。普段、すごくしっかりしているように見えて、時々おっちょこちょいな可愛い後輩ちゃん。実際には、朝からコーヒーをこぼして、拭いている間にもう一回こぼして、そのあとコンビニに行って買ったコーヒーを車にこぼしたっていうストーリーだったのですが、ちょっとデフォルメしました♫

はじまり、はじまり~

らむね。紙芝居シアター「うっかりな魔法」

「ぼくは、魔法を勉強している、魔法使いの卵!今日は、習ったばかりの魔法を試したくて、森にやってきたんだぁ。どんな魔法かって?まぁ、見ててよ。お。いいところにターゲットを見つけたぞ!イヒヒヒヒ!」

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「さ、今日のティータイムは、ハーブティとケーキよ!」

「う~ん。いい香りだなぁ~~」

「ウサギちゃん、タヌキくん、このケーキ、美味しいねぇ!!」

森の仲良し3人組は、楽しくティータイムをしています。

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「あ、しまった!うっかり、魔法の本をおうちに置いてきてしまったぞ!ま、いいか。えーっと確か、魔法の呪文は~。。。」

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「ウホマナリカッウーー!!!!!」

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ハーブティの香りを楽しんでいたタヌキくんのティーカップが、急にひっくり返りました。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!!」

「あら、タヌキくんったら、うっかりさんね♫」

「ふふふ!ホントだ!タヌキくん、うっかりさん♫ ぼくがハーブティーを入れ直してあげるよ!」

「わぁ、ごめ~ん。ありがとぉ~」

タヌキくんがティーカップを持つと、今度はティーカップが宙に浮いて、なんと、タヌキくんは頭からハーブティーをかぶってしまいました。

「あちちち~~」

「え?タヌキくん、どうしたの?火傷していない?大丈夫かしら?」

「ぶふふふふ!うっかりタヌキくん、そんなにハーブティーを飲みたかったの?」

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「ん?おかしいなぁ。ぼくがかけたい魔法じゃないなぁ。魔法の呪文を間違えたのかな?むむむ。やっぱり、魔法の本がないと呪文がわかんないや。魔法の解き方も、忘れちゃったしなぁー。しょうがない。おうちに取りに帰ろっと」

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「わわぁ。シャツも、ズボンも、ベチャベチャだぁ・・・。ちょっと家に帰って、お着替えしてくるね。待ってて~」

タヌキくんはお家へと帰りました。

「うふふ!タヌキくんったら、今日は特別うっかりさんね!」

「ほんとだね!うっかりタヌキくんだね!じゃ、タヌキくんが戻ってから、また、ティータイムをしようよ!」

「それじゃ、待っている間に、お絵かきをして遊ばない?」

「いいねー。やろう、やろう♫」

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「ぼく、今日はなんだか、いつもよりうっかりだなぁ・・・」

着替えようとしたタヌキくんがクローゼットの引き出しをさわると、引き出しが飛び出てきて、ひっくり返ったので、中に入っていた服が散らばりました。

「わわぁ、大変だぁ~」

散らばった服を片付けていると、今度はその横に置いてあった花瓶にぶつかって、倒してしまいました。

「わわぁ、お水が絨毯に~」

雑巾を持ってきて、絨毯を拭こうとしゃがむと、机にお尻をぶつけて、その拍子に机から絵の具が落ちました。そして、絵の具のフタが外れて、絨毯に広がっているお水に溶け出しました。

「わわぁ、絨毯が青くなっちゃうぅぅ~」

タヌキくんのお部屋は大事件!!!

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その頃、魔法使いの卵くんが、魔法の本を持って、森の公園に現われました。

「そうそう。魔法の呪文、これだったー。あれ?さっき間違えて、違う魔法をかけちゃったタヌキくんがいないぞ。ちょっと聞いてみよう」

魔法使いの卵くんは、お絵かきをしているリスくんとウサギちゃんに話しかけました。

「こんにちは!ぼく、魔法使いの卵!ね、タヌキくんはどこに行ったの?」

「あら、魔法使いの卵さん、こんにちは!タヌキくんなら、うっかりハーブティをこぼしちゃったから、お着替えをするために、お家に帰ったわ」

「え?あー!大変だ!!」

「え?何、何?どうゆうこと??」

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「実は・・。ぼく、習ったばかりの魔法を使ってみたくて、さっきタヌキくんに魔法をかけたんだ。でもね、間違えて、うっかりをいっぱいしちゃう魔法をかけちゃったの」

「あら。それで今日は特別にうっかりさんだったのね」

「それでね、魔法の解き方がわからなくなって、タヌキくんの魔法を解かないまま、魔法の本を取りに、ぼく、家に帰っちゃったんだ。早く魔法を解かないと、ますますうっかりしちゃう!」

「え?それじゃ、今頃・・・」

「それは大変だわ!すぐにタヌキくんのお家に行ってみましょう!」

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3人がタヌキくんのお家に行ってみると・・・。

散らかったお部屋の中で、ズボンを頭にかぶって、スカートをはいたタヌキくんが、お掃除道具を持ってアワアワと走り回っていました。

「えーっと。。タヌキくん、何がどうなって、こうなったの?」

びっくりしたリスくんが聞きました。

「ぼくもぉ、よくわかんないんだぁ・・。なんだか、何をやってもうっかりしちゃってぇ・・・」

「魔法使いの卵さん、早くタヌキくんの魔法を解いてあげて!」

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「うん!いくよ!ウホマナリカッウーーー!!!さ。これでもう大丈夫!」

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「ほんとぉぉぉ?」

タヌキくんが、ホウキを動かしても、花瓶を拾っても、何もひっくり返りません。

「わわ、ホントだぁ。よかったぁ・・・。うっかりしなくなったぁぁぁ!」

「タヌキくん、ごめんね!ぼく、魔法使いの卵!今日ね、学校で新しい魔法を習ったから、試してみたくて!こっそり、タヌキくんに魔法をかけてみたんだけど・・・。呪文を間違えちゃったみたい!」

「そうだったんだぁ~。魔法のせいだったんだねぇ。あーびっくりしたぁ!」

それからみんなで、タヌキくんのお部屋を片付けました。

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「さ。公園に戻って、改めてティータイムをしましょう」

「魔法使いの卵さん、一緒に行こうよ!」

「え?いいの?リスくん、ありがとう」

森の公園に戻った4人で、楽しいティータイムが始まりました。

「ねぇ、ぼく、すっごく気になってるんだけどね。本当は、どんな魔法をかけたかったの?」

「イヒヒヒヒ!実はね、何を食べてもレモンの味がするっていう、面白い魔法だったんだ!そうだ!リスくん、かかってみる?」

「え?え?そ、それは・・・やめておくよー!!!」

今日も、森の公園には、楽しい笑い声が響いています。

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おしまい

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