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2週間で「毎日投稿」をやめた理由

「noteを頑張りたい」
「noteから仕事につなげたい」

そう思い続けて早2年。いや、もっとかも……。

毎回、何かにつけては「ライターだから、noteもっと書きたい」と思い続けてきた。だけどいつも1回投稿したら、次の投稿は数カ月後。こうして、note頑張る詐欺を2年以上続けてきた。

「noteを頑張りたかったら、まずは質より量。(いつかは切り替えが必要だけど)まずは量を重視して、毎日投稿してみる」

noteを頑張りたいと思っている人なら一度は目にしたことがあるのではないだろうか。note活用術とか、noteのフォロワーを伸ばしたい人向けのコンテンツには、9割以上の確率で書いてある。

数カ月に1回しか投稿できていなかったので、まずはnote投稿を習慣化するためにも、毎日投稿の期間を作らなきゃダメだよな〜と、思っていた。そんな私が2月、ついに、つ、ついに!3日連続で投稿できた。

理由は、昨年12月から温めてきた記事がいくつかあり、それらを一気に書き上げられたから。3日連続投稿ができたことで、これは連続投稿いけるのでは!? と、野望がムクムクと湧き上がってきたのだ。

そこで、このアカウントとプライベートアカウントを合わせて30日間毎日投稿するという目標を設定。たまたま3日間連続投稿できた勢い勢いに乗じて、30日の連続投稿をやってみることに。

でも、2週間でこの目標を撤回した。

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端くれながらライター歴10年で、すでに600記事以上に携わってきた。ライターとして原稿を書くときには、いつも自分の頭右上30°あたりに、もう一人の自分がいる。そして、その言い回しで言わんとしていること伝わるか〜? その文章で読む人に分かるか〜? と、常に問いかけくる。

でも、note毎日投稿のときには、「1日1記事公開すること」が目標で、正直、内容は二の次。とにかく深夜12時までに投稿しなきゃ、としか考えておらず、内容が読み手に伝わるかまで考えていなかった。というか、考えないようにしていた。右上30°の自分は消していた。だって、読み手に伝わるか考えていたら、深夜12時までに投稿できないと分かっていたから。

そして毎日投稿5日目くらいで、すでに、本当にこれでいいのだろうか? と疑念を抱き始めていた。でも、一度決めたことを自分の意思でやめるって、結構むずかしい。

だって、決めたことをやめるのは自分を裏切ることになるから。自分との決め事を破ったぶんだけ自信を失う、と師匠から教わっていた。それもあって「決めたからには、30日間は続けないとな」と思っていた。

それでも2週間でやめたのは、フォロワー2300人超の藤原華さんの記事を読んだからだった。

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連続投稿10日目あたり。まだフォロワーも全然いないプライベート用noteの通知に、赤い印がついていた。開いてみると

藤原華|編集者さんが✗✗✗にスキしました

と、出てきた。
編集者さんが見てくれたんだ〜と思って、プロフィールに飛んでみると……


わ、わ、わ、なんで!? なんで!?!?
なんで、こんな記事にスキしてくれたんだ!?!?!?
しかも、藤原さんが一人目のスキだし!!!


「こんな記事」って思ってる時点でコノヤローですが、とりあえず今はスルー。フォロワー2300人超で、しかもnoteの記事を書籍化していてた(しかも、前に書籍化した記事読んだことあると思う)、私からすると雲の上の存在。そんな藤原さんが、なぜだかプライベート用の日記のような記事にスキしてくれていたのだった。

驚愕しながら藤原華さんのページを見ていたら、ある記事のタイトルに目が止まった。それがこちら。


目に止まってからは、ほぼ無意識。気づけば、記事を読んでいた。



だって私が毎日更新したところでさ、

ムリして書いたnoteだから魂がこもってない。

魂がこもってないから、誰にも響かない。

誰にも響かないから、誰にも読まれない。

誰にも読まれないから、さらに書く気力がなくなる。

もう誰にもとめられない地獄のスパイラルに陥ってた。

毎日更新をやめたら自分のnoteが書籍化された話(藤原華|編集者)


あ〜いたたたたた、完全に私じゃん。


見てよこれ。私がむかし書いてたnoteのタイトル。

「最近買ってよかったもの」
「転職することにした理由」
「今月読んでよかった10冊の本」

あかーん!!(宮川大輔)

たとえばさ、「今月読んでよかった10冊の本」ってタイトルのnote、今あったじゃん。

「このnoteを読むメリットって、何かあります?」
って誰かに聞かれたら、私、答えられない。
だってないんだもん。メリットが。

毎日更新をやめたら自分のnoteが書籍化された話(藤原華|編集者)


あぁ……私もメリット答えられないなぁ……(遠い目)


読み終わる頃には、自分の2週間の行いを猛省していた。

「経験談は価値がある」という言葉を盾に、読み手にとってのメリットを考えていなかった。というか、意識的に考えないようにしていた。でも公開するからには、読み手にとってのメリットが分からない記事はダメだと思う。ダメってことはないかもしれないけど、少なくともライターの端くれである自分は、そのような記事を出すべきではないと思った。こんな記事書いてるやつなんだ、とライターとしての評価にも影響が出兼ねないから。

そう考えて、30日毎日投稿という目標の撤回を決めた。

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もちろん、毎日投稿にもメリットはある。

1つは、noteを書く、という態勢を毎日つくることでnoteを書く習慣ができること。

noteを書くことに気持ちを向け、時間をつくり、テーマ、構成、内容を考え書いて、1記事に仕上げる。この一連の作業をしなければ永遠に記事は公開できないのだが、これだけの作業をするのにはやはり結構な気力が必要だ。

たまにしか投稿しなかったときには、この一連の作業をしなきゃいけない、ということにめちゃくちゃハードルを感じ、結果なかなか手がつけられなかった。だけど強制的に毎日書こうとしたことで、このハードルがものすごく下がった。

ハードル走で使うハードルが、サッカーの練習で使う10cmくらいのミニハードルになった。それくらいの変化があったし、この変化はかなり大きな収穫だと思っている。

それに毎日投稿4〜5日目には、この変化を感じていた。今までにnoteを書く時間をカレンダーで予めブロックしたり、色々試したけど結局習慣化はできなかった。だから、毎日投稿はnoteを習慣化したい人にとっては、強力な手段だと感じている。そして、毎日投稿でも読み手のメリットまで考え抜いた記事が書けるなら、毎日投稿するに越したことはないかもしれない。

でも、やはり読者のメリットまで考え抜けないなら、毎日投稿はやめたほうがいい。ましてや書くことを生業にしているなら、なおさら。


noteを頑張りたいと思って連続投稿しているものの、これでいいのか? とモヤモヤしているそこのあなた!

やめる、という決断をすることも勇敢なことだと思うよ。もし迷っているなら、今の記事の質と毎日投稿することのメリット、noteでの投稿で実現したい目標をいま一度考えてみては?





追伸:
非常に大事な前提に気づかせてくれた藤原華さんに改めて感謝。「華さんのnoteを引用してnoteを書きました!」って通知されたかな〜? 通知がいってるといいな。

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