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#イールの千字百本ノック 49日目 かんたんあるばいと、しっぱい。

 何度もnoteにて詳述したが、わたしには金がない。それで、タイミーでもっとも日給のいい、過酷そうな夜勤バイトに志願した。

 結論から言うと、出勤に失敗した。ペナルティポイントを7ポイントもいただいた。

 サボろうと思ってサボったわけではない。実際、書かれていた「石崎ビル」の前に、われわれ(友人も誘ったのであった)は、18時勤務開始のちょうど10分前、すなわち17時50分に到着した。

 しかし問題はここからであった。わたしは集合場所の住所をよく確認することなく、「江東区の石崎ビル」とだけ確認していた。ところが。なんと、江東区には石崎ビルが2つもあったのであった。われわれが引いたのは、ハズレの方の石崎ビルだったのだ。急いで電話をかける。

 「石崎ビルを間違えてしまって……すみません。20分ほど遅れそうなのですが……」答えは、否、であった。電話を切り、唖然とする。

 急いで直前キャンセルの手続きを取る。ペナルティポイントがたくさんもらえた。

 代わりになりそうなバイトを急いで探すも、ペナルティのせいで(自業自得なのだが)見つけられなかった。アプリを変えても探したのだが、本人確認に手間取り、結局勤務することはできなかった。

 わたしは今、口座に1000円しかない。来月のクレジットカードを前借りして運賃を捻出したのに、勤務に失敗してしまった。ほんとうに、情けのない話である。ちなみに、わたしは友人を誘っていたので、友人にも平謝りすることとなった。ああ、なんとも、無常である。

 気持ちを切り替えて、ビルから錦糸町まで歩く。少し雨が降っていて、それはとくに敗北感を強くさせた。錦糸町駅についてからは、日高屋のチャーハンと餃子で優勝し、なんとか回復した。

 そうして、何もやり遂げることなくつくばへの帰路についた。その帰路で、これを書いている。

 明日に鞭を打ち、リベンジの勤務を入れた。明日勤務に失敗したら、もうすべてがだめになる。

 すでにタイマーをセットし、持ち物を確認し、万全の体制を整えている。が、何が起きるかはわからない。もしもに備えて、30分前に到着することにした。

 明日は1人で勤務する。今日の、存在しなかったアルバイトは、夜勤で14時間だったが、明日の、まだ存在していないアルバイトは、昼勤で、9時間である。無論給料は今日のそれと比べて低いが、お金がないので、文句は言えない。

 わたしは、本物の障害者であった。(1006字)

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